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ファミリーイナダがIoTマッサージチェアを発表、人工知能で筋肉やコリの状態を判別

 ファミリーイナダは、家庭用マッサージチェア業界初となる人工知能システムと通信ネットワークを活用した家庭用医療機器「ファミリーメディカルチェア ルピナス FMC-LPN10000」の予約を7月15日から開始する。LTEモデルとWi-Fiモデルを用意し、料金形態は月額制となる。LTEモデルの価格は8,900円(税別)/月×60回、Wi-Fiモデルが7,900円(税別)/月×60回。

ファミリーメディカルチェア ルピナス「FMC-LPN10000」

 人工知能システムを搭載したマッサージチェア。同機の人工知能システムは2つの要素からできているという。1つは、一人一人体型によって異なる指圧点を検索する「アジャストセンサー指圧点自動検索システム」。同システムにより、ユーザーの骨格と筋肉の大きさを把握する。

 そして、もう1つが「人工知能メカ」。パルス(もみ玉からの負荷)とモーターの電流値とICにより、時間や日により、またユーザーによって異なる筋肉の硬さの状態を把握し、最適なモミ動作を実現する。

 施術の流れは以下の通り。まず「アジャストセンサー指圧点自動検索システム」で、ユーザーの指圧点を自動的に検索。次にマッサージプログラムが実行される。パルスによってユーザーの筋肉の状態をみながら、最適なマッサージを施す。

搭載タブレットにより操作ができるほか、脈拍数他のバイタルデータの管理ができる
パイオニアと開発した専用スピーカーをオプションで用意。マッサージ機に搭載された癒しムービーや音楽などの再生時に使う

 例えば、筋肉の硬い、コリのある部分はゆっくりと深く施術していく。そしてコリがほぐれて、筋肉が柔らかくなってくると軽くリズミカルにマッサージして、次の場所に移るという。

 つまり、マッサージする際、または最中のユーザーの体や筋肉の状態をリアルタイムに把握し、その時々のユーザーの体の状態に最適化した施術が行なわれていくということ。

 なお、当初は4コースのマッサージプログラムを用意。そのうちの「プロフェッショナルコース」は、同社が鍼灸師であり関西医療大学の客員教授である松浦 英世氏と、効能と効果を追求して共同開発したコースだという。以下、マッサージを楽しみ、リフレッシュを目指した「毎日楽しむコース」、体重管理をしつつ、目標に対してのアドバイスを受けられる「体重チャレンジ」、副交換機能を高めたストレスを溜めない身体づくりを目指した「ストレス解消コース」がある。

搭載された4つの健康管理プログラム。今後、機能は追加されていく予定

通信ネットワークにより、マッサージチェアで健康管理

 通信ネットワークを搭載し、ユーザーが健康管理に役立てられるのも大きな特長。また通信により、前述のマッサージプログラムを最新のものにアップデートしたり、機能を追加できたりするようになった。

 本機で測定した脈拍や、外部機器で計測した血圧や体重を、内蔵するタブレットで管理。脈拍ではストレス管理が行なえるほか、数値に大きな変化があった場合には、文字と光で知らせてくれる。また、計測数値に応じたアドバイスもしてくれるという。

搭載タブレットを使って、健康管理に役立てられる
外部機器で計測した血圧や体重を含めたバイタルデータを蓄積していくことで、病気の早期発見や治療につながるとする
計測データとヘルスグリッド社のビッグデータを組み合わせることで、一人ひとりの内臓脂肪の状態が分かる「メタボスコア」を受け取れる。そのほか、認知症のチェックや脳トレーニングプログラムも搭載
約50問の問診と計測データにより毎月1回の健康チェックが受けられる。これにより健康状態の把握はもちろん、生活習慣へのアドバイスを行なってくれる。また1年後からは人間ドック機能を追加する予定

マッサージチェアを嗜好品から“必需品”へ

 発表会では、代表取締役社長の稲田 二千武氏が登壇した。ファミリーイナダはマッサージチェアの専門メーカーとして、54年間、マッサージチェアを開発してきたという。その54年の間に、マッサージチェアという製品が予防医学の観点では、どういう価値や可能性があるのかも研究してきたのだという。

代表取締役社長の稲田 二千武氏
マッサージチェアを嗜好品から“必需品”へ

 「世界中のプロスポーツ選手は、プロマッサージ師を抱えています。精神的なストレスと、肉体的なケアをしていくためには、マッサージがどうしても必要だからです。私たちは、同じように精神的にも肉体的にもストレスを抱える一般の人たちを、どう癒せるかを考えながら、これまでマッサージ機を開発してきた」と語る。その上で、今回のルピナスは、人間が行なうマッサージではできない動きまでを含む、ユーザーの身体や精神をほぐせる「本当に究極に近いマッサージ機を実現できた」と続けた。

 また、これまでの家庭用マッサージ機は“嗜好品”だったが、ルピナスは家庭の“必需品”となるマッサージ機を目指したという。そのために、ルピナスを健康管理機器として位置づけられる機能を開発、搭載したと語った。

発表会ではWORLD ORDERのダンスパフォーマンスも披露された

 発表会ではさらに、ルピナスのプロモーションにパファーマンスユニット「WORLD ORDER」が起用されると伝えられ、ダンスパフォーマンスやトークセッションが行なわれた。

発表会で披露されたWORLD ORDERによるダンスパフォーマンス
WORLD ORDERの須藤 元気氏

 パフォーマンス後、須藤 元気氏は「(今回、プロモーションに起用されて)本当に嬉しかったですね。身体のメンテナンスというのは、すごく気にしていること。マッサージもすごく大好きで、マッサージチェアに興味を持っているところに来たお話だったので、すごく光栄に感じています」と語った。

 またメンバーの上西 隆史氏は、実際にルピナスによるマッサージを体験しながら「これまでいろんなマッサージチェアを使ってみたことがありますし、技術がどんどん上がってきています。それでも、(他のマッサージチェアでは)ちょっと違うなぁっていう瞬間があるんですよね。でもこのルピナスに関しては、(ツボを)外さないです」

 さらに「全世界を席巻しているトレンドであるAI(人工知能)を、マッサージチェアに搭載しようとした発想がすごいですね」と続けたのに対して、稲田社長は「かなり人工知能は賢くなってますけど、じゃんじゃんじゃんじゃんうちのエンジニアがね、研究したデータを入れ込んでいっています。そうするうちにも賢くなっていきますよ」と今後の進化にも自信を表した。

 そして人工知能搭載によりピンポイントなマッサージを施されていた上西氏は、次のように締めくくった。

 「一番素晴らしいのは、常にプログラムがアップデートされていく点。なので、常に最新の治療を……あぁ!!」

ルピナスによる施術を受けながら解説する上西 隆史氏