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腕時計型で脈拍など高精度な計測ができるエプソンの活動量計

活動量計「PULSENSE(パルセンス)」シリーズ

 エプソンは、脈拍センサーを搭載した活動量計「PULSENSE(パルセンス)」シリーズを11月6日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、腕時計型の「PS-500B」が19,800円、リストバンド型の「PS-100」が14,800円(税抜)。

 加速度センサーと同社独自の高精度脈拍センサーで、1日の歩数や消費カロリー、睡眠の深さなどを計測する活動量計。脈拍センサーを搭載したことにより、“体の負荷”を計測できるようになり、より正確に活動量を算出できるという。

 脈拍センサーの仕組みには、血中のヘモグロビンが光を吸収する性質を利用している。本体のLEDセンサーが手首の血管に光を照射し、血流の変化を見て脈拍数を計測する。

腕時計型「PS-500B」
2つの穴で固定する
裏側のLEDセンサーが脈拍を測定
脈拍センサーの仕組み
光の反射量でヘモグロビンを見て、血流の変化で脈拍数を計測
脈拍計測のメリット

エプソンのルーツは「ウェアラブル」

 発表会に登壇した、取締役 販売推進本部長 鈴村 文徳氏は、「エプソンは、家庭でのプリント機械やオフィスでのインクジェットプリンターなどを導入しながら、新規領域への挑戦もしている。代表的なのはウェアラブル端末。そもそも、エプソンのルーツはウェアラブルにある。1969年に発売したクオーツウオッチをはじめとし、1984年にはリストコンピューターを、時代を先取りした商品を展開してきた。しかし、時代を先取りしすぎて中核を担う商品にならなかった。今回はそういったルーツを受け継ぎながら、ウェアラブル事業を展開していきたい」と語った。

取締役 販売推進本部長 鈴村 文徳氏
過去に発売したウェアラブル機器

 腕時計型の「PS-500B」では、自分が今どれくらいの運動をしているかが5段階でわかる「運動強度」が確認できる。運動強度は低い順に「ウォーミングアップ/脂肪燃焼/持久力向上/筋力・基礎代謝向上/瞬発力・運動能力向上」に分類される。

 ほかにも、最も脂肪が燃焼しやすいとされる運動強度「脂肪燃焼ゾーン」にいた時間、消費カロリー、歩数、移動距離なども表示される。

 リストバンド型の「PS-100」では、5段階の「運動強度」のみLEDランプで確認できる。

現在どれくらいの運動をしているかがわかる「運動強度」はLEDランプで確認。ランプが2つ付いているので「脂肪燃焼」レベル
1日の消費カロリーと現在の脈拍数
1日の歩数と現在の脈拍数

 また、本体で記録したデータは、Bluetooth接続でスマートフォンへ転送し、無料の専用アプリ「PULSENSE View」での確認も可能。対応端末は、iOS 7.1以降とAndroid 4.4以降。腕時計型の「PS-500B」はUSB経由でパソコンとも連携可能。

 アプリでは、運動強度をリアルタイムで表示する「リアルタイム HR」、運動した時間を表示する「エクササイズ」、消費カロリーと摂取カロリーを示す「カロリーメーター」、眠りの深さを計る「睡眠」、脈拍で心のリズムを知る「こころバランス」、「歩数」の計6つの項目が表示される。

 「リアルタイム HR」では、現在の運動強度を3段階「ウォーミングアップ/脂肪燃焼/トレーニング」で表示する。

 「エクササイズ」は、運動した時間を確認できる項目。画面の下部には、「ウォーミングアップ/脂肪燃焼/トレーニング」の運動強度ごとに、細かい運動時間も表示される。日別/週別/月別でも確認できる。

 「睡眠」は、眠りの深いときを青色、浅いときを紫色で表示する。1日の睡眠時間のうち、眠りが浅かった時間の合計と深かった時間の合計を別々で確認することもできる。

 「こころバランス」は、運動量の少ない非活動時に脈拍が高ければ「エキサイト」、低ければ「リラックス」として記録される。1日の心の状態をメーターで表示するため、自身のリズムを把握できるという。

 アプリ内では、ダイエットのアドバイス機能も搭載する。現在の体重を入力し、目標体重と期間を設定すると、1日の消費カロリーの目安や目標歩数などを割り出してくれる。

「リアルタイム HRでは、現在の運動強度を「ウォーミングアップ/脂肪燃焼/トレーニング」の3段階で表示する
総消費カロリーと摂取カロリーを表示。摂取カロリーは手動で入力する
「睡眠」項目。眠りの深いときを青色、浅いときを紫色で表示する
「こころバランス」。非活動時に脈拍が高ければ「エキサイト」、低ければ「リラックス」として記録
現在の体重と目標体重、期間を設定すると1日の消費カロリーの目安や目標歩数などを割り出してくれる

 腕時計型の「PS-500B」の本体サイズは、35×45×14mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約44g。電池はリチウムイオン電池。充電時間は約3.5時間。

 リストバンド型の「PS-100シリーズ」は、SサイズとLサイズの2種類を用意する。本体カラーはどちらもブラックとターコイズブルーの2色展開で、計4種類ラインナップする。電池はリチウムポリマー電池。充電時間は約2.5時間。

 腕時計型、リストバンド型いずれも、脈拍の連続計測時間は約36時間。最大記録時間は480時間。防水レベルは3気圧防水で、日常生活防水に対応する。

ランニングウォッチにも脈拍センサーを搭載

WristableGPS SF-810

 また、ランニングウォッチの新モデル「WristableGPS SF-810」も10月17日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、37,800円(税抜)。

 GPS機能に加え、新たに脈拍センサーを搭載したランニングウォッチ。GPSで走った距離や速度を自動で測定できるほか、脈拍センサーで運動強度や消費カロリーなどを高精度に確認できる。

 従来機種ではランニングなどで心拍トレーニングをする際に、濡らした胸ベルトを装着する必要があったが、ユーザーから装着が煩わしいとの声が多かったという。本モデルからは脈拍のみで計測できるため、手軽に心拍トレーニングが行なえるようになった。

 効率的・効果的なトレーニングを必要とするランナーをはじめとしたアスリートの要望に応えるという。

 本体の厚さは14.2mmで、重量は約52g。5気圧(水深50m)の防水性能を備える。連続動作時間は時計表示状態で16日間、GPS使用かつ脈拍計測オンで20時間、GPS使用かつ脈拍計測オフで24時間。本体カラーは「ブラック」と「ブラック/バイオレット」の2色展開。

ゴルフセンサーの新モデルも発売

ゴルフスイング解析システム「MT500G II」

 このほか、ゴルフスイング解析システムの新モデル「M-Tracer For Golf MT500G II」を、10月8日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、29,800円。

 新モデルでは、本体をゴルフクラブから取り外す際の脱着性を向上させたという。このほか、電源ボタンの誤動作が多いというユーザーからのニーズに応えて、ボタンの形状を変更した。

 ウェブサービスも充実させ、スイングデータをスマートフォンの専用アプリだけでなく、パソコンにも保存できるようになった。より本格的にデータの分析が可能になったという。

西村 夢音