ニュース
ご飯好きを増やす、象印の「ライスマイルプロジェクト」とは
(2014/3/6 16:03)
象印マホービンは、米のとぎ方や選び方を学ぶイベント「おいしいごはんとベストなお供」を、有楽町のABCクッキングスタジオ本社にて開催した。会場にはごはんに関心のある同料理教室の生徒約80名が集まり、活況をみせた。
今回のイベントは、象印が昨年10月にスタートさせたご飯好きを増やす取り組み「ライスマイルプロジェクト」の一環。米食離れが進んでいく中で、米の研ぎ方や保存法を初心者にもわかりやすく説明するために、全国で料理教室を展開するABCクッキングスタジオとタイアップした。
会場では、象印マホービンで炊飯器を開発している中山知哉氏が、同社のIH炊飯器「NP-WA10」をアピール。
そもそも炊飯器には釜全体から加熱するIH式と、電熱ヒーターで釜底部から加熱するマイコン式がある。さらにIH式には、圧力を加えて炊飯するタイプと圧力をかけずに炊飯するタイプがあり、圧力をかけるとよりもちもちとした炊き上がりになる。象印では、マイコン式、IH式、圧力IH式の3種類の炊飯器を販売している。自分の好みの炊き上がりを実現するには、こうした炊飯器選びも大きなポイントになるという。
中山氏はNP-WA10の内釜を持ち上げて、「この内釜は幅が広く、底が浅いので、米に効率よく熱を伝え、米のモチモチ感や甘みを引き出せる」と説明した。NP-WA10は、圧力IHを採用している。
料理に合わせた米選びを
このあと会場には、五ツ星お米マイスターの金子真人氏が登場。金子氏は、会場に対し「日本に何種類の米の品種があるかご存知ですか? 」と質問を投げた。答えは、日本で登録されている品種は490種あり、このうち270種が作付けされているという。会場では品種の多さに驚くどよめきが起こった。
米の品種の数だけ味や食感には特徴があるが、金子氏は料理に合わせた米の品種として「薄味のだしが効いた和食には、しっかりと味のあるコシヒカリ、味の濃い洋食には、ある程度抑えめなひとめぼれがオススメ。中華はとろみや油があるので、食感が重要になってくる。あまり知られていない品種だが、中華には花キラリがベスト」と解説した。
“川上から川下まで”米文化をプロデュースしたい
それでは象印が、炊飯器のプロモーションに留まらず、米食の啓発に乗り出している理由とは何か。
同社広報部の安藤なな緒さんは、プロジェクトを始動させた動機を「極め羽釜のような究極の炊飯器を作っても、99%の方はおいしいと言ってくれるが、残り1%の人を納得させるのは難しい。その理由を突き詰めると、お米の保存方法やとぎ方、品種に関係してくることがわかった。そこをなんとかしたかった」と説明する。
象印では、これまで実際にエンドユーザーに触れ合う場が限られていたが、今回のイベントではユーザーの生の声に触れられる点もメリットという。
こうして米食文化の良さを啓発することで、「“川上から川下まで”というように、収穫から炊飯にいたるまで、お米にまつわることを総合的にプロデュースする会社にしたいと思っている」と今後を語った。
なお、「ライスマイルプロジェクト」では、こうした米食のレクチャーを全国のスタジオで展開するほかに、パパイヤ鈴木さんが振り付けした動画「ダンスde 米とぎ」を特設サイトで公開している。
また、特設サイトへのアクセスや、ごはんにまつわる川柳を詠んだり、ごはんと写った笑顔の写真を投稿すると、「米レージ(マイレージ)」というポイントが貯まり、特選米やエプロンなどのオジリナルグッズが貯まるしかけも用意している。
さらに、facebookの特設ページで「いいね! 」をクリックすると、全国各地から選ばれたごはんに合うおいしいおかずが当たるキャンペーンに応募できるという。