【特別企画】

来年使いたいカレンダー 2013年版

by 編集部

 2012年も残すところあと1カ月となった。文具店の店頭に足を運ぶと、所狭しと来年のカレンダーが売られている。今回は、昨日の手帳に続いて、家電Watchの編集部員とライターが、それぞれ「来年使うのはコレ! 」と決めた、イチオシのカレンダーをご紹介する。

「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」by.阿部 夏子

「3カ月カレンダー」 by.小林 樹

「2013 TYPEFACE CALENDAR“Univers”」 by.正藤 慶一

「便蔵さま」 by.藤原 大蔵


 

スケジュール管理に便利! 書いたり消したりできる「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」 by.阿部 夏子

ほぼ日「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」

 記者・編集者という仕事柄なのか、「10日掲載の原稿、5日までに入稿」とか、「レビュー1回目掲載」とか、「製品返却期限」だとか、カレンダーに何かを書き込むことが多い。事実、編集部には大きなホワイトボードがあって、2週間先までの予定が、ごく乱雑に書き込まれている。

 インターネットのカレンダーやサイボウズでのスケジュール管理ももちろん、平行して使用しているが、大きくて見やすいホワイトボードはいつでも目に入るので、共有しやすく、「聞いていなかった」「知らなかった」の言い訳が通用しないのだ。

 ただ、そんなホワイトボードにも1つ欠点があった。自分たちで、日時を書き込んだりするので、曜日が1日ずれていたり、祝日を平日と間違えていたりというような間違いが頻発するのだ。そこで、見つけたのが今回紹介する「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」だ。


メーカーほぼ日
製品名ほぼ日ホワイトボードカレンダー
購入場所渋谷ロフト
購入価格2,800円

 カレンダーがそのままホワイトボードになっている製品で、付属のペンで自由に書き込んだり、消したりすることができるというもの。いつもの用途にぴったりで、迷わず購入した。

 本体は、422×395mm(縦×横)で一般的なカレンダーとしては、大きめの印象。専用のホワイトボードマーカーと、マーカーを収納できる磁石内蔵のツールバーが付属する。ホワイトボードも素材によっては、一度ペンでかくと、その部分に汚れが残ってしまったりすることがあるが、ほぼ日ホワイトボードカレンダーに関しては、消したり、書いたりもラクにきれいにできる。

付属の専用ホワイトボードマーカーと、マーカーを収納できる磁石内蔵のツールバーツールバーをカレンダーの上部に貼り付けて、ホワイトボードマーカーを収納する月の数字の部分だけ手編みニットの模様が施されている。この模様は月ごとに違う
気に入って、自宅用にもう1つ買い足した。余白部分にちょっとしたメッセージを残せるのも良い

 特に気に入っているのが、そのシンプルさだ。白地に平日は黒、土曜日は青、日・祝日は赤で数字が書かれている一般的なデザインで、とても見やすい。余計なイラストは一切ないが、月の数字のところだけに、手編みニットの模様が施されていて、あたたかみを添えている。ここらへんのバランスの良さ、センスが「ほぼ日」ブランドが愛されている理由なのだろう。

 会社用に1つ購入してから、すぐに「これは自宅でも便利に使えそう」と思い、もう1枚買い足した。余白部分が多めにとってあるので、家族へのちょっとしたメッセージも書き込めるのも良い。カレンダーに書き込むことが多いという人に、間違いなくおすすめできる製品だ。

・ほぼ日
http://www.1101.com/
・製品情報
http://www.1101.com/store/calendar/index.html


 

長期スパンの予定を見通すならコレ! 「3カ月カレンダー」 by.小林 樹

PINE BOOK「3カ月カレンダー」

 私が選んだのは、PINE BOOKの「3カ月カレンダー」。3カ月を一覧できるカレンダーで、長期スパンの予定を書き込んで見通せる点が特徴だ。

 


メーカーPINE BOOK
製品名3カ月カレンダー
購入場所東急ハンズ新宿店
購入価格840円

 私は、もっぱらプライベートで使用する予定。多い年で年間100件ほど展覧会に足を運ぶため、さまざまなミュージアムの、複数の展覧会の予定を把握しておかねばならない。

 だが展覧会というと、公開期間が数カ月など長期に渡ることが多い。この長期の予定をカレンダーに記しておくのは意外と難しい。初日だけ記すと、時間のある時に行けばいいやと思っているうちに、うっかり「もう終わってた! 」なんてことがある。また、最終日だけ記しておくと「ゲッ、明日までに行かなきゃ」と焦ったりする。

 とはいえ、期間中ずっと線を引いておくと見えにくくなってしまう。この悩みは、紙のカレンダーや手帳だけでなく、Googleカレンダーで管理しても変わらない。

 その点PINE BOOKの「3カ月カレンダー」なら、3カ月を一覧できるだけでなく、縦のマス目が8mmと細いため、期間中、ずっと線を引いていても見づらくならない。複数の予定を記したければ、横に何本も線を引ける。

サイズは、ノートよりひと回り大きい縦のマス目が8mmと細く、書き込む文字は小さくなる。消えるボールペン「フリクションボール」で記入しているので、予定の変更は柔軟だ。既に行なった展覧会の線は消せる

 さらに、各月ごとに切れ目がついているため、終わった月はピリピリと手でちぎり取って、新しい月を加えた3カ月を一覧できる。

切れ目が入っており、ピリピリと切り取れる新しい月を加えた3カ月が一覧できる

 こうして無理なく、長期におよぶ予定を確認できるので、あの展覧会、行きそびれた……! なんてショックを受けることは金輪際ないはずだ(と、信じている)。

 今回は展覧会のスケジュールをチェックする、というニッチな用途でご紹介したが、もちろんこれ以外にも、仕事の計画を書き込んだり、スポーツの試合や習い事の発表に向けたスケジュールを組んだり、用途は広がっている。長期スパンでの予定を記したい方は、是非手に取ってみてはいかがだろうか。

・PINE BOOK
http://www.pine-b.com/


 

とにかくシンプルなカレンダーが欲しい方に「2013 TYPEFACE CALENDAR“Univers”」 by.正藤 慶一

D-BROS「2013 TYPEFACE CALENDAR “Univers”」

 “インテリアを邪魔しないような、とにかくシンプルなカレンダーが欲しい”という方にお勧めなのが、D-BROSの「2013 TYPEFACE CALENDAR “Univers”(タイプフェイスカレンダー ユニバース)」だ。

 


メーカーD-BROS
製品名2013 TYPEFACE CALENDAR“Univers”
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,260円

 製品名の「Univers」とは、英文のフォントの一種のこと。パッケージに同梱の説明書によれば、ポスターからカタログ、雑誌まで、広く採用されている“定番”のフォントで、ドイツ・フランクフルト空港でも標準フォントとして使われているらしい。

 説明書では、Universについてさらに「20世紀の代表的なサンセリフ体」と書かれていた。サンセリフ体とは、文字の端に付いている、突起状の飾りがないフォントのこと。Universのタイプフェイス(書体)を、飾りがある「セリフ体」のフォントと比べると、シンプルな印象を受ける。

 前置きが長くなったが、このカレンダーはUniversの書体を活かした、シンプルなデザインが特徴だ。紙面には、「January」という月を表す単語と、曜日は「SMTWTFS」という略語、日を表す数字が並んでいるだけ。枠線は省かれており、「大安」や「仏滅」などの六曜、「こどもの日」や「文化の日」といった国民の休日の名称すら書かれていない。日曜と休日は赤く表示されているものの、普通のカレンダーと比べればあまりにシンプルなつくりだ。

 しかし、分かりにくいということはない。日付は普通のカレンダーと同様に日~土曜日という流れで組まれているため、「SMTWTFS」という略語でも曜日は十分に理解できる。休日名も年中行事なので、「そういや成人の日だ」と察しも付くだろう。

日曜日と国民の休日は赤い字だが、「敬老の日」「秋分の日」など、休みの名称も省かれている。とにかくシンプル使用されているフォント(字体)は、すべて「Univers」となる。月ごとに微妙に太くなったり細くなる。写真は2月12月は白抜きのアウトライン文字。しかし視認性は悪くないのもUniversの良さ

 面白いのが、月ごとにUniversの書体が少しずつ異なるところだ。1月は「Univers55」という字体だが、2月は「Univers68」というやや太めの斜体に、5月は最も細い「Univers45」に、12月に至っては、数字がアウトラインだけの白抜き文字になっている。単なるシンプルで終わるのではなく、ちょっとした変化を付けるというスパイスが加わっているのが心憎い。

シンプルとはいえど、紙をめくる部分には月の名前が半分だけ見えるため、間違えることはないだろうちなみにサンセリフ体とは、写真の赤い矢印のような“出っ張り”や“ウロコ”がない書体のことを指す

 カレンダー選びに迷ったら、シンプルな本製品を選んでみてはいかがだろうか。

・D-BROS
http://www.d-bros.jp/


 

トイレのついでに頭もリフレッシュ!! いろいろなクイズが楽しめるカレンダー「便蔵さま」 by.藤原 大蔵

博進堂「便蔵さま 2013年カレンダー」。楽しく学べるクイズで構成されるトイレ用のカレンダーだ

 『さて、ここで問題です! 』

 この言葉に「おッ!? 」と身構えた方、きっとクイズがお嫌いではないだろう。かくいう私も、テレビの某クイズ番組に出演するほどのクイズ好きだ (結果は惨敗でも……)。正解できれば単純に嬉しいし、答えがわからず教えてもらったとしても、軽い悔しさと共に新たな知識が入ってくるのが楽しい。

 そこで、私はクイズ好きに興味深いカレンダーを紹介しよう。その名も「便蔵さま」。1年分のクイズがたっぷり詰めこまれた、しかも、トイレ専用のカレンダーだ。新潟県の印刷会社、株式会社博進堂のカレンダー部門、"ぴぃくらぶ"の製品だ。「トイレ用のカレンダーで、楽しいものを!」という発想から生まれ、2013年版で19年目になる。


メーカー博進堂
製品名便蔵さま 2013年カレンダー
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,680円

 便蔵さまはクイズを中心にレイアウトされた、週めくりのカレンダーだ。大きさはB5版の壁掛けタイプなので、狭い壁にも掛けやすい、トイレにぴったりな大きさだ。

 クイズは、カレンダー中央に大きなスペースを占めており、ジャンルは盛りだくさん。漢字、間違い探し、クロスワードパズル、数字パズルなど、馴染みのあるものばかり。1年間を通して毎週、つまり、たっぷり53週分のクイズが楽しめる。

 クイズの難易度も様々だ。ゲーム感覚の強いものから、観察力、思考力、知識力、はたまた想像力まで試される。難易度を「難便度」と言い換え、最大5つの“うんちマーク”で表しており、なかなかシャレも効いている。

サイズは182x257mmのB5版。壁掛けタイプなので、トイレの壁に空いた狭いところにも飾りやすい週めくりカレンダーの1ページの構成。中央の大きなスペースにクイズが配置され、右側にカレンダー、左側には有名・著名人の名言が掲載される。フルカラー印刷で文字や絵もくっきり鮮やかだクイズはたっぷり53週分(1年分)が用意されている。ジャンルはもりだくさん。クイズタイトル上に5段階のうんちマークで、難易度(難便度)が記されている。レベル3でも結構難しい

 クイズを解くこと自体も楽しいが、意外な効果も実感する。トイレで用をたす際にクイズを解くと、おなかもスッキリするが、頭もスッキリするのだ。というのも、仕事のアイデアが煮詰って先に進めない時、誰にも邪魔されずにクイズに集中する事で、数分間だけでも頭の中から仕事が一掃される。煮詰まった頭が多少なりともリセットされ、結構な気分転換になるのだ。

 1ページに掲載されているクイズの量もちょうど良い。一瞬で解けるようなものは無く、ジャンル、難便度にかかわらず、それなりに時間を要するものばかり。解答はページの裏側に記載されているので、わからなかったものは復習・反復ができ、一週間を通してコツコツと楽しめる。

どうしても答えがわからなかったら、カレンダーの裏側には解答がある。完璧に覚えきるまで、1週間時間をかけて復習するのもいいだろう週間カレンダーは、予定などを書き込みスペースがあり、六曜や祝日名も記される。各ページの右下には月毎のカレンダーも掲載されている。ひと月を通して確認しやすい。健康管理の「毎日のうんちチェック欄」がご愛嬌過ぎた週はめくりあげ、折り込んでおけば過去のクイズも楽しめる。ミシン目もあるので、切り取りも簡単でキレイにできる

 「トイレで楽しく知恵がつく! 」というコピー通り、便蔵さまを1部ぶら下げるだけで、用をたすだけの殺風景なトイレが、有意義で、知的好奇心をくすぐる楽しい空間に変わってしまう。クイズ好きにはもちろん、遊び心の効いたトイレ専用のカレンダーとして、是非ともお勧めしたい。

・博進堂
http://www.hakushindo.jp/
・ぴぃくらぶ
http://www.pi-club.jp/
・製品情報
http://www.pi-club.jp/item01.html

 






2012年11月27日 00:00