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新方式の暑さ対策ウェアがShiftallから ペルチェで水を冷やして循環
2025年6月30日 14:05
Shiftall(シフト―ル)は、夏の暑さ対策のためのウェア「ChillerX(チラー・エックス) SOP-C1W1G」を8月上旬に発売する。価格は39,900円。
現在多くの製品がある、氷で冷やした水を循環させる方式や、ペルチェ素子を直接肌に触れさせる方式とは異なる「ペルチェチラー方式」を採用したウェアラブルデバイス。
夏の厳しい暑さが取り沙汰される中、氷水やペルチェ素子で直接冷やすウェアでは、異常に暑い夏には対処が難しいとして、より広い面積で冷却する新たな方式を開発。環境温度よりも35℃低い温度まで冷却できるという。
なお、これまでもペルチェチラー方式の製品は存在したが、10万円を超えるなど高価だったのに対し、Shiftallの量産ノウハウにより民生品の価格まで抑えた。なお、電源は別売となる。
“弁当箱サイズ”の本体にあるペルチェチラーで水を冷やし、ウェアに張り巡らされた網目状のシートに、冷やされた水が循環することで体を面で冷やす。「狭い場所を強力に冷やすより、広い範囲をゆるく冷やす方が冷たく感じる」との考えのもと開発された。
ペルチェ(電気)で冷やし続けるため、ただ冷水を循環させる方式に比べて長く持続する点もメリットとしており、氷なども不要。電源は別売のモバイルバッテリーを使うため、電池が切れても交換すれば冷却を続けられる。
実際の温度は環境によって変動するが、気温35℃の屋外で人が着ていない状態で冷却部を触った時の温度の目安は15℃。
環境温度より35℃低くするために、USB Type-C Power Deliveryで20Vを使って最大50Wを供給してハイパワーで冷却。ペルチェ素子を直接肌にあてることがないため、ハイパワーを扱えるという。
ウェア部分は発熱時に冷やすべきとされる脇の下から胸にフィットするよう設計。上半身の筋肉を使う仕事の人も、胸板が厚いがっちり体形の人も、脇の下には冷却パッドが当たるような形状にした。
動作はエコモードとMAXモードの2種類。30,000mAhのモバイルバッテリーでの持続時間は、MAXモード1.5時間、エコモードで約3時間。
通常は本体を腰のあたりに装着するスタイルだが、水冷のパイプを延長することで側面や前面など様々な位置に取り付けることも可能にする。この延長パイプを使うと冷却性能は落ちるものの、ユーザーが服側をDIYすることなどによって、サバイバルゲームや自動車運転時など、様々な用途に対応するという。
ウェアはフリーサイズ。バッテリーを除く重量は約1.6kg。使用水量は約60ml。