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空気質維持には、24時間適切な換気が必要~パナソニック
(2015/1/16 14:19)
パナソニック エコソリューションズ社は、屋内空気質(IAQ:Indoor Air Quality,以下IAQ)関連事業の説明会を行なった。IAQ事業とは、空気の質に関わる事業を指し、加湿空気清浄、加湿器、除湿器などの家電製品から、換気扇やレンジフードなどの換気設備、工業施設の排ガス処理、クリーンルームを扱う。
同社のIAQ事業では、外から有害な物質の侵入を阻止する「給気」、室内の有害な物質を浄化・排出する「排気」、健康で快適な気流を提供する「循環」を3つのポイントとし、製品開発を進める。
エコソリューションズ社 住環境商品営業企画部空質設備商品グループ 主幹 林義秀氏は「空気は人が一日に最も多く体に取り入れる物質。昨今のPM2.5や、ハウスダストなどによるアレルギー患者増加など、空気環境は健康に影響を与える」とし、換気の重要性を説明した。
同社の調べによると、室内を常時換気しないことにより、結露・カビの発生確率は約2倍程度上昇するほか、換気設備の定期的なメンテナンスが結露・カビの発生抑制につながるという。
住宅の換気手法は様々あるが、同社では高性能フィルターを用いた「第一種換気」を推奨する。第一種換気では、機械を使って給気と排気を強制的に行なうことで、空質をコントロールする。排気だけを一方的に行なう第三種換気では、室内の圧が少なくなり、窓を開けた際などに一気に外気が流れ込み、外気と同等の空質になってしまうという。
実際、同社の製品を設置した人の花粉症の悩みが解消されたという例もあるという。
一方、室内温度を管理するには、「熱交換換気」が有効だという。熱交換換気とは、熱交換素子を通過させることにより、室内の湿気や暖気を、室外の空気に移動させるというもの(冬季の場合、夏季は室内の冷気を、外気に移動させる)。一般的な換気では外気をそのまま取り入れるため室温に影響するが、熱交換換気では、外の冷たい空気を暖めて取り入れるため、室内の暖房効率が高まり、エアコンや加湿器などの消費電力を抑えることができるという。
「換気の方法を変えるだけで、より快適で省エネな生活を送ることができる」(林義秀氏)。エコソリューションズ社ではIAQ事業を柱とし、2018年度には売上2,000億を目指す。