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工進、和デザインのポータブル電源 発電機とポタ電セットも開発

容量614Whの「BPS-6L」(左)と、1,229Whの「BPS-12L」(右)

工進(KOSHIN)は、普段使いを想定したポータブル電源2モデルを9月2日より発売する。価格はオープンプライス。家電量販店やトレテク! ソフトバンクセレクションなどで販売し、店頭予想価格は容量614Whの「BPS-6L」が59,800円、1,229Whの「BPS-12L」が128,000円。

工業/農業機械など「ポンプ一筋」のメーカーとして製品やサービスを手掛ける同社。2011年には自社でエンジンを開発し、2016年からは発電機も展開。防災やアウトドアだけでなく、普段使いに適した機能も備えるポータブル電源を発売する。

工進は灯油のポンプなど、多くの家庭になじみ深い製品を長く手掛けている

昨今の電気代高騰を受け、電気代の割引がある深夜にポータブル電源を充電しておき、日中にその電気を使うことによる節電も提案している。瞬間最大出力は、容量614Whモデルが600W、1,229Whモデルが1,200W。

614Whモデル
深夜帯に充電して電気代を節約する使い方を提案

京都府長岡京市のメーカーである同社は、日常使いを訴求するため“和のデザイン”を採用。京都特産である竹を樹脂素材で表現し、スマホなどを置ける天面トレイとして採用した。前面にはファブリック素材も組み合わせ、オーディオ機器のようなさりげない存在感を目指した。入出力ポートは目立たないよう側面に配置している。

京都のメーカーとして和のデザインを採用
天面は竹のような仕上げ

長寿命を特徴とするリン酸鉄リチウムイオン電池を内蔵。約4,000回の充放電サイクルで、毎日使っても10年間使用可能としている。4,000回使用後も工場出荷時の70%の残量を維持する。

災害など非常時だけでなく普段使いも想定し、家電とコンセントの間に介してもバッテリーを消耗しないパススルー機能に対応。停電になっても冷蔵庫などを引き続き使える。停電など給電が途切れた場合も0.03秒未満でポータブル電源からの給電に自動で切り替えるEPS機能を搭載する。

EPS対応で冷蔵庫などにつなぎっぱなしでも使える

AC出力は614Whモデルが2ポート、1,229Whモデルは3ポート備え、ACタップ代わりとしても提案する。いずれもAC入力の充電時間は約2時間。DC入力時は614Whモデルが約7時間、1,229Whモデルが約14時間。

USB出力は、614WhモデルがType-C(60W)×1、Type-A×5。1,229WhモデルがType-C(100W)×1、Type-C(60W)×1、Type-A×4。それぞれシガーソケット出力も備える。

端子類は側面に

本体サイズと重量は、614Whモデルが205×300×246mm(幅×奥行き×高さ)、9.4kg。1,229Whモデルが236×431×288mm(同)、17.5kg。専用AC充電ケーブルやシガーソケット充電ケーブルが付属する。

工進の国内営業 新商品推進室 高井健次プロダクトマネージャーは「あえて防災やアウトドアをメインターゲットとせず、まず女性にも手に取りやすいデザインにすることから始めた」と説明する

発電機とポータブル電源を組み合わせた蓄電システムも計画

ポータブル電源と発電機の蓄電システムを2025年に発売予定

2025年1月発売の製品として、ポータブル電源と発電機を組み合わせた蓄電システムを開発中。ガソリンを燃料とする1,800Wインバーター発電機と2,400Wポータブル電源をそれぞれ単体で発売するほかセットでも展開する。

設置イメージ

ポータブル電源の残量が10%になると自動で検知して、残りの電力を利用して発電機のセルモーターを回し発電することにより充電。100%充電の状態になると発電をストップする。主に戸建てでポータブル電源は屋内に、発電機はガレージなど外に置くような使い方を想定する。キャンプなどにも持ち出しやすい大径のタイヤや、フラットな天板を備えるのも特徴。

大型タイヤ付きで持ち運べる