シャープ、消費電力32Wの省エネLEDシーリングライト

~液晶TVのバックライト技術を導入
LEDシーリングライト「ELM」

 シャープは、LEDシーリングライト「ELM」シリーズ3機種を8月27日に発売する。価格はオープンプライス。

 12畳間用の「DL-C503V」、8畳間用の「DL-C303V」、6畳間用の「DL-C203V」の店頭予想価格は、それぞれ55,000円/45,000円/35,000円となっている。

 シャープは2010年9月に、業界初のシーリングライトを発売したが、東日本大震災後の省エネ志向や調光機能などが好評で、累計販売台数は約10万台に達したという。

 さらに今回の製品では、LEDデバイスに液晶TVのバックライトLEDに用いられる技術を導入して明るさを向上させた。また、LEDからの光を従来は反射させていたが、効率の良い直照型に転換した。

 これらの技術により、6畳間用のDL-C203Vは、用具光束が2,600lm、消費電力が32Wで、1W当たりのエネルギー消費効率は81.3lm/Wとなった。このエネルギー消費効率は業界No.1としており、現行機種「DL-C201D」の約1.6倍に当たるという。また、他の2機種も78lm/W台でトップクラスに当たるという。

発表を行なったLED照明事業推進センター 副所長 兼 商品企画部長の桃井恒浩氏

 発表会場では、蛍光灯を使用するシーリングライトと比較しての質問があり、「一般的な8畳間用の蛍光灯シーリングライトは、60W前後の消費電力の製品が主流だ。これに対し、今回のDL-C303Vは48Wであり、省エネ性に優れている。また、今回の製品では、部屋の明るさを察知して余分な明るさを抑える“エコセンサー”と、目の順光性を利用して緩やかに明るさを抑える“エコ調光”機能を備えており、最大約67%の省エネができる。この場合の消費電力で言えば、実質的には30W前後に抑えている。前回の製品では、蛍光灯シーリングライトとほぼ同じぐらいの消費電力だったが、今回の製品は蛍光灯の約半分と言って良いと思う」と、自信を見せた。

 また、10段階の調色と10段階の調光機能があり、さらに常夜灯の明るさも3段階用意されるため、100通り以上の選択ができるとした。

 さらに、寝る前に、自動的に調色と調光をおこなって、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を促す「おやすみリズム」機能、カバー構造と発泡ポリエチレンによるシールで虫の進入を防ぐ「虫ぎらい」構造などの特徴が説明された。

エアコン、冷蔵庫、TVは省エネになっているのに、照明は遅れていたという東日本大震災後、LED電球とLEDシーリングライトは市場で伸びている昨年9月に初のLEDシーリングライトを投入。累計で10万台を売った
新製品は、シャープが得意とする液晶TVのバックライトに使われる技術と直照方式を採用した会場に展示されたカットモデル。カバーの下にLEDがたくさん並んでいる今回発表された3機種のエネルギー消費効率。それぞれの消費電力に注目
2つのエコ機能で最大約67%の省エネが実現できるという光の色と明るさが、リモコン1つで切り換えられるのもLEDの特徴だ寝る前には、調色と調光で眠りやすい状態を作る
もともとLEDは虫を寄せにくいが、しっかりと密閉することで掃除の手間が減った今回は下のスクエアデザインの3機種が追加された発売は8月27日
光色を寒色(白)にした状態リモコン1つで、光色を暖色(電球色)に変えられるリモコンの詳細。中央の十字部分が光色と明るさの調整。日本語表示で分かりやすい





(伊達 浩二)

2011年8月5日 18:22