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アルフレックスと京セラ、太陽光に近い光を実現する紫色LED方式のバウンスライト
2016年9月1日 12:51
ラグジュアリーなインテリアと住空間を提案するアルフレックスは、京セラと共同で開発した、紫色LED照明器具「LIGHT CONE(ライトコーン)」を9月3日に発売する。全高1,800mmと同2,020mmの2モデルを用意し、価格は順に28万円、28万5,000円。いずれもブラックとシルバーの2色と、2,700/3,200/3,500Kの3つから色温度を指定できる。
紫色LEDとRGB蛍光体を組み合わせた、紫色LED方式の白色光源を採用したバウンスライト。紫色LED方式により、太陽光に限りなく近い光を生成でき、演色性が高く、物の色が自然に見えるとする。またバウンスライトは、光源が直接目に入らず、柔らかい光が得られるのが特徴で、心地良い空間を作れる。
同社の説明によれば、太陽光のスペクトル(各波長成分の強さの分布)を見ると、虹色が連続的に含まれている。
そして、ライトコーンに搭載された紫色方式LED方式では、紫色LEDチップと光の三原色のRGB蛍光体が入っている。この紫色のLEDの光で、RGB蛍光体を光らせ、合計4色の光を混合する仕組みだという。これにより、太陽光のようにスペクトルの中に、虹色が連続して含まれるようになり、演色性を高められたという。
一方で、現在一般的に普及している青色LED方式は、青色LEDチップの光で、黄色の蛍光体を光らせて2色の光を混合する仕組み。青色と黄色の2色の光しか含まれないため、スペクトルに虹色が連続的に含まれない。従って、太陽光のようには物の色が見えないのだという。
本体の高さと重量は、高さ1,800mmのモデルが6.3kg、同2,020mmモデルが6.5kg。器具光束は、色温度2700Kの場合は1,600lm、同3,200Kでは1,710lm、3,500Kでは1,750lmで、いずれもハロゲン 150Wに相当。消費電力は50W。操作面では、リモコンでの3段階の調光が可能。
「紫色LED方式の時代が必ず来る」
ライトコーンを開発するにあたり、紫色LED方式のダイオードの開発は京セラが担当。また森美術館やセントルイス美術館など、国内外の美術館、トップブランドのファザード照明などを手がけてきた、豊久将三氏が総合監修した。京セラの蛍光体調合技術と豊久氏の光の質への専門的な監修によって、美しく透明で雑味のない光が実現できたとする。
製品開発は、アルフレックスの創業者、保科正氏が担当。同氏は、製品の開発経緯を次のように語った。
「これまでアルフレックスは、ハロゲン球や白熱灯を使った製品を扱ってきましが、世の中のトレンドはLED照明へと変わってきています。
だが、現在主流の青色LED方式の照明は、我々からするとどうしても色が濁って見えてしまいます。それに比べて紫色のLEDは、透明感がある。
もしかすると紫色LED方式の時代が来るんじゃないか、ということを5年ほど前に、豊久将三様から伝授いただいた。話を聞くうちに、これからは紫色LED方式の時代が必ず来るという確信に至りました。
そして4年ほど前から豊久様に総合監修をお願いし、製品開発がスタートし、本日、第一弾の製品発表に至ったのです」
なお、ライトコーンの発表は、ショールーム「アルフレックス東京」のリニューアル披露の場でもあった。製品を“見て選ぶ”から“使って感じていただく”ため、できるだけ実際の住空間に近いスケール感が感じられるよう全面的に改修したという。同ショールームのリニューアルオープンは、ライトコーンの発売日でもある9月3日。