日立の生ゴミ処理機で発火の恐れ、約5万台を無償交換へ


日立のバイオ式ごみ処理機「キッチンマジック BGD-V18」
 日立アプライアンスは、同社が販売した生ゴミ処理機について、発煙・発火の恐れがあると発表。ユーザーに使用中止を呼びかけるとともに、対象製品を無料で交換する。

 交換の対象となるのは、日立多賀テクノロジーが2003年2月より製造した、微生物を使って生ゴミを分解する“バイオ式”の生ゴミ処理機「BGD―X150/X180/X180-1/X150SK-1/V18」の5機種。フジ医療器ブランドで発売された「GA-531-1」も含まれる。対象台数は49,686台。

 これらの製品では、貝殻や梅干しなど固いものが投入されると、本体内部の攪拌棒により処理槽が磨耗し、穴が開いたり破損するといったケースがあるという。このとき、処理槽の破損部から漏れ出した処理物が、高温の脱臭装置周辺に堆積することで、ごく稀に発煙・発火に至る可能性があるという。これまでに、1件の火災、1件の発煙が確認されている(人的被害はなし)。

 日立では対象製品のユーザーに対し、コンセントから電源プラグを抜いて使用の中止を呼びかけるとともに、無償で代替機種「ECO-V30」との交換を行なう。交換の申し込みは、日立のホームページにて公開されている専用のフリーダイヤルにて受け付ける。

 ちなみに、代替機種のECO-V30はバイオ式ではなく、ヒーターで生ゴミの水分を蒸発させる“乾燥式”となる。これについて同社では、2008年11月にてバイオ式の生産を完了しているためとしている。

 なお「BGD-X150/X180」については、今回とは別の不具合により、2004年11月にリコールされている。

型番の表示位置対象台数は約5万台



(正藤 慶一)

2010年5月19日 17:04