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タニタ、要介護手前の健康状態を計測できる体組成計や、カード型活動量計など
2019年1月29日 14:53
タニタは「フレイル体組成計」、「脂肪燃焼モニター」、「カード型活動量計」の3モデルを開発したことを発表。「フレイル体組成計 MC-780A-N」は2月1日に発売。「脂肪燃焼モニター」と「カード型活動量計」は、2019年度から2020年度の商品化を目指すという。
フレイル体組成計「MC-780A-N」は、フレイル予防の指標となるSMI(骨格筋指数)を計測できるプロフェッショナル仕様の体組成計。体組成計の従来機で計測可能な項目に加え、身体的フレイルの指標となる「四肢骨格筋量」「SMI(骨格筋指数)」「MM/H2(筋肉量指数)」「MM/BW(体重に占める筋肉の割合)」「ASM/BW(体重に占める四肢骨格筋量の割合)」を計測できるのが特徴だとする。
これら計測データと、筋肉の質や運動機能の評価ができる同社の運動機能分析装置「zaRitz(ザリッツ)」を組み合わせて、身体的フレイルの状態を、点数(150点満点)で確認できるという。
フレイルとは、要介護状態に至る前段階として位置づけられる状態のこと。身体的脆弱性、精神心理的脆弱性、社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や脂肪を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味するという。
脂肪の消費状態をリアルタイムで把握できる「脂肪燃焼モニター」
「脂肪燃焼モニター」は、脂肪燃焼度を計測する機器。体組成計が身体の変化の“結果”を表示するのに対し、本機は「身体の変化の“過程”」を見える化できるとする。
体内の脂肪がエネルギー源として消費される過程で、呼気中に排出されるアセトンという物質の濃度を計測。脂肪の消費状態を6段階で評価する。
運動だけでなく食事によっても大きく変化する脂肪の消費状態を、リアルタイムで把握できるため、効率的なダイエットや健康的な体作りに役立つとする。
様々な健康サービスのキーデバイスとなる「カード型活動量計」
ヘルスケア機器で計測したデータは、インターネット上のデータベースに集積され、様々な健康サービスに活用できるようになるという。
新開発の「カード型活動量計」では、歩数や消費エネルギー量が計測できるとともに、他の計測機器と健康データベースを紐付ける認証キーの役割を持つという。
次世代健康づくりソリューションの提供
タニタによれば、日本は2065年に人口の38%が65歳以上となる超高齢社会へと向かっているとする。高齢化が進む中で、平均寿命と健康寿命の乖離から、医療費の増大が問題となっている。そこで同社が着目したのが「フレイル予防」。
中でもタニタは身体的フレイルの予防に着目。身体的フレイルは、生活の質を落とし、寝たきりや要介護状態に至る可能性があり、健康寿命を縮める要因となる。
一方で身体的フレイルは、早期に発見し適切に介入すれば回復させられるという。今回開発された3モデルは、そうしたフレイルの早期発見を可能にするという。