8月の家電出荷額は3カ月ぶりのプラス

~冷蔵庫とエアコンが好調

 社団法人日本電機工業会(JEMA)は、2012年8月の家電出荷額を発表した。国内出荷額は1,760億円、前年同月比7.7%増で、3カ月ぶりのプラスとなった。

 製品別では、冷蔵庫とエアコンが好調に推移した。冷蔵庫の出荷額は前年同月比7.4%増の426億円で、出荷台数は同比4.1%増の43万8千台となり、いずれも3カ月ぶりにプラスとなった。約半数を占める「401L以上」の大型タイプでも、出荷台数は同比11.5%増の22万台で、2カ月ぶりにプラスに転じた。

 エアコンの出荷額は、同比25.7%増の579億円で、3カ月ぶりのプラスとなった。出荷台数は同比21.6%増の78万6千台となり、2カ月連続で前年を上回った。この出荷台数は、8月として過去最高だった2010年に次ぐ2番目に高い数字という。JEMAでは好調の背景として、猛暑日が続いたことや、消費者の省エネ製品への関心が継続したことがあるとみている。

 洗濯機の出荷台数は2カ月連続のマイナスで、同比9.3%減の35万5千台。ただし、洗濯乾燥機は10万8千台を出荷し、同比4.1%増で12ヶ月連続のプラスを維持している。

 掃除機は、全体の出荷台数は45万9千台で、同比4.3%増となり、3カ月ぶりのプラス。製品種別では、紙パック式は前年を下回ったが、サイクロン式などそのほかの掃除機の合計は同比7.6%増の21万4千台となり、5カ月ぶりのプラスとなった。

 炊飯器の出荷台数は同比0.4%減の39万6千台で、3ヶ月連続のマイナスだったが、出荷額は75億円で、同比7.6%増の2カ月連続のプラスとなった。JEMAによると、内釜、圧力、熱源や蒸気排出抑制などで差別化してきた高級炊飯器が市場で定着してきたという。

 一方で不調だったのは電子レンジで、出荷台数は同比11.3%減の20万2千台となり、6カ月連続のマイナスを記録した。電子レンジの出荷台数全体の8割強を占めるオーブンレンジだけでなく、単機能レンジでもマイナスになったという。

2012年8月は冷蔵庫とエアコンが好調で、前年比でプラスに転じた





(小林 樹)

2012年9月26日 00:00