九州電力、夏の電力供給は定期検査中の原発再開しだい

~運転再開なしでは需給バランスが崩れる恐れ

 九州電力は9日、この夏の電力需給見通しを発表した。

 まず、8月の最大電力は1,669万kWに達するとみている。これに対し、現行の供給計画では、供給力は1,978万kW確保されている。この場合の予備率は18.5%に達し、安定供給の目安とされる8~10%を越えて余裕のある状態といえる。

 しかし、この供給力は、定期検査中の玄海原子力発電所2号機(55万9千kW)/3号機(118万kW)、川内原子力発電所1号機(89万kW)が運転再開することを見込んでいる。3つの原子炉が運転再開できなかった場合の供給力は、1,728万kWとされており、予備率は3.5%に低下する。九州電力では「夏場の高気温による電力需要の急増や電力供給設備の故障発生時には需給バランスが崩れる恐れがある」としている。

九州電力による今夏(8月)の供給力。原発が再開できない右の状態では予備率が低い





(伊達 浩二)

2011年6月9日 17:59