理美容家電は「お風呂剃り」と「うるおい」がキーワード、Gfk調べ

~2年間で約1割の市場拡大、今後も成長を継続

 GfK(ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン)は、シェーバーやドライヤーなどのヘアケア製品、美顔器などのフェイスケア製品などを含む「理美容家電」の販売動向を発表した。2011年1月~11月においては、数量で3.6%、金額で2.7%の成長があったとし、2010年から比較すると、数量・金額ともに2年間で約1割市場拡大したことになるという。同社では、理美容家電市場は今後も、緩やかな拡大を続けるとみている。

2011年1月~11月までの理美容家電市場の数量・金額前年比

 男性向け市場では、価格設定が手頃なことや、新たな使用シーンの提案により、「お風呂剃り」シェーバーが増加傾向にあり、数量前年比1%増となった。また、鼻毛やヒゲ、体毛などを整える「グルーミング」製品が前年比数量21%増、金額37%増の大幅な伸長を見せた。特に鼻毛カッターは、鼻毛だけでなく眉・耳などにも使用できるタイプが伸長した。

 女性向け市場では、「うるおい」を訴求した製品が人気を集めた。特にミストやスチームを顔に当てることで肌の潤いを得られるフェイススチームは、2010年、2011年ともに数量ベースで25%づつ増加している。Gfkでは、自宅で手軽に「エステ」気分が得られることが、需要喚起につながっていると見ている。

ドライヤー、イオン種類による数量構成比

 そのほか、脱毛器を含んだ女性用シェーバーは、金額・数量ともに前年比4%増。ドライヤーやヘアアイロンなどのヘアケア製品は、金額・数量ともに前年と同水準となった。

 ドライヤーにおいては、数量ベースで約9割をイオン搭載モデルが占める。なかでも「うるおい」に訴求ポイントをおいた「ナノイオン」搭載モデルが、平均価格1万円以上で、市場平均価格の4,000円を大きく上回るにも関わらず、全体の17%を占める結果となった。

 また、ポーチに入れて携帯することができるミスト美顔器やヘアアイロンなど「モバ美(ビュー)」と呼ばれる製品も販売拡大している。フェイススチーマーにおいても、携帯用モデルが急増しており、2011年の数量構成比は昨年より15%増の19%を占めた。



(阿部 夏子)

2011年12月21日 18:08