やじうまミニレビュー

ゼブラ「ワークダッシュ」

~胴軸をギュッと握ると芯が出るボールペン
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ゼブラ「ワークダッシュ」

 仕事柄、メモを立ったまま取ったり、片手が塞がった状態でものを書くことが多い。そこで、片手でサッと取り出して使えるボールペンを探したところ、文具メーカー、ゼブラが今年9月末に発売した「ワークダッシュ」と出会った。

 ワークダッシュは、軸をギュッと握っている間だけ芯が出る、ユニークなボールペンだ。

 


メーカーゼブラ
製品名ワークダッシュ
希望小売価格157円
購入場所楽天市場
購入価格157円

 

 ワークダッシュの一番の特徴は、速記性を重視した構造になっている点。素早く書き出せるよう、胴軸を握ると芯先が現れ、手を離すと自動的に芯が本体内に格納されるしくみだ。

 胴軸は黒、青、ピンク、白の4色があり、今回は青を選んだ。ちなみに、尾端にmicroSDアダプターの付いた「ワークダッシュ+U」というタイプも発売されており、こちらはmicroSDカードをセットすればUSBメモリーとして使えるものだ。

 本体サイズは実寸で24×98mm(幅×軸長)で、普通のボールペンと比べると軸軸は短い。胴軸は2又に分かれていて、真ん中にインクの芯が位置している。本体重量は10gで、持ってみると軽い。なお、インクは油性の黒インクだ。

 尾端には、幅広のクリップのほか、ストラップホルダーと金属のリングが付いている。ここにストラップや紐を通せば、首からぶら下げたり、バッグに取り付けて使える。

横から見た図胴軸は2又に分かれていて、真ん中にインクの芯が位置している普通のボールペンと比べると軸長は短い

 ワークダッシュを握ると、胴軸の先がすぼまって、胴軸の間からニョキッと芯先が現れる。芯を出すのにそんなに力はいらない。一般的なボールペンのように、芯先を出し入れするために「カチカチッ」と尾端をノックしたり、軸を回す必要もない。書きたい時にサッと書き出せるうえ、片手が塞がった状態でも使いやすく、ペン先を戻し忘れないというメリットもある。

 書き味は軽く、書き出しのインクのボテはあまり見られないので、書いていてストレスを感じなかった。

 筆記線は細く、インク流量は少なめだ。インクの流量が多いと、メモを畳んだ時に滲んでしまうことがあるので、立ったまま走り書きするにはこれくらいがちょうど良い。インクの質は、コンビニでよく売っている普通の油性ボールペン程度だ。

ワークダッシュを握ってみる胴軸に力を入れると、間からニョキッと芯先が現れる筆記線は細く、インクの流量は少なめだ

 実際に取材の時に使ってみたが、使い勝手も良い。ワークダッシュの尾端のリングに紐を取り付けて、首からぶら下げたところ、カメラからメモ帳とワークダッシュに持ち替えたり、その逆に持ち替えることが容易にできた。尾端のリング部分は、ワークダッシュ本体から外れるため、紐の長さなどに捉われずに、自由に文字が書ける。

 そして意外と役に立ったのが、幅広のクリップだ。メモや配布された資料をしっかりホールドしてくれる。

ワークダッシュの尾端に紐を取り付けて、首からぶら下げた尾端のリング部分は、ワークダッシュ本体から外れるため、ペンが使いやすい
片手が塞がっている状態でも芯を出して筆記が可能小型のメモを持ち歩けば、出先でもサッとメモが取れるクリップが幅広なので、しっかり配布資料を押さえる

 ただ、普通のボールペンに比べると、握ったときの安定感は劣る。ワークダッシュの胴軸は短く、ラバーグリップではないためだ。授業を受ける時のように、間を空けながら断続的に筆記する際には向かない。しっかり文字を書くというよりも、メモを残したり、走り書きに向いている。

 普段はペンの尾端をノックする習慣に慣れていても、意外とスムーズに胴軸を握って芯を出すのに慣れた。ペンのノックの手間を省いただけじゃないか、と思われるかもしれないが、実際に荷物が多い中で急いでメモを取らなければならないような、切羽詰った状況下では役立つのである。

 今回はビジネスシーンで使用したが、ほかにもランニングやウォーキングの記録を書き留めたり、アウトドアの際にバッグに取り付けておくのも良さそうだ。小型メモもポケットに入れておけば、サッとメモを書き留められる。

 出先での仕事が多い方や、スポーツやアウトドアでメモをとる機会の多い方は、一度手にとってみてはいかがだろうか。





2011年 11月 7日   00:00