やじうまミニレビュー

おいしいラムネが遊び感覚で作れるクッキングトイ

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
くまの形をしたタカラトミーアーツ「どうぶつラムネ工場」

 子どもの頃は、キャンディやガム、チョコレートより、ラムネが好きだった。今でもたまに食べたくなってお菓子売り場をのぞいてみるが、30年以上経った今でも、懐かしいラインナップはほとんど変わらない。昔も今も愛される味は同じということなのだろうか。

 そんなラムネが作れるおもちゃがあると聞き、「ラムネって自分で作れるんだ!?」という驚きと興味本位で、さっそく使ってみることにした。それがこの「どうぶつラムネ工場」。

メーカー名タカラトミーアーツ
製品名どうぶつラムネ工場
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,704円

見た目はクマだが……実はラムネ作りで使う道具を集約!

 どうやって作るんだろう……? ととまどいながら箱を開けると、出てきたのは1体のクマのおもちゃと、ラムネの型が2個、ピック6本、そして計量スプーン。

 クマの頭は、かぱっと外れるようになっていて、上側が「くまスタンド」、あご側が「カップ」になっている。また両腕も外れ、「くまハンドスプーン」として使えるなど、必要な道具は全て本体に収納できるため、使わない時にも邪魔にならない。

楽しげな「どうぶつラムネ工場」のパッケージ
箱の中には、本体とピック、ラムネ型が入っていた
頭を外すと、下からカップが現れる
腕は外して、計量スプーンとして使える
2つのラムネ型には、それぞれ6つの穴があり、パンダやヒツジなど計12種類の動物の模様がついている

作り方は単純だけど、作業は意外と大変?

 説明書には「簡単ラムネ」と「本格ラムネ」の2種類の作り方があり、簡単ラムネの材料は、粉砂糖とレモン果汁だけ。っていうか、ラムネって砂糖の塊なんだ……という事実に驚愕しつつ、まずはこちらからチャレンジすることにした。

材料は、粉砂糖とレモン果汁。レモン果汁は、「ポッカレモン100」を使用した
粉砂糖をくまハンドスプーン5杯、レモン果汁を1杯入れ、よく混ぜる
水分が少ないため、混ぜるというより、スプーンで押し付けるようにして混ぜていく
5分以上、一生懸命押し付けたところで、やっと全体がボソボソした感じに

 基本的には、粉砂糖とレモン汁を混ぜるだけなのだが、これが意外と大変だった。まずカップが浅いため、気をつけないとすぐに材料がこぼれてしまうし、スプーンも小さく、大人の手では使いづらい。

 また、「よく混ぜる」と言っても、水分が少ないため、完全に混ざるわけではない。目安としては、「米粒よりも小さいくらいの塊」らしいのだが……とりあえず手が疲れてしまったので(笑)、ここでよしとすることにした。

  こうして“ラムネの素”が完成したので、次はラムネ型に固める工程だ。付属の計量スプーンを使い、このラムネの素を型の穴に入れ、本体にセットする。そして、プレスボタンをプシュプシュと5〜10回押すと、ラムネの素が固く圧縮されるというわけだ。

穴が小さいので入れづらいが、ざっと入れた後、こぼれた分を取り除けばOK
プレスボタンを押すと、ラムネの素をギュッと押し込むことができる
強く押すと型から外れにくくなるため、軽めに何回も押すのがこつ
土台に付いている回転板を回し、順にすべての穴をプレスする

 ここまでできたら、あとは型から外すだけ。うまく固まっているか、外すときに壊れないか、と心配だったが、しっかり固まったラムネがころんと出てきた。

 もちろん、まだ完全に固まっているわけではないので、1時間ほど乾かす。この乾かす工程で、クマの頭の部分が活躍することになる。

型をそっと揺すったら、ころんと出てきた
よく見ると、パンダやサル、ネコの顔になっている……かな? とりあえず成功!
クマの頭にピックを挿す穴があり、ここでラムネを乾かす

 こうして完成したラムネを1粒ぱくっと食べてみたが……まあ、材料を考えれば分かることだが、ちょっと酸味のある砂糖、という感じだ。また、何度か作ってみたのだが、動物の模様がうまく出るときと出ないときがある。

 おそらく、混ぜ方やプレスの加減によるのだろう。きれいに作るためには、慣れが必要だ。

本格ラムネは、市販のラムネに近い味だった

 簡単ラムネが、「酸味のある砂糖」だったので、今度は本格ラムネにチャレンジしてみた。こちらの材料は、粉砂糖、コーンスターチ、重曹、クエン酸、水。これらを混ぜて“ラムネの素”を作る工程は、先ほどと同じだ。

今回は、水に食紅を混ぜて色を付けてみた
赤、青、緑、黄色をそれぞれ混ぜて作ったら、こんなにカラフルに

 1時間ほど乾かした後、1粒食べてみたら……うん、ラムネ! 簡単ラムネに比べて口溶けが良く、市販のラムネに近い味がした。ちなみに今回は食紅を使ったが、ジュースを混ぜれば、ジュースの味と色が楽しめるらしく、そのほうがもっとおいしくできたかもしれない。

 何度か作ってみたが、カップやスプーンなどのパーツが小さいため、正直言ってラムネの素材作りがやはり面倒。もしかしたら、自宅にある調理器具を使ったほうが早いのでは、と思ったりもした。

 とはいえ、このおもちゃの主目的は、簡単にラムネを作ることではなく、遊びながらラムネが作れること。“ごっこ遊び”をしていたら、本物のラムネが作れちゃうなんて、子どもは大喜びだろう。

 何しろ、「お母さん、おもちゃで何やってるの?」と横目に見ていた小学3年生の息子でさえ、途中から楽しそうにプレスをし、ころんとラムネが出てきた瞬間に、「わ〜!! すごい!!」と嬉しそうな歓声を上げたのだから。

田中 真紀子