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知育ロボット「Romo」を使ったプログラミング授業を成田市の小学校で実施

プログラミング授業を行なう成田市豊住小学校

 米ロモティブ社の日本総代理店であるセールス・オンデマンドは、知育ロボット「Romo(ロモ)」を使ったプログラミング授業を、12月9日に千葉県・成田市豊住小学校で実施した。

 Romoは、iPhoneなどiOS端末と接続して動く知育ロボット。本体はキャタピラー型で、iPhoneアプリ上で「前に進む」「回転する」などの操作を設定するとRomoが動く仕組み。アプリがロボットの脳となり、Romoに連続した操作を覚えさせることで手軽にプログラミングが学べるという。

iPhoneと接続して使うロボット「Romo」
アプリ上で「前に進む」「回転する」などの操作が行なえる
操作は連続して設定でき、組み合わせることでさまざまな動きができる

小学生にもプログラミングを体験してもらいたい

成田市・豊住小学校の岩﨑 正彦校長

 会場となった成田市・豊住小学校の岩﨑 正彦校長は、元千葉県立現代産業科学館の研究員であり、自らもロボット製作に携わっていた。今回のプログラミング授業に関しては、「普段体験する機会のないプログラミングを、小学生の子どもたちにも触れてもらいたい」と話した。

 授業は、「ロボットとは何か?」という基本的な説明から始まり、2~3人に1つずつRomoが配られ基本操作や練習問題、ゲームが行なわれた。なお、当日はセールス・オンデマンドの社員や、Romoに精通した化学コミュニケーターなども参加していたが、子どもたちが緊張せずいつも通りの授業にするため、授業は全て豊住小学校の教師によって進められた。

 基本的な操作では、「前に進む」「進む距離を変える」「回転する」などRomoの動かし方を体験。アプリ上の「じっけん室」から操作を選ぶと、それまで停止していたRomoが突然動き出し、生徒たちは驚いた表情を見せていた。

授業の流れ
Romoを動かすにはアプリ上で「じっけん室」に入る
基本操作として「前に進む」を実施

角度を計算してのプログラミングに苦戦するも、教室は大盛り上がり

 練習問題では、「Romoを『□(四角)』や『△(三角)』に走らせてみよう」という課題を実施。四角形に動かす方法は、“前に進む→90度曲がるを4回設定”が正解となり、どの生徒たちも簡単にこなしていた。

 しかし、「三角形に走らせてみよう」となると苦戦する生徒も増えた。「正三角形の1つの角度は60度だから、前に進む→60度曲がるを3回?」と疑問に思いながら挑戦すると、うまくいかない様子。何度か挑戦した後に「外角の120度で曲がらないといけないんだ!」とひらめいて挑戦すると成功していた。

練習問題では「□(四角)」に走らせる
「前に進む」と「曲がる」を組み合わせる
“四角形だから角度は90度”と普段の勉強が活きている様子
「△(三角)」に走らせるのは苦戦した様子
最初は曲がる角度を60度に設定していたがうまくいかず
120度に変更して挑戦すると成功していた

 最後に行なわれたゲームでは、教室内に置かれた障害物を避けてスタートからゴールまでRomoを動かすというもの。障害物に当たらなければOKというルールのもと、Romoを思い思いに設定して動かす。

 実際に生徒たちの様子を見ていると、できるだけ設定数を少なくするチームや、あえて細い道を通ったり後ろに進みながらゴールを目指すチームなど、個性が出る結果となった。Romoが思い通りに動きゲームにクリアすると、ハイタッチをする生徒の姿も多く見られ、教室内は盛り上がっていた。

ゲームでは教室に置かれた障害物を避けてRomoを動かす
障害物を避けてスタートからゴールまで走らせることがルール
それぞれ設定をして挑戦
チームで相談しながら行なっていた
女子生徒も積極的にプログラミングに挑戦
ゲームがクリアできると大盛り上がりに

 授業が終わり生徒に話を聞くと、「算数は苦手だけど、角度を考えたりするのは楽しくできた。意外に簡単だった」、「Romoが自分の思い通りに動いてくれた時が一番楽しかった」などの声があがった。

 また岩崎校長は、「授業で子どもたちのこんな笑顔が見られるのはとても良いこと。自分でプログラミングをして成功したときに、達成感を得てもらえて嬉しいです」と話した。

 Romoは、公式サイトおよびAppleのオンラインストアなどから購入できる。希望小売価格は14,500円(税抜)。本体サイズは、114×142×76mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約454g。電源は充電式ニッケル水素電池。連続運転可能時間は約2時間。

西村 夢音