パナソニック、GOPANユーザーの生の声を聞く「GOPAN FAN MEETING」

~“おいしい”、“腹持ちが良い”の一方で不満点も
パナソニックが発売する「GOPAN SD-RBM1000」

 パナソニックは、自宅の米からパンが作れるホームベーカリー「ライスブレッドクッカー GOPAN(ゴパン)」の愛用者を対象としたファンイベント「GOPAN FAN MEETING(ゴパン ファンミーティング)」を、5月31日に開催した。

 会にはGOPAN愛用者13名が招待され、会場ではGOPANの良い点や改善して欲しい点など、実際のユーザーならではの意見が交わされた。


GOPANで作った玄米パンは糖尿病や高血圧の対策に有効

 GOPAN FAN MEETINGは、GOPANが三洋から発売されていた頃から続けられている、GOPANユーザー限定のイベント。GOPANユーザーの生の声を募ったり、ユーザー同士が情報交換を行なうことで、GOPANをより良い商品にすることを目的としている。4回目となった今回は、2011年12月にパナソニックブランドとして発売して以降、初の開催となる。

 会ではまず、GOPANで作られた3種類のパンが振る舞われた。1品目は、食塩の代わりに塩麹を20g使用した「塩麹米パン」。2品目は春キャベツのコールスローを、キヌヒカリという品種で作ったパンに挟んだサンドウィッチ「春彩りゴパン」。3品目は玄米で作ったパンに、納豆とケチャップとタバスコを混ぜ合わせた「チリコンカン風ディップ」、トマトと玉ねぎとシーチキンをカレー粉で和えた「さっぱりカレーディップ」を付けて食する。

GOPAN FAN MEETINGで振る舞われた3種類のパンレシピ一覧出席者全員に提供された
1品目の塩麹パンは、普通のパンと比べるとやや塩の味が強めだが、逆に米の甘みが引き立つ2品目の「春彩りゴパン」は、シャキシャキとしたキャベツの食感がおいしい
玄米パンは、納豆を使った「チリコンカン風ディップ」と一緒に食べる。ピリ辛の納豆の粘りとゴパンの甘さが意外な相性「さっぱりカレーディップ」はやや薄味だが、野菜とシーチキンそのもののおいしさを引き出している
株式会社ファンデリーの新海麻由 栄養士

 3品目の玄米パンのレシピについては、糖尿病・高血圧向けの食事を販売する通販ショップ「ミールタイム」とのコラボレートによるものとなる。ミールタイムの運営会社である株式会社ファンデリーの新海麻由 栄養士は、玄米は糖尿病や高血圧の対策として有効とした。

 「玄米は糖の吸収が穏やかで、血糖値が急激に上がりにくい。また、食物繊維が豊富。咀嚼回数も増えるので、食べ過ぎが防げます」

 ファンデリーではGOPANで焼いた玄米パンを用いた活動もしており、全国の病院で食事指導を実施。さらに6~7月には、毎朝の朝食に、GOPANで焼いた玄米パンを食べてダイエットする「朝ごパンダイエット」も実施する。なお、このダイエットプログラム中では、パナソニックの活動量計やフィットネス機器「JOBA(ジョーバ)」も使用する。

玄米は糖尿病や高血圧対策に有効なという。糖の吸収が穏やかで、血糖値が急激に上がりにくいというファンデリーでは、病院にGOPANで焼いた玄米パンを活用した食事指導も行なっているGOPANで焼いた玄米パンを毎朝の朝食として食べる「朝ごパンダイエット」も実施される


「おいしい」など好評の裏で、「音が大きい」「洗いにくい」などの改善点も

こちらは2011年12月に発売された「SD-RBM1000」のユーザー満足度調査。全体的に高い満足度となっているが、GOPAN FAN MEETING出席者の意見はどうか

 会の後半では、GOPANの購入動機や改善点など、GOPANに関する意見を出席者から募った。

 「GOPANの存在を知った時期」については、出席者のほとんどが、初代GOPANが発表された2010年だった。一方で、購入動機についてはまちまちで、「子供のアレルギーが多く食事に困っていた」「病気をして、食品添加物を採る生活をやめたい」といった食生活の観点からもあれば、「GOPANで焼いたパンをもらったところ、おいしかった」「知り合いがおいしいと言っていた」など、知人からの影響も見られた。また「夫がどうしても欲しがっていた」「キャンペーンでたまたま当選した」というのもあった。

 GOPANを購入して良かった点については、「食事に幅が広がった」、「腹持ちが良く、お腹が鳴らない」「水分の含有量が多いので、寝起きでも食べやすい」などが挙げられた。またオススメレシピとしては、ガーリックトーストやカレーパンの生地が提案された。いずれも、GOPANならではのもっちり感が活かせるという。

 問題点としては、「音が大きい」、「かき混ぜるパーツの裏が凸凹していて洗いづらい」、「パンケースが本体内にうまくセットできず、焼き上がりになって失敗に気付く」、「調理時間の割にはできる量が少ない」など。中には「パナソニックに変わってもっと良くなることを期待したが、前のものとはあまり変わっていない」という意見もあった。また、あるとうれしい機能では、「レーズンやくるみの自動投入機能」、「生地の段階で止めるなど各コース毎の運転機能」があった。

GOPANの置き場所の調査。床に置いている例が多かったGOPANを使用するうえで工夫している意見の一覧GOPANの不満点の一覧

 また、「これまで玄米パンに挑戦した」という人数は、全体で2名と少なかった。挑戦しない理由は「家に玄米がない」「体に良いのは分かっているが、玄米など材料を一晩漬けておくのが手間」など、白米の調理との違いを挙げる声があった。玄米パンを普及するための提案としては、「GOPAN用の玄米セットを用意する」という意見に賛同が集まった。

パナソニックのアプライアンスマーケティング ジャパン本部 コミュニケーショングループ 宣伝企画チーム 古長亮二参事

 会の司会を務めた、パナソニックのアプライアンスマーケティング ジャパン本部 コミュニケーショングループ 宣伝企画チームの古長亮二参事は「もともと1回目のミーティングで『(GOPANで使用する)グルテンが入手しにくい』との不満もあったが、純正製品以外からも小麦グルテンが出るなど、状況が変わることもある」と、GOPAN FAN MEETINGで意見を聞くことの意義を説明。続けて、「今後も開催を続けて、回りの方にもGOPANの仲間を増やすような活動をしていきたい」と話した。


1回目のGOPAN FAN MEETINGで『グルテンが入手しにくい』との不満もあったが、その後、食品メーカーから小麦グルテンが出るなど、状況が改善されたGOPAN FAN MEETINGのようす





(正藤 慶一)

2012年6月1日 00:00