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階段を脚で上るロボット掃除機、見てきた ロボロックが見せた次世代の姿

階段を上りながら掃除できる、ホイールレッグ(脚輪)搭載のロボット掃除機「Saros Rover」などを取材してきました

Roborock(ロボロック)が、米国ラスベガスで開催された「CES 2026」で、驚きの製品を披露して注目されました。それは、階段を上りながら掃除できるロボット掃除機「Saros Rover(サロス ローバー)」のプロトタイプ。同社が2026年に、日本でも発売を予定しているこの最新モデルを現場で見てきたので、どんな動きで掃除をするのかレポートします。

階段も掃除できるロボット掃除機のコンセプト

世界最大のエレクトロニクスショーであるCESには近年、そのカテゴリーやハードウェアとソフトウェアの垣根も越えた、様々なエレクトロニクスに関連する展示が集まります。特に2026年は家庭向けのみならず、産業向けも含む「ロボット」が話題となっていました。

人型をしたヒューマノイドロボットを出展する企業もありましたが、やはり多くの生活者にとって、“いま身近なロボット”である、ロボット掃除機のイノベーションに、来場者の熱い視線が向けられていました。

とりわけ異彩を放っていたのが、ロボロックの「Saros Rover」。この製品はロボット掃除機で世界初となる「ホイールレッグ(脚輪型)」を搭載しています。今回のCESではまだ商品化の詳細について明らかにされておらず、プロトタイプモデルとしての出展でしたが、デザインの完成度は高く、階段を上るデモンストレーションもスムーズにこなしていました。

※2026年1月時点 Roborockおよび外部調査に基づく。Roborockはロボット掃除機業界において、「ホイール付き折り畳み式脚部構造」を世界で初めて採用・導入したブランドであり、2026年第1四半期に本技術を正式にローンチしました
※「Saros Rover」は現在開発中の製品であり、発売時期は未定です

2026年のCESに出展したロボロックのブースは、連日大勢の来場者で賑わっていました

通常の床掃除の際には、本体の左右に搭載する脚を引っ込めた状態で、底面のホイールを使って移動します。階段の手前に到達すると脚が伸びて、本体を階段に乗せて、再び階段の上で脚を伸ばして上り…という動作を繰り返しながら上層階まで踏破します。

階段を上れるロボット掃除機は2025年のCESでロボロック以外のメーカーも出展していましたが、Saros Roverは上った階段を「1段ずつ掃除できる」ところにも特徴があります。片足を下の段まで伸ばして、ローラーで移動しながらゴミを吸引掃除します。

片方の脚を下の段に接地させて移動します

本機が商品化されれば、家の中でロボット掃除機が単独でも到達できるエリアがさらに拡大します。ロボット掃除機がもつ可能性の大きさを実感させてくれるデモンストレーションでした。

階段を上りながら掃除するSaros Roverのデモンストレーション

段差もスムーズ、基本性能もアップした今後の新モデルを披露

2026年に日本でも発売を予定する3つのロボット掃除機を発表しました

ロボロックが、2026年に日本を含むグローバル展開を計画するロボット掃除機には、3つのモデルがあります。「Saros 20」「Saros 20 Sonic」と「Qrevo Curv 2 Flow」です。

発売時期は2026年内予定と明らかにされていますが、日本国内での発表や発売に関連する詳細や価格については、近日中にアナウンスされる見込みです。

それぞれに家庭の構造、家具のデザインや配置などの条件に合わせて選べます。搭載する機能が少しずつ異なりますが、価格帯はいずれもハイエンドクラスのモデルです。

主力製品となるSaros 20は、ロボロックが2025年6月に発売したSaros 10Rの後継モデルです。同じくSaros 20 SonicはSaros 10を継承するモデルとして、それぞれ2026年にグローバルにて発売される予定。前世代との大きな違いは2点。吸引力が35,000Paに向上したことと、「Reactive AI 障害物認識機能」の精度が高くなったこと。つまりは掃除能力がアップして効率化できるわけです。

最大8.5cmの二重になった段差を乗り越えられる「Saros 20」

数多くの見どころを持つ新製品ですが、今回は新製品の「生活を豊かにする機能」を2つずつピックアップして紹介したいと思います。

Saros 20には、例えばドアの敷居のように部屋と部屋の間に横たわる“段差”を乗り越えるための「AdaptiLiftシャーシ」構造が採用されています。最新モデルは本体底面の後輪、補助輪、昇降アームを駆使して、2段階の合計で最大約8.5cmの段差を乗り越える「AdaptiLiftシャーシ 3.0」を搭載しました。

1段目が最大4.5cm、2段目が最大4cmのギャップを軽々と乗り越えるデモンストレーションを、CESの出展ブースの中で見せていました。古い日本家屋のような高い敷居がある家でも、スムーズに部屋間を移動しながら掃除をこなしてくれるため、今まで家の構造によってロボット掃除機の購入をためらっていた人にも、一つの後押しになりそうです。

底面の昇降アームが伸びて本体を支えます

搭載するLiDARセンサーとToFセンサーによる「StarSight自律システム 2.0」により、Saros 20は室内を高精度にマッピングしながら障害物を回避して、すみずみまでクリーニングします。最新のシステムは200種類以上の物体認識と、より高精度な障害物回避を実現します。

本体の高さは約8cm。家具の下もスムーズに掃除できます

水拭きとの切り替えも自由自在

Saros 20 Sonicの最大の特徴は、床の水拭き時に活躍する本体底面のモップを毎分4,000回の速さで振動させながら、最大14N(ニュートン)の加圧で床をこすり洗いする「VibraRise 5.0」モップがけシステムを搭載したことです。

CESのブースでは、底面に搭載するフラットな形状なモップが微細に、そしてパワフルに振動する様子を、実機に触れながら確かめることができました。この機能があれば床にこびりついた汚れもキレイに落とせそうです。

水拭きモップに新しい技術を採用した「Saros 20 Sonic」

本機もSaros 20と同じ「AdaptiLift シャーシ 3.0」機能を搭載しています。また、フローリングの部屋からカーペットを敷いた部屋に移動する際、濡れたモップでカーペットを汚さないように本体の高さを自動調整するダイナミックシャーシ昇降機能もあります。最大3cmの厚みを持つカーペットのフロアも吸引効果を落とすことなくクリーニングができるとのことです。

フローリングでモップに付着した汚れが、カーペットへ付着してしまうことなく掃除できる便利な機能です。

Saros 20シリーズの2モデルは、ともに本体の上部に搭載するセンサーを格納した時の高さを約7.98cmとして、テレビ台のような据え置き家具の脚の下のすき間にもスムーズに入り込めるデザインになっています。

モップの毎分4,000回の振動と14Nの加圧により、しつこい汚れを落とします
部屋の隅を拭く時にはモップ部分がシフトします
部屋の隅々まで拭き掃除

Saros 20の水拭きモップは2枚の圧力調整式回転モップです。シリーズの2モデルは部屋の隅いっぱいまで届くように、モップ部分がサークル形状の本体から少しはみ出させて、片側にシフトする機能があります。

多機能充電ドック「RockDock」に戻ると、モップ部分は最高100℃の温水で洗浄されます。油汚れの分解、99.99%の除菌を行ない、その後55℃の温風で乾燥させます。水拭き掃除につきものだった「モップの生乾き臭」やカビの発生を抑え、いつも清潔なまま保つことができます。メンテナンスの手間が軽減される、うれしいポイントです。

モップの自動交換機能も備える多機能充電ドック「RockDock」。モップを最高100℃のお湯で洗浄します

ロボロック初のローラーモップ搭載機も誕生

もうひとつの新製品であるロボット掃除機「Qrevo Curv 2 Flow」は、Saros 20シリーズとは少しキャラクターが異なるモデルです。本機はロボロックのロボット掃除機として初めてローラーモップを採用しました。

ローラーモップ搭載の「Qrevo Curv 2 Flow」

本体の底部には幅270mmのワイドローラーを搭載。最大220回転/分の高速回転をしながら、手でしっかりと水拭きする力に相当する15Nの圧力を床面にかけて、しつこい汚れを落とします。99.99%以上の除菌率も達成しました。

清掃中に本体内の8つの給水ポイントから、ローラーモップ全体にキレイな水を行き届かせる構造です。内蔵されているスクレーパーによりローラーモップをしっかりと絞り、汚水は別のタンクに移しながらきれいな水だけを掃除に使います。多機能充電ドックでは、最高75℃の温水でモップを洗浄。55℃の温風乾燥で、湿気/カビ/ニオイの発生を抑えながら乾かします。

CESのブースでは、ローラーモップのメンテナンスや交換をするときに取り外しがとても簡単にできる構造も紹介していました。本体の底面に対してモップを固定するポールが75度の角度で飛び出して、ローラーモップをスムーズに抜き差しできます。

ローラーの抜き差しが簡単にできます

Qrevo Curv 2 Flowは乗り越えられるフロアの段差が最大2cm、吸引力はMax+モードで最大20,000Paです。Saros 20シリーズとわずかな差はあるものの、一つのトレンドでもあるローラーモップ搭載の最新機として注目したい製品です。

レアル・マドリードとパートナーに。新世代機はこれから続々登場

ここまで説明したように、ロボロックによる2026年の個性豊かなラインナップが、年初からCESのステージに出揃いました。日本でも発売されることが決定しており、発売時期や価格など今後の発表が待ち遠しいところです。

さらに同社のもう一つのトピックとして、今回のCESにおいて欧州サッカーのレアル・マドリードC.F.(レアル・マドリード)と戦略的グローバルパートナーシップを締結したことも発表しました。

サッカーとロボット掃除機、ジャンルは異なりますが、それぞれの分野を極めてきたブランド理念が深く共鳴し、呼応した結果のパートナーシップだそうです。複数年に渡る取り組みで、Roborockは掃除機カテゴリーにおけるレアル・マドリードの公式グローバルパートナーを務めることになります。

レアル・マドリードと戦略的グローバルパートナーシップを締結

ロボロック製品は、様々な工夫で掃除の基本性能や効率をアップさせることで、人間がこれまで床掃除にかけていた時間から解放し、家族との団らんや趣味を楽しむ時間に変えてくれることでしょう。最新世代ロボット掃除機の日本上陸が、今からとても楽しみです。

(提供:Roborock)