パナソニック、世界最長のソーラーカーレースに挑む東海大学チームを支援
東海大学チームのソーラーカー「Tokai Challenger」 |
パナソニックは、9月から南アフリカ共和国で開催される世界最長のソーラーカーレース「サウス・アフリカン・ソーラーチャレンジ(SASC) 2012」に参戦する東海大学のソーラーカーチームと、スポンサー契約を締結したと発表した。
SASCは、南アフリカ共和国北西部のプレトリアをスタートし、同国をほぼ一周するソーラーカーレース。走行距離は“世界最長”の約5,000km、高低差は2,000mもある過酷なコースで行なわれる。今年で3回目の開催となる。
東海大学チームは過去2回のSASCを連覇。前回大会では、電池にパナソニック製の高容量リチウムイオン電池を採用していたが、今回は電池に加え、パナソニックの太陽電池「HIT太陽電池」を搭載したソーラーカーで3連覇を目指す。
HIT太陽電池は、結晶シリコン基盤とアモルファスシリコン薄膜を用いて形成した“ハイブリッド型”のシリコン太陽電池。高い変換効率と、高温時に出力低減を抑える点が特徴で、単位面積当たりの発電量が多いため、設置できる面積が限られているソーラーカーの性能向上に最適という。なお、パナソニックグループでは、HIT太陽電池の変換効率について“世界最高水準”としている。
一方電池では、ノートパソコンなどにも使われている円筒形の18650サイズの高容量リチウムイオン電池を使用。正極にニッケル系の材料を採用し、“業界最高レベル”のエネルギー密度を持つことで、長い駆動時間と電池パックの軽量化につなげられるという。
パナソニックでは、HIT太陽電池と高容量リチウムイオン電池を組み合わせた創エネ・蓄エネにより、過酷な環境下で行なわれるソーラーカーレースに挑戦する東海大学チームをバックアップするとしている。
なおパナソニックでは、2011年10月に行なわれた世界最大級のソーラーカーレース「ワールド・ソーラー・チャレンジ」でも、HIT太陽電池とリチウムオン電池を東海大学チームに提供。チームは前回大会に続いて連覇を達成した。
(正藤 慶一)
2012年7月19日 14:28