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徹底的にすすいで“洗剤残り”まで落とす日立の縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」

 日立アプライアンスは、新「大流量ナイアガラシャワー」で、洗剤を徹底的にすすぐ「ナイアガラすすぎ」を搭載した、タテ型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-DX110A」を6月18日に発売する。店頭予想価格は24万円前後(税抜)でカラーはシャンパンとシルバー。発売に先駆け、記者向けの説明会が行なわれたのでレポートする。

ナイアガラすすぎで洗剤残りを落とす「ビートウォッシュ」

汚れも洗剤残りも残さない「ナイアガラすすぎ」

 BW-DX110Aは、業界最大洗濯容量11kgで、シングル毛布なら2枚洗える縦型洗濯乾燥機。本機は、独自形状の洗濯羽根「ビートウィング X」の裏羽根で、強力に水をかき上げて2カ所から水を振りかける新「大流量ナイアガラシャワー」の採用により、たっぷりの水を循環できるようになった。

 この強い水流と遠心力を生み出す高速回転の技術により、汚れはもちろん、繊維に残ってしまった洗剤まで徹底的にすすぐ「ナイアガラすすぎ」を実現している。

ビートウィングの下には空洞があり、水が溜まる。裏羽根でその水をかき上げ、一気に上に水を上昇させ、洗濯槽の2カ所から強く拡散する
「ビートウィング X」の裏羽根でしっかり水をかき上げる
中の様子がわかるモデルで見ることができた
2カ所から水が出ているのがわかる
水の勢いはかなり強い。上部の2方向からシャワーが出ている

 「ナイアガラすすぎ」の動作は3ステップ。水道水を衣類に通過させて洗剤を飛ばし、遠心力で洗剤を絞り、たっぷりの水を循環させ、大流量のシャワーをかけて繊維の中に入った洗剤を落とす。これを2回繰り返すことで、洗剤成分はほぼ残らない。

 実際に「すすぎ前の水」「従来モデルの標準コースですすいだ水」「ナイアガラすすぎ後の水」「水道水」を比較していた。ブラックライトで照らしてみると、洗剤成分の一部が青白く見える。一見、透明に見えていたが、従来機種の標準コースと新モデルの「ナイアガラすすぎ」を比較すると、透明度が全く違っていた。

 これなら肌が弱い方も、安心して洗濯後の衣類を着られそうだ。

ナイアガラすすぎ後の水は、洗剤成分はほとんど残っていない

衣類のシワを減らす「温風ほぐし脱水」

 干したときの衣類のシワを減らす、「温風ほぐし脱水」も新たに搭載されている。

 貼り付いた状態でビートウィングを小刻みに回転させ、衣類がほぐれて取り出しやすい状態になる「ほぐし脱水」。2004年から搭載されている機能だが、「”温風”ほぐし脱水」の搭載は、本製品が初めてとなる。

 ほぐし脱水のあとで温風を吹き付けることで、干したときの衣類のシワを減らせるという。実際に温風ほぐし脱水が終わった後に手を入れてみると、ほんのりと温かく感じた。

温風ほぐし脱水後、手を入れてみたところ温かかった
スルッと洗濯物が取れる

 綿シャツでの比較では、特に腕まわり、脇の下などのシワが少なくなっていた。洗濯物を干すときに念入りにシワを伸ばす必要がなく、冬場は手が冷たくならないというメリットもある。

洗濯物を干すときの作業がラクになりそう。シワがこんなに違う。外干し派には嬉しい機能だ

気になる黄ばみも除去できる「温水ミスト」

 ナイアガラビート洗浄に加え、「温水ミスト」機能を利用することで、より高い洗浄力を発揮する。「温水ミスト(180分)」を使えば、高濃度洗浄液を浸透させた衣類に温水ミストを吹き付け、衣類を30~40℃に温めて洗剤の酵素パワーを活性化。特に落ちにくい皮脂汚れや黄ばみを落とすという。

特に落ちにくい口紅やカレーのシミが薄くなっていた

 実際に洗浄したサンプルを見ると、標準コースでは残っていたカレーのシミ、口紅、水性ペンがかなり薄くなっている。枕カバーの黄ばみは、よく見なければわからないほどキレイに落ちていた。運転時間は180分と長いが、ガンコな汚れが落ちるため、衣替えの時期などに使いたくなる機能だ。

枕カバーの黄ばみがきれいに落ちている

特に子持ち世代で不安が強い洗剤残り

商品戦略本部 ユーティリティ商品企画部 森島 彰俊氏
前モデルでは、購入時の重視ポイントに「ナイアガラすすぎ」が入っている

 商品戦略本部 ユーティリティ商品企画部 森島 彰俊氏は「特に子どもがいる世帯で、洗剤残りの不安を抱えていることがわかりました。前モデルでは、ナイアガラすすぎが評価されており、購入者の満足度が88.6%と高く、購入時の判断材料にもなっています。今回は、そのナイアガラすすぎを見直し、徹底したすすぎ力を目指しました」と語った。

 日立の縦型洗濯機は、もともと汚れ落ちに関しての評価は高いが、カーテンやシーツなどの大物のほかに、ドライマークの衣類やデリケートな衣類なども洗えて、家庭でキメ細かく洗い分けられる万能な縦型洗濯機に進化している印象だ。使い勝手も年々改善されている。

幅が43cmもあり、底が浅い。大物の出し入れもラク
糸くずフィルターも使い勝手がよくなっている
開くと糸くずが入っている。まとまった糸くずは、簡単に取れた
自動おそうじについても槽の外側を見ることができた
自動おそうじモードになると、勢いよく槽を洗い流す。上から下まで、しっかり水が行き届いているのがわかる
ガラストップのフタは、お手入れがラク。また、バタンと閉まることはなく、ゆっくり閉まる。小さな子どもが手を挟むといった事故を防ぐ

 このほか、右記の新製品が発表された。「BW-DV100A(洗濯/乾燥容量:10kg/6.5kg)」の店頭予想価格は21万円前後、「BW-DV90A(9kg/5kg)」が19万円前後、「BW-DV80A(8kg/4.5kg)」が18万円前後(すべて税抜)。

石井 和美