NTT西とオムロン、家庭の省エネをサポートする合弁会社を設立

~消費電力や太陽光パネルの発電量を“見える化”

 西日本電信電話(NTT西日本)とオムロンは、家庭向けの省エネ支援サービスなどを提供するための合弁会社「株式会社NTTスマイルエナジー」を、6月1日に設立、7月より営業を開始すると発表した。

 NTTスマイルエナジーの事業内容は、家庭内での省エネ・CO2削減をサポートすることが中心となる。具体的には、簡易電力センサーや表示端末、専用のWebサイトを使って、一般家庭における消費電力や太陽光パネルの発電電力を“見える化”し、省エネを支援するサービス機器を提供する。消費/発電電力の情報は、クラウド上のサーバーに蓄積され、現在の消費ペースなどをパソコンなど端末に表示することもできる。

 また、太陽光パネルで発電した電力を、簡易電力センサーで測定・算出することで、再生可能エネルギーによるCO2削減量を国内クレジット(排出権)として価値化し、これを環境保全活動に利用することもできるという。

 さらに、ネットワークとセンサーを用いることで、気象情報から太陽光発電による発電電力を評価する「太陽光パネル見守りサービス」も提供するという。

 なお、これらのサービスは、2月から関西を中心とする約200世帯で実証実験が行なわれているという。

NTTスマイルエナジーが現在行なっている、サービスの実証実験の概要

 両社は新会社設立の背景として、地球環境問題がますます深刻化しており、その解決に向けた取り組みへの意識が、企業だけでなく、家庭や個人に置いても高まっている点を指摘。法人向けサービスに続き、家庭向けの環境・省エネ支援サービスを提供することで、より一層の“エコ社会”を促進するという。今後の予定については、さまざまな企業との提携を推進し、通信と制御を活用したさらなる省エネ支援や再生可能エネルギーの利用を促進するサービス・事業を提供するという。

 NTTスマイルエナジーの本社は大阪府大阪市。資本金は4億5千万円で、資本構成はNTT西日本が66%、オムロンが34%。





(正藤 慶一)

2011年5月10日 17:57