やじうまミニレビュー

パナソニック「ハンディ トワレ DL-P200」

~女性でも持ち歩きやすいデザインの携帯用おしり洗浄機

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

携帯用おしり洗浄機のニーズが変化

パナソニック「ハンディ トワレ DL-P200」

 今や当たり前になった温水洗浄便座。学校や公衆トイレでさえ、整備しているところがあるくらいだ。これだけ、普及率が高いということは、当然需要も高い。中には「温水洗浄便座でないと用が足せない」という人もいる。

 そこで、開発されたのが、今回紹介するような携帯型のおしり洗浄機だ。「ウォッシュレット」を生み出したTOTOでも、同様の製品を作っていて、過去にこのコーナーでも紹介している。

 この手の製品は、冒頭でも述べたように「温水洗浄便座でないと用が足せない」という人向けに作られたものだが、最近はちょっと違った需要も出てきているという。それは「外出先の温水洗浄便座は使いたくない」というものだ。いわく、誰かが使ったあとの温水洗浄は嫌だというのだ。私個人はそこまで、神経質ではないが、まぁ言われるとなんとなく気持ちはわかる。特に女性に多いというこの手の需要に応える形で製品化されたのが、今回紹介するパナソニックの「ハンディ トワレ DL-P200」だ。

メーカー名パナソニック
製品名ハンディ トワレ DL-P200
販売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格6,980円

 本体の構造は、水タンクに溜めた水を電池駆動のモーターで吸い上げて、先端のノズルから噴出するというもので、従来型と変わらないが、本体カラーやデザインなどが明らかに女性を意識した造りになっている。本体カラーはビビッドピンク、ピンク、ピンクゴールド、バイオレット、ホワイト、ブラックの6色で、いわく「女性でも持ち歩きやすいようにカラフルな色を揃えた」のだという。

 今回はその中からビビットピンクを選んだが、確かに本体デザインはとても「おしり洗浄機」には見えない。ツヤのある本体表面と、500mlのペットボトルよりだいぶ小さいサイズで、持ち歩くのに躊躇しないデザインだ。

 付属品として、ストラップと「ソフトノズル」が同梱されている。本体にはあらかじめ標準ノズルが取り付けられているが、水流を柔らかくしたいときにはソフトノズルに付け替える。2つのノズルの違いは先端の穴の数で、標準ノズルは5つ、ソフトノズルは7つ穴となっている。

 給水タンクは普段本体にかぶせるようにして収納できるので、持ち歩くときもかさばらない。電源は単三電池2本で、本体底面の電池ケースに入れる。

製品パッケージ
製品本体
本体サイズは72×69×202mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は250g。500mlのペットボトルよりも小さい
電源は単三電池2本。本体底面の電池ケースに入れる。電池ケースの蓋はコインで回して固定するタイプ
標準ノズルの穴は5つ穴
ソフトノズルは7つ穴

シンプルな構造で、使い方に迷わない

 使い方はごくシンプルだ。給水タンクに水を入れて、ノズルを本体から引き出す。この状態で、スイッチを押すと、先端から水が出てくるという仕組みだ。使用時は便器の後方あるいは先方に本体を差し込むようにして使う。

給水タンクを取り外したところ
給水タンクに水を入れているところ
本体の下にセットする

 構造自体は単純なのだが、普通の洗浄便座と違うのが、水流がノズルの上方からではなく、側面から出るという点。方向を間違えると便座周りを濡らしてしまうこともあるので、ノズルの穴が開いている方向をあらかじめ確認してから使うようしたい。

 気になる使い勝手に関しては概ね満足している。水流も思ったより勢いがある。スイッチは1つのみだが、押すときの強さで水流の強さも多少調節できる。最近の温水洗浄便座は水流の勢いが調節できるものが多いが、ハンディトワレでも、弱~中の間くらいの勢いは保っている。いずれにしても、おしり洗浄機としての役割はしっかり果たしてくれている。

水を出しているところ
使用時はこのように持つ
水の勢いはボタンを押すときの力で多少調節できる

 手入れも簡単だ。基本的には、水気をきちんととることが大切。使い終わった後は、水が完全に出なくなるまで、洗浄スイッチを2~3秒押して、ノズルを水洗いする。その後は、水気を拭き取ってから収納すればOKだ。ノズルは取り外すこともできるので、万一目詰まりした場合も手入れしやすい。

 従来からの「海外に持って行きたい」「自宅で使いたい」というニーズにはもちろん、「外出先の温水洗浄便座は使いたくない」というニーズにもしっかり対応した製品。正直なところ、私個人としてはハンディトワレを持ち歩いてまで使いたいとは思わないが、こういった需要があることは理解できる。その点、ハンディトワレはデザイン面に配慮したことで、「持ち運んで使うこと」へのハードルを確実に下げてくれたと思う。

阿部 夏子