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衣類に風を当てるという概念を捨てた、360度送風の衣類乾燥除湿機
(2015/3/27 16:49)
象印マホービンは、業界初の360度送風を実現した衣類乾燥除湿機「サーキュレート ドライ RJ-XA70」の記者向けの説明会を開催した。
吹き出し口から水平方向に360度送風できる除湿乾燥機。4月下旬の発売を予定しており、価格はオープンプライス。店頭予想価格は45,000円前後(税抜)。
近年、マンションの規約や防犯対策で外干しができなかったり、PM2.5や黄砂などの影響により部屋干しをする家庭が増加している。“乾くのが遅い”“ニオイが気になる”などの不満解消を目的に開発を進めた。同社では、一般的な除湿機とは違い、衣類乾燥に特化した製品としている。
衣類に風を当てるという概念を捨て、部屋全体の空気に着目
象印マホービン 生活家電グループ 安藤 裕樹氏は、製品について次のように述べた。
「部屋干し時に乾くのが遅いという声には、360度送風によるスピード乾燥で対応しました。象印の調べによると家庭で一度に洗濯する量は約3~6kg。この量を乾かそうとすると、衣類に直接風を当てていたら後ろにあるものが乾きません。そこでまず、一般的な考え方である“衣類に風を当てる”という概念を捨てました。研究を重ねた結果、部屋全体の空気を撹拌して乾燥させることで衣類が乾きやすいことがわかり、そこから360度送風という機能が生まれました」
360度全方向に送風しながら、上下の角度も「上60度/下30度/上下90度」に設定できる。部屋全体の空気を撹拌させることで、大量の衣類をスピーディーに乾かせる。空気が対流するため、後方にある衣類もムラなく乾いたという。
また、送風幅は360度のほか、「60度/90度/180度」にも調節できる。これらは部屋全体に空気を回すのではなく、衣類に直接風を当てるスポット乾燥向けとしている。少量の洗濯物や、クローゼットや靴箱などの狭い場所にも対応する。
ニオイの付着には、部屋干しのニオイの原因菌を抑えるナノプラチナを採用。送風口の奥に、ナノプラチナを添加したユニットを2つ設置している。食環境衛生所による実験においても、自然乾燥とサーキュレート ドライを使った乾燥では、ニオイに差が出たという。
除湿方式は、除湿ローターを搭載したゼオライト式を採用。ローターに水をためて、ヒーターで水蒸気にして除湿するという仕組み。消費電力は高いが、1年中安定して除湿でき、本体重量を抑えられる点が特徴。
本体サイズは、295×550mm(直径×高さ)で、重量は約9.5kg。適用床面積はコンクリート住宅の洋室で16畳。消費電力は570W/580W(50Hz/60Hz)。タンク容量は2.8L。運転音は47dB(風量 強)。カラーはクールホワイト。
安藤氏は、「360度送風できる除湿機は象印にしかありません。一般家庭で実際に出る約3~6kgという洗濯物の量に対応したいという思いからこだわって、360度の送風方式を実現しました。ユーザーの部屋干しニーズに対応していきたい」と話した。