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ダウンジャケットは家で洗える? 衣替え前の「しまい洗い」

家庭で洗いたい衣類の上位はニットやダウンジャケット

ライオンは、「冬物のしまい洗い」をテーマに実施したアンケートで、「家で洗濯したいアイテム」として回答が多かった「ニット・セーター」や「ダウンジャケット・ダウンコート」の洗い方を紹介している。

同社によると、春の衣替え(しまい洗い)は、遅くともゴールデンウィーク明けまでに済ませるのがよいという。なぜなら、衣類を食べる害虫がGW明けの時期から成虫になり、衣類に卵を産み落とす可能性があるため。衣類の虫食いを防ぐために、GW中に皮脂などを洗って清潔な状態を保った方がいいだろう。

ニット・セーターの洗い方

洗濯時には、まずシーツについている「洗濯表示」(タグ)を確認する。あわせて注意書きも確認し、適切な洗剤を選ぶ。

洗濯表示を確認する

1度しか着ていない衣類も、そのまま収納せず洗濯してから収納しよう。脇の下やエリ・そでの気になる汚れは、おしゃれ着用洗剤の原液を、食べこぼしには、液体酸素系漂白剤を塗布する。このような前処理をした場合は、すすぎ1回(以上)に設定して洗濯する。

同社の製品で言えば、おしゃれ着用洗剤は「アクロンやさしさプレミアム」、液体酸素系漂白剤は「ブライトSTRONG 漂白&抗菌ジェル」が該当する。ただし、洗濯表示(タグ)などに「漂白処理ができない」記号がある場合には、漂白剤入りの洗剤は使用しないよう注意が必要。

液体洗剤「アクロンやさしさプレミアム」
液体酸素系漂白剤「ブライトSTRONG 漂白&抗菌ジェル」

洗濯する際には、ニットを畳んで、洗濯ネットに入れると良い。ニットのように伸縮性のある衣類は、標準コースで洗える表示であっても、型くずれを防止するため、弱水流のコースを選ぶのがオススメとする。

ニットを畳んで、洗濯ネットに入れる

洗い終わったら、洗濯機から速やかに取り出して干すのがポイント。また、干す前にたたんで両手でたたいてシワを伸ばすほか、竿にかける場合は袖がたれないよう身頃といっしょにかけると良い。

また、ハンガーにかける時は重さを分散させて干すよう紹介している。特に、丈の長いロングカーディガンやニットワンピースは濡れた重みで伸びてしまうことがあるため、注意が必要。平らに広げて干すか、ハンガーを3本使ってM字に干し、その際ハンガーにタオルなどを巻いておくとハンガーの跡の防止になる。

ロングカーディガンやニットワンピースは伸びてしまうため注意が必要
ハンガーを3本使って干す

ダウンジャケット・ダウンコートの洗い方

洗濯時には、まずシーツについている「洗濯表示」(タグ)を確認する。「洗濯おけ」や「手洗い」の記号がついている場合は、家庭で洗える。また従来の絵表示の場合は、「洗濯機マーク」や「手洗いマーク」がついていれば、家で水洗いが可能。ただし、フードについているファーは水洗いできないため、必ず取り外す。

ダウン全体を見て、汚れがひどい部分は手洗いを始める前に「前処理」をする。汚れやすいエリや袖口、ポケット口、前柄身頃、肘などを中心にチェックし、汚れが気になる場合は薄めた洗剤液で前処理をする。

汚れやすい部分をチェックする

前処理する場合、洗面器などに水を入れ、おしゃれ着用洗剤を適量加えて洗剤液をつくる。やわらかいスポンジに洗剤液をつけ、汚れの部分を軽く叩いて汚れを落とす。食べこぼしなどには、シミ用の部分洗い剤や液体酸素系漂白剤(「ブライトSTRONG 漂白&抗菌ジェル」)の原液をつける。

スポンジに洗剤液をつけて叩く際は、かたい部分は使わない

洗濯機で洗うとダウンジャケットが水に浮いたまま洗濯が終了してしまい、汚れが十分に落ちないことがあるため、「洗濯槽」を「洗い桶」がわりに手洗いするのがオススメだという。

ファスナー、ボタン、フックなどを洗う前に閉じ、フードにファーがついている場合は取り外す。洗う時に洗濯ネットに入れると、洗濯機の中で袖が広がらず押し洗いがしやすい。

布を傷つけないよう、ファスナーなどは閉める

洗濯槽にダウンジャケットが浸るくらいの量の30℃以下の水を張り、おしゃれ着用洗剤を適量入れて洗剤液をつくる。

もみ洗いすると、中の羽毛を傷めてしまうため、押し洗いをする。ダウンジャケットを浸して、全体を上下に40回程度押し洗いする。

この時、両方の手のひらでダウンをやさしくゆっくりと洗剤液中に沈めたり、浮かせたりを繰り返し、ダウンの中に洗剤液を通すようにして洗うのがポイント。なお、ダウンジャケットが入る大きさであれば、洗面台の洗面ボウルを使用してもよい。

押し洗いする

洗い終わった後は、洗濯機のおしゃれ着コースなどの弱水流コースで1分程度脱水し、再び水を溜める。押し洗いと同じ要領で、水の中でダウンジャケットを上下させてすすぎ、再び1分程度脱水する。この作業を2回繰り返す。

なお、ダウンジャケットの表の布地は水を通しにくいため、脱水中に洗濯機が大きく揺れ、途中で止まってしまうことがある。その場合は、洗濯機での脱水は止め、洗面ボウルの中で衣料を丸めぎゅっと押し絞り、さらにタオルドライして、できるだけ水分を取り除くと良い。

脱水後はすばやく取り出し、羽毛のかたよりを減らすため、ダウンの肩を持って軽く振りさばいて形を整える。

軽く振りさばいて形を整える

その後ダウンジャケットをハンガーにかけて風通しの良い場所に陰干しをする。ダウンジャケットは乾きにくいため2~3日かけてゆっくり乾燥させるのがポイント。表面が乾いてきたら、両手ではさんで軽くたたきながら中の羽毛をほぐす。

羽毛をやさしくほぐす

冬物の衣類を洗濯して衣替えをすれば、翌年も気持ちよく使えそうだ。紹介したポイントを押さえて、正しく効率よい洗濯を心がけたい。