ホンダ、家庭用カセットガスで発電する「エネポ」を5月に発売


エネポ EU9iGB
 ホンダは、家庭用のカセットガスボンベを燃料とする小型発電機「エネポ EU9iGB」を、5月13日に発売する。希望小売価格は104,790円。ホンダ特約店やホンダのカーディーラーなどで販売するという。

 カセットガスボンベ2個を燃料とする家庭用の発電機で、パソコンや照明器具、電動工具や調理機器など、消費電力900W以下の電化製品が接続できる。同社では、身近なアウトドアレジャーの電源や、停電時などのバックアップ電源としての用途を想定している。

 運転時間は定格で約1.1時間、最長で約2.2時間。屋外の利用を考慮し、片手で押し引きできる大型キャスター、折り畳み式ハンドルを備えている。本体サイズは、ハンドル折り畳み時が262×365×524mm(幅×奥行き×高さ)で、ハンドル使用時が442×365×944mm(同)。全装備の重 量は20.4kg。

 使用方法は、【1】本体のカバーを開き、2本のカセットボンベを装填し、【2】エンジンスイッチを運転位置に合わせ、【3】リコイルグリップを引く、というもの。初めて使う人にも分かりやすいよう、本体にはシンプルな操作手順が表示されている。

 発電システムには、ホンダ独自の「高速多極オルタネーター」を採用した「正弦波インバーター」を採用。これにより、一般家庭で使用される電気と同等の電気を供給できるという。また、接続機器の使用電力に応じてエンジン回転数を最適に制御する「エコスロットル」も搭載している。

 安全面では、LPガスの逆流を防ぐ逆流防止弁を採用。転倒時には自動でエンジンを停止し、オイルの流出や白煙の発生を防止する加速度センサーも搭載している。

 なお同社ではガソリンによる発電装置も発売しているが、本製品と同出力のガソリン発電機と比べると、CO2排出を約10%低減できるという。また、ガスのため燃料詰まりがなく、長期間の保管が可能というメリットもあるとしている。

 定格出力は100V-900VAで、2台並列使用で1,800VAまで出力可。本体のコンセント数は2個。運転音は79~84dB。使用可能温度は5~40℃。総排気量は57.3立方m。カセットボンベの燃料容量は500gで、同社では東邦金属工業製のものを指定している。

片手でも持ち運べるという移動時には、折り畳みハンドルを取り出して使用できる

 エネポは、Energy(エネルギー)、Portable(携帯用)、Epoch(新時代)を掛け合わせた造語で、「発電機の新時代を切り開く、持ち運べるエネルギー」を意味している。2009年9月には製品コンセプトのみが発表されていた。


(正藤 慶一)

2010年3月25日 16:09