特別企画
11回目の「家電大賞」授賞式 注目家電に選ばれたメーカーが一堂に
2026年3月19日 13:05
「家電 Watch」と、ワン・パブリッシングのアイテム情報誌「GetNavi」の共同開催による「家電大賞」の授賞式が、3月10日に開催された。今回で第11回目を迎えるこのアワードは、期間中に発売された家電のベスト オブ ベストを読者投票で決定するもの。授賞式には、受賞メーカーや家電の有識者を合わせて70名以上が一堂に会した。
両編集部がノミネートした全151製品の中から、投票でグランプリと部門賞(特別賞含む28部門)が決定。授賞式では、それぞれの企画開発やプロモーションなどに携わった担当者が登壇し、製品への思いを語った。そのなかから、グランプリや総合銀賞、総合銅賞に輝いた合計3モデルと、各受賞者の声をまとめた。
授賞式には三四郎さんがゲストで登場するサプライズも。受賞メーカーへのインタビューを行なったほか、グランプリを獲得したTOTO「ネオレスト LS-W」について説明を受けて、最新トイレの進化に驚いている様子だった。
*「家電大賞」は、株式会社インプレスおよび株式会社ワン・パブリッシングの登録商標です。(商標登録第6534313号)
グランプリは初のトイレが獲得 毎回の便の様子を自動でチェックして記録するTOTO「ネオレスト LS-W」
総合グランプリとスマートウェルネス家電部門の金賞は、TOTO「ネオレスト LS-W」がダブル受賞した。家電大賞のグランプリに、住宅設備であるトイレ製品が輝いたのは史上初のこと。家電量販店などでも住宅設備関連コーナーが充実している今、「家そのものが家電」ともいえることを示す受賞となった。
「ネオレスト LS-W」は、落下中の便をスキャンして、その形(硬さ)や色、量を自動で計測する「便スキャンセンサー」を内蔵。アプリで毎日の便の状態や傾向をひと目で把握でき、無理なく続けられる新たな健康習慣を提案する、ウォシュレット一体形便器だ。
TOTO 取締役 専務執行役員 最高技術責任者の林 良祐さんは、今年度、2つのうれしい出来事があったと語る。1つは家電大賞を受賞したこと。もう1つが、2025年末にオックスフォード英語辞典の改訂版に温水洗浄便座「ウォシュレット(Washlet)」が追加されたことだ。
「ウォシュレットという名称は、『レッツ ウォッシュ(Let's wash)』の言葉を逆にして作った造語です。それが今では(辞書に追加されたことで)全世界共通言語になりました」
また、1993年に同社初のタンクのないトイレ「ネオレスト」の開発をスタートした当時を振り返りつつ、健康領域へ進出することへの強い思いを語った。
「次世代(ネクスト)のレストルームとして広めていこうという強い思いで『ネオレスト』シリーズの開発が始まりました。およそ30年が経ち、今後は、生活の一部であるトイレをスマートフォンとつなげることで、トイレをさらに個人のものにし、自分の健康を図っていけるような、新しいトイレの時代を作っていきたい」
総合銀賞はニトリ ヒートポンプの常識変えた高コスパなドラム洗濯機
総合銀賞を受賞したのは、製造物流IT小売業・ニトリの「12kgヒートポンプ ドラム式洗濯乾燥機 ND120HL1」。注目のドラム式洗濯機が多く登場したことも2025年のトピックだったなか、近年家電に注力しているニトリが受賞したのは象徴的な出来事だった。
乾燥方式に、省エネで服に優しいヒートポンプ式を採用しつつ、価格が15万円を切るドラム式洗濯乾燥機。リーズナブルな価格だけでなく、洗剤と柔軟剤の自動投入機能、3kgの衣類を洗濯から乾燥まで約60分で済ませる特急洗乾コースなど、現在のライフスタイルにフィットさせた機能を、バランス良く搭載する。洗濯/乾燥容量は12/7kgと大容量なこともポイントだ。
登壇したニトリホールディングス執行役員 家電商品部ゼネラルマネージャーの奥田哲也さんは、同社の強みは製造・物流などから小売まで一貫して手掛けていることにあると語る。
「だからこそ、お客様の困り事をダイレクトに素早く商品へ反映し、サプライチェーンの無駄をなくすことで『お、ねだん以上。』のドラム式洗濯乾燥機を実現できたと思っています」
さらに奥田さんは「今後も日本や世界の暮らしを変える挑戦を続けていきたい」と抱負を語った。
本物の土鍋にこだわったタイガー炊飯器が総合銅賞に
総合銅賞を受賞したのは、タイガー魔法瓶の「土鍋圧力IHジャー炊飯器 炊きたて 土鍋ご泡火炊き JRX-S100」。なお、タイガー魔法瓶はこの製品で炊飯器部門において、3年連続で金賞を受賞したことになる。
「土鍋ご泡火(ほうび)炊き」シリーズの最上位モデルで、内なべに、三重県四日市市の伝統工芸「萬古焼(ばんこやき)」の技術を活かした本物の土鍋を採用。炊き上げの工程で土鍋特有のきめ細かくやわらかな泡が立ち上がるため、お米の粒立ちの良さとハリ、つやを引き出す。これにより、お米本来の旨みを保ちながら、料亭で出されるようなふっくらとしたごはんを家庭で再現できるとする。
タイガー魔法瓶の炊飯器ブランドマネージャーを務める岡本正範さんは、同社の代名詞とも言える「土鍋炊飯」の技術について言及した。
「陶器である土鍋を家電に融合させる技術、また熱効率の高い土鍋の熱をコントロールする技術は、いずれも非常に難しい。これを私どもは20年間かけて開発してきました。その土鍋炊飯のごはんが、近年では『非常においしい』という評価をいただいています。それが、今回の受賞につながっているのかなと思います」
各部門の金賞と銀賞、銅賞製品については、3月10日掲載の発表ページにまとめている通り。今回は新たな部門として「スマートウェルネス家電部門」や「EV部門」「チューナーレスAV家電部門」の受賞製品も決定したほか、特別賞として家電 WatchとGetNaviがそれぞれ選んだ賞、家電の有識者が選んだ6つの賞も発表している。
今後の家電の進化に期待が高まる受賞結果
今回も読者のリアルな1票によって選ばれた家電大賞。受賞製品の背景に共通してあったのは、長年にわたる技術の研鑽と、使う人の声に真摯に向き合い続ける各メーカーの姿勢。使い手である読者と、作り手であるメーカーをつなぐプラットフォームである家電大賞を通じて、今後どのような家電が生まれてくるのか、引き続き注目したい。






