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シャープ、ホットクックに1~2人暮らし向けのコンパクトタイプ ~炊飯器と兼用もできる

 シャープは、無水自動調理なべ「ヘルシオ ホットクック」シリーズ初の1~2人用モデルで容量1.0Lの「KN-HW10E」を11月28日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は45,000円前後(税抜)。

ヘルシオ ホットクック KN-HW10E

 食材を投入してスイッチを入れるだけの「ほったらかし調理」ができる電気無水鍋。容量は1.0Lで、1~2人分の調理ができる。設置幅は220mmと現行モデルより40%削減されており、狭いスペースにも置けるようになった。

 食材に含まれる水分だけで調理を行なう無水調理が可能。メニューに合わせて最適なタイミングで食材をかき混ぜる「まぜ技ユニット」を搭載し自動調理ができるほか、予約調理機能を備える。

まぜ技ユニットが食材をかき混ぜてくれるため自動調理が可能

 付属の蒸しトレイを使用することで、2種類の料理を同時に作れる「上下2段調理」が可能とする。例えば、お米を入れた内なべの上に、野菜を入れた蒸しトレイを載せると、炊飯と蒸し野菜の調理が同時にできるという。トレイには穴が開いているが、アルミホイルを使用することで煮物などの調理も可能。

 蒸しトレイは深さのあるかご状になっており食材を入れやすい。また調理中は蒸気が食材を包み込むため、おかず同士のにおいが移ってしまうことはないとしている。

ホットクックでは初の2段調理が可能なモデル
深さのある蒸しトレイ
トレイで野菜を蒸し、内なべでサバ缶のトマト煮込みを調理
現在は6つの2段調理メニューを搭載。順次追加予定

 現行モデルでも炊飯は可能だが、本機は内なべにフッ素加工を施し、水位線の表示もあるため、より使いやすくなったという。そのため炊飯器を買わずに本機1台のみを置くことで、キッチンなどの限られたスペースを有効活用できる。「上下2段調理」機能は、現行モデルには搭載されていない。

 無線LANによるスマホ連携を搭載。同社のAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」と接続することで、本体にメニューを追加したり、スマートフォンで調理の手順を確認できる。本体で予約した出来上がり時間をアプリ上で変更できるため、外出先での急な予定変更の際にも便利だという。

 本体サイズは、220×305×240mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約3.7kg。本体カラーはホワイトとブラック。

スマホアプリ「COCORO KITCHEN」で調理予約履歴を確認できる
予約時間の変更も可能

ホットクックがついにコンパクト化。専門家が語る美味しさの理由とは

 シャープ スマートアプライアンス&ソリューションズ事業本部 国内スモールアプライアンス事業部 商品企画部 部長の平岡 哲哉氏は、開発の経緯を次のように語った。

 「現行のホットクックは容量が1.6~2.4Lとファミリー向けであるにもかかわらず、ユーザーの33%は1~2人世帯の方でした。一方で、『現行モデルはサイズが大きくて置き場所に困る』『1人分のメニューに対応していないから多めに作らなきゃいけない』といった不満もありました。

 また国内では単身世帯が増加しており、今後さらに増えていく見込みです。ホットクックの小容量化・コンパクト化の需要と、少人数世帯の増加に対応すべく、本機を開発しました。単身世帯、特に男性の1人暮らしを想定して、本体カラーは新たにブラックを採用しました」

平岡氏
ホットクック購入者の8割が週に2回使うという
現行のファミリー向けモデルユーザーの3割が少人数世帯
国内の単身世帯は増加傾向

 続いて東洋大学 食環境科学部 健康栄養学科 助教の露久保 美夏氏が、ホットクックと電気圧力鍋の違いを解説した。

 ホットクックには「まぜ技ユニット」が搭載されており、調理中に自動で食材をかき混ぜてくれるため、味が食材に均一に染み込むという。実際にホットクックと電気圧力鍋で作ったジャガイモの煮物を見せたもらうと、ホットクックで作った方は全体的に茶色になっていたが、電気圧力鍋にはかき混ぜ機能がないため、調味料に浸からない部分には全く味が染み込んでいないようだった。

露久保氏
ジャガイモの煮物。電気圧力鍋使用(左)、ホットクック使用(右)

 また電気圧力鍋は圧力をかけて高温で一気に加熱するのに対し、ホットクックはじっくりと加熱する。時間をかけて加熱することで酵素が働きやすく、うまみ成分であるグルタミン酸が生成されやすくなるため、美味しく感じるのだという。

 「ホットクックは2019年9月に累計販売台数20万台を達成しました。2023年には累計100万台を達成し、ホットクックを日本の家庭の新たな必需品にしたいと思います」(平岡氏)

炊飯器代わりになる
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