やじうまミニレビュー

YAZAWA「手回し式LEDヘッドライト」

~頭に付けても懐中電灯としても使える手回しLEDライト

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
ヤザワコーポレーション「手回し式LEDヘッドライト BL111LDBK」

 一度使うと手放せないグッズというものが色々あるが、筆者の場合は、頭にゴムベルトでつける「ヘッドライト」だ。

 たとえばデスクトップパソコンに拡張カードやハードディスクドライブを増設するとき。ヘッドライトがあるとコネクタの向きや接続ピンの位置がはっきり見えるだけでなく、両手が使えるので作業効率が倍ぐらい良くなる。また、車に常備しておくと、ヒューズボックスの確認やエンジンルームの点検で便利に使える。シーズンは過ぎてしまったが、週末にスキーに行くときなどは、夜間にチェーンを巻く際に超便利!

 今回お勧めするヘッドライトは、電池切れしても使える手回し発電式。さらに、ベルトから取り外すと小型の懐中電灯として使える。YAZAWA(ヤザワコーポレーション)の「手回し式LEDヘッドライト BL111LDBK」だ。

 手回し発電じゃ長いこと点灯できないでしょ? という思われる人も多いかもしれない。でも結論から言うと、コイツは手回しなのに結構長時間使えるのだ。

メーカーヤザワコーポレーション
製品名手回し式LEDヘッドライト BL111LDBK
購入場所ヨドバシカメラ
購入価格1,780円

1分間の手回し発電で、約30分も点灯できちゃう!

 パッケージ内容は、頭に取り付けるゴムバンドと、懐中電灯として使えるLEDユニットという構成。ゴムバンドには、LEDユニットを固定するフックが備えられている。ベルトとのジョイントはワンタッチで付けられる。

ライト部分は工具なして分離・合体可能。取り外して小型懐中電灯として使える
ベルトとのジョイントはワンタッチでOK
ヘッドライトとして使用しているところ

 LEDユニットの光源部分は0.3Wの明るいLEDで、小さな砲弾型のLEDに比べるとかなり明るい。明るさは強、弱、点滅の3タイプから選べる。壁から1m離れて強で点灯すると、照射範囲は直径80cm程度。弱で点灯すると直径およそ40cm程度だった。

壁から1m離れて強で点灯したときの範囲は直径80cm程度。写真の縦横にあるひと目盛りが10cmとなっている
弱で点灯すると直径およそ40cm程度。なお、写真はだいたい人の目の見えるぐらいの明るさに調整している

 パソコンのHDD増設など手元の作業であれば、弱の明るさでも十分作業が可能だ。暗い夜道を照らしたり、倉庫で探し物をする場合などは強にするといいだろう。点滅時の明るさは強になっており、ほぼ1秒間隔でパッ! パッ! とフラッシュするようになっている。このモードは、他者に存在を知らせる場合などの非常用、もしくは自転車のセーフティーライトなどに使えるだろう。

 発電用のハンドルは折り畳み式になっていて、普段はかさばらない。しかし、手回し充電でありがちなのは、必死で発電している割には蓄電できる電力がわずかで、ガックリしてしまう点。説明書によれば、ハンドルを1秒に2回すペースで1分間発電すると、強3分、弱8分、点滅6分とあるが、実際にはどうだろう? 試しに回してみたところ、ハンドルは軽く、それほど疲れる作業でもなかった。

発電用のハンドルは折り畳み式になっていて、普段はかさばらない
1分間に120回転させるが、ハンドルも軽くそれほど疲れる作業でもない

 明るさは徐々に暗くなっていくので、どの時点をもって電池切れとするかは難しいが、LEDを直接見てもまぶしくない程度までの時間を電池切れとみなした場合、説明書のおよそ4倍の時間が点灯できた。じゅうぶん実用的で発電の努力が報われる点灯時間だろう。夜道でタイヤチェーンを巻く際、車内で足元に落としてしまったものを探す際、ビューズボックス、エンジンルームの簡単な点検用にも使える。

 一方、弱にした場合の連続点灯時間は、およそ27分。少なく見積もっても15分も点灯できる。強に比べると明るさは落ちるものの、手元の作業なら十分に使える明るさのうえ、点灯時間も倍になるので便利に使える。

 点滅は弱に比べると若干短時間になるが、それでも20分以上使える。駅から自宅まで自転車で帰るときの安全灯にも使えるだろう。

【1分間の手回し充電における、説明書の点灯時間と実際の点灯時間の違い】
明るさ説明書の点灯時間筆者調べによる
実際の点灯時間
3分12分
8分27分
点滅6分24分

 なおLEDライトの中には、容量80mAhのニッケル水素電池が内蔵されている。繰り返しの充電は500回と、乾電池型のニッケル水素電池に比べると少ないが、実用上は問題にならないだろう。

 1分の発電ではフル充電にまったく及ばないので、ここで2人で交代して、5分間充電をしてみた。しかしそれでもフル充電できなかったので、電動ドリルを使って回してみたところ、15分で満タンになったようだ。このとき強で連続点灯すると、およそ30分も連続点灯できた!

手にすっぽり収まる懐中電灯としても、ヘッドライトとしても便利

 懐中電灯として使う場合は、手の中にすっぽり納まる超小型のライトとして非常に便利だ。乾電池式だとどうしても本体形状が細長くなってしまうが、本製品のサイズを例えるならLサイズの卵型。狭い場所にライトを突っ込んでの作業ができる点に優位性がある。

取り外したライトは、手のひらにすっぽり収まるサイズなので、狭い場所で使う場合は乾電池式に比べて使いやすい
頭頂部のベルトが短いので、これをワンタッチで取り外すとヘルメットの上からでも取り付け可能

 ヘッドライトとして利用する場合、2本のゴムでしっかり止められるので、非常に安定性がいいのも特徴。一般的なヘッドライトに比べると長いため、おでこに若干の重さを感じるものの、ベルトがしっかりしているので、不安定には感じられない。また、角度は上下に45度触れるようになっているので、手元の作業~暗い道を歩くときまで幅広く使えるだろう。なお防水性は、防雨・生活防水性も含めて備えていない。

上下45度の角度が変えられる、カチッ!っとロックされるので、歩いていて角度がズレるようなことはなかった

防災用に最適。オススメは車のダッシュボードの常備品

 懐中電灯やヘッドライトとして十分に使える製品だが、乾電池式に比べると、価格が高い点、電池交換が手軽にできない点は劣るかもしれない。

 ただし、例えば車の中のような夏は高温、冬は低温の環境だと、乾電池式の懐中電灯は使おうと思うと電池が切れているという場合が多い。その点このライトなら充電式なので、使いたいときに使いたいだけ発電するれば、電池切れの心配がない。

 手回しで発電できるため、防災用の備えにピッタリということは言うまでもない。しかし筆者は、車に常時積んでおく懐中電灯としてもお勧めしたい。車に乗るのは、昼間だけという方には不要かもしれないが、筆者のように夜中に突然、港や海にドライブしに行っちゃう人、週末会社から帰ると深夜の高速を飛ばしてどこかに遊びに行っちゃうという人には、夜中に何かトラブルになった際の助けになる。

 例えばトランクルームのライトは、暗くごく一部しか照らせないので、そんなときにこのライトが役立つだろう。さらにカーナビでドライブするのは邪道! なんていうロードマップ+コンパス派の人には、マップライトとしても役立つはずだ。

車に積んでおくと、かなり便利に使えることを保証する! ヒューズの交換やマップライトなどにも便利
夜中行くコンビニや通勤通学の自転車では、安全灯としての使い道もある(もちろん、自転車の前照灯はONにしてね)。災害時の非常用だけではもったいない

藤山 哲人