日立、井戸水対応のエコキュート

~省エネタイプやスリムタイプなど全51機種を投入
フルオートタイプ「ナイアガラ出湯 BHP-FSV46HD」。タンク容量460L

 日立アプライアンスは、エコキュートの新製品、全51機種を10月10日より順次発売する。今回発売するのは、同社独自の「水道直圧給湯方式」を採用したエコキュート「ナイアガラ出湯」シリーズ33機種と、水道水をタンクに貯め、沸き上げた後に給湯する減圧弁方式の製品18機種の全51機種。主な製品の詳細は以下の通り。

 同社のエコキュートのラインナップで上位機種に当たるナイアガラ出湯シリーズでは、省エネ性を追求したプレミアムタイプ、井戸水に対応したタイプ、スリムタンクタイプなどを新たに発売する。

 ナイアガラ出湯シリーズは、タンク外の「高性能プレート熱交換器」で瞬時に水道水を設定温度に沸き上げるため、水道の給水圧力を減圧することなく、そのまま給湯できる水道直圧給湯方式を採用したエコキュート。浴室のシャワーと台所の2カ所で同時にお湯を使っても、勢いのあるシャワーが使える点が特徴。

 新モデルのプレミアムタイプ「BHP-FSV46HD/37HD」では、省エネ性を高くするためにコンプレッサーの効率化、熱交換器のフィンの形状を改善するなどして、ヒートポンプユニットの性能をより向上させた点が特徴。

 井戸水対応対タイプの「BHP-FW46HD/37HD」は、これまでエコキュートでは使用できなかった井戸水や硬度の高い水道水に対応するモデル。これまで、井戸水や硬度の高いミスは配管詰まりの原因となるカルシウムが多く含まれているため、エコキュートでは使えなかった。BHP-FW46HD/37HDでは、貯湯ユニットのお湯を熱源として使用することで、熱だけをプレート式給湯熱交換器で取り出すことに成功。これによりタンクのお湯の入れ替え量を大幅に減らすことができ、水に含まれているカルシウムなどによる配管詰まりのリスクを減らすことができ、井戸水や硬度の高い水も使えるようになったという。

井戸水対応モデルのシステム構造

 また、配管には遊離炭酸などによる腐食に強いステンレスを採用。ステンレスは汚れにくいため、水質面でも優れているという。

 「BHP-FC37HD」は、設置や搬入に配慮して設置面積を従来より約20%削減したモデル。貯湯ユニットのサイズを660×550×2,185mm(幅×奥行き×高さ)とし、直角に曲がった幅640mm以上の通路であれば搬入できるサイズにした。また、搬入性に配慮して本体に持ち手を採用した。

設置面積が従来製品より約20%小さくなったほか、搬入性も向上したという

 今回発売した51機種のうち、フルオートタイプの製品には、浴槽の温度をセンサーで検知し、湯の冷め具合を学習することで効率的な保温を行なう「[eco]インテリジェント制御」、センサーで入浴時やお湯の使用パターン、使用量を検知・学習する機能などを搭載する。





(阿部 夏子)

2010年7月15日 12:50