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スマホでマンションのオートロックを解除する「Akerun Entrance」
(2015/12/3 18:27)
フォトシンスは、スマートフォンで自宅の鍵を開けるスマートロック「Akerun(アケルン)」の新モデルとして、自動ドア対応タイプ「Akerun Entrance」を発表した。
Akerunは、自宅の鍵のつまみ部分であるサムターンにかぶせるようにして貼りつけ、専用アプリを入れたスマートフォンをかざすことで鍵の解錠/施錠ができるというもの。2015年3月に発表し、現在の販売台数は約1万台弱にのぼるという。
新モデルの「Akerun Entrance」は、マンションやオフィスの共有部のエントランスでの使用を想定したモデル。スマートフォンを近づけるだけで、ハンズフリーで自動ドアのオートロックを解除できるという。本体および、設置費込みの初期費用は95,000円~で、月額費用は50世帯まで36,000円(超過分は500円/戸)。
自宅をスマートロックにしても、マンションのオートロックはアナログの鍵のまま
フォトシンス 代表取締役社長 河瀬航大氏は、自動ドア対応タイプについて次のように語った。
「Akerunを発売してから、たくさんの方に利用していただいています。しかし、購入した方には高級マンションに住んでいる層も多く、エントランスのオートロックを解除するのに結局アナログの鍵を使っているという問題が生じることがわかりました。実際に僕もAkerunを使い始めてから、鍵を持たずに家を出てしまい、マンションのオートロックを解除できず、エントランス前で立ち尽くすということがたまにあります。そういった問題を解決するために開発したのが、この製品です」
本体は、自動ドアの上部やドアホンなどに設置可能。約30分で設置できるため、手軽に導入できるという。Bluetoothを搭載し、専用アプリをインストールしたスマートフォンを近づけるだけで、オートロックを解除できる。
専用アプリは、Akerunと共通の「Akerunアプリ」を使用。アプリから特定のコードを入力することで、自動ドアとの連携が可能になる。
マンションだけでなく、カードキーが必要なオフィスのオートロックドアなどにも対応。両手が塞がりカードキーを取り出すのが困難な際にも、スマートフォンを持っていればハンズフリーで解錠できる。
導入のメリットとして、「1人1人に鍵を配布するよりも手軽に使えます。また、既存の特殊な鍵を作るよりもコストが低い点も特徴です」(河瀬氏)という。
Akerun Entranceの本体サイズは、約70×50×30mm(幅×奥行き×高さ)。電源はDC12V。接続先は自動ドアコントローラ外部入出力端子。対応自動ドアコントローラは、ナブコ製と寺岡オートドア製のコントローラ。動作距離は約10m。
家事代行や不動産内覧などに、遠隔操作でロック解除
また、来訪者向けに遠隔操作で自動ドアのロックを解除することも可能。IoTゲートウェイ「Akerun Remote」を追加し、パソコンに「Akerunオンライン鍵管理システム」を導入することで、パソコンからの遠隔解錠ができるようになる。
利用シーンとしては、家事代行サービスや不動産内覧の来訪者がマンションに入るときなどを想定。来訪者はエントランス前に到着した際に管理者に連絡し、管理者はパソコンから遠隔操作で自動ドアのロックを解除する。合鍵を渡す必要がなく、ドアの開閉が簡単にできるという。
Akerun Entrance本体と、Akerun Remoteは15m以内に設置する必要はあるが、パソコンからの遠隔解錠はどこからでも行なえるという。
現在は、Akerun Entranceの販売開始に向けて、三井不動産グループの関係物件にて実証実験を行なっている。目標販売台数として、3年以内に6,000棟への導入を目指すとしている。