やじうまミニレビュー

サンワサプライ「DG-BT6」

~備蓄に最適。単三と単四を一緒に収納できる電池ケース

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
サンワサプライ「DG-BT6」

 サンワサプライの「DG-BT6」は、単三形と単四形の乾電池を収納する電池ケースだ。ちょっと大きめのケースで、合計28本の電池を収納/保管できる。

 外観は、なんの変哲もないケースだが、4本単位で電池を管理するという発想が形になっていて、電池を使いこなすのに便利なのだ。

メーカーサンワサプライ
製品名DG-BT6
希望小売価格1,134円
購入場所ヨドバシAkiba
購入価格780円

 DG-BT6のサイズは約60×200×30mm(幅×長さ×厚さ)。電池用のケースとしては、大きめのサイズで、片手で持つのにギリギリというところだ。大きさの割には厚みが薄いのが特徴だ。

吊り下げ型のパッケージ
パッケージの背面。コンパクトさと4本単位の管理、スタッキングしやすさが訴求されている
パッケージの台紙。単三形が12本、単四形が16本、合計で28本が収納できる

 本体は半透明で、クリアとブルーの2色がある。ポリプロピレンの本体は、2つに開くようになっており、片側に単三形電池が12本、もう一方に単四形電池が16本入る。

ケースを開いた状態
単三形電池の収納部分
1本毎に固定されるようになっている
単四形電池の収納部分。こちらも1本毎に固定される
単四形の収納部分は4本単位で内ブタが付いているので開くときに電池が落ちない
本体のフタは、ストッパーでがっちりと嵌まるので不用意に開くことはない

 単四形用の方は、ケースを開いたときに電池が落ちないように、内ブタがついている。内ブタは電池4本ごとに1つずつ4個ついている。

 このケースは、単三形の方も4本単位ごとに区切りが入っており、4本を1つの単位として電池を運用するのに都合の良い仕様になっている。

 なお、ケースの上下には浅い段差が作られている。同じケースを2つ重ねると、この段差が噛みあう。大量の電池を保管するために、ケースをスタッキングして置いてもずれにくいのだ。

ケースを2つ積み重ねた例
フタの部分はスタック用に一部が凹んでいる
ケースの底の一部が凸型になっており、フタの凹部分と噛み合う

電池の管理に便利

 この電池ケースの使い方はいろいろあると思うが、私は3つの用途で使っている。1つ目は、同じ種類で本数が多い電池の管理だ。

 ある機器で複数の電池を使用する場合、その電池の状態ができるだけ揃っていることが望ましいとされている。同じ種類で、同じブランドの電池であっても、消耗度合いが異なっているのは望ましくない。機器の取扱説明書によくある「古い電池と新しい電池を混ぜて使用しないでください」という注意事項に該当するわけだ。

 私の場合は、このルールを守るために、アルカリ乾電池でも、ニッケル水素電池でも、いつも一緒に使う“組”を4本単位で作っている。何かの用途に使うときは、同じ組の電池同士で使うことで、電池の状態が揃っている状態にしているのだ。

 ニッケル水素電池の場合は、充電も組単位で行なう。こうすると、各電池の充電回数が揃った状態で使用できる。

 今回のDG-BT6を使うと、単三形を3組、単四形を4組ずつまとめて収納できるので、違う組の電池が混ざってしまうことを防げるし、管理も煩わしくない。

同じ銘柄の電池を管理する場合に、4本単位で管理できるので混ざりにくい
これまで保管/管理用に使っていた4本入り電池ケース

防災用の保管用ケースとして使う

 2つ目の使い方は、防災用に備蓄した電池の保管ケースだ。東日本大震災直後は、店頭から乾電池がなくなってしまい、停電に備えた懐中電灯やランタン用の電池が入手できずに困ってしまった。

 万が一に備えて、乾電池を用意しておくという知識は普及していても、実際に電池を備蓄している人はあまり多くないと思う。私自身も、それなりに準備していたつもりだったが、ちょうど買い置きが切れかけているタイミングで、最後は足りなくなってしまった。

 DG-BT6は、一般家庭が単三形と単四形の電池を備蓄しておくのに適している。単三形が12本、単四形が16本あれば、一般的な家庭の防災用途としては、十分な分量だろう。

 最近は、使用期間が10年と長く、備蓄に向いた乾電池も登場しているので、新品の状態でこのケースに入れて保管しておけば良いだろう。このケースは半透明なので、電池の使用期限も外から見える。念の為、ケースの表に使用期限を書いたシールを張り、使用期限の1年前ぐらいになったら、新しい乾電池と入れ替えて、保管していた電池を使い始めれば良い。

これぐらいの本数があれば、懐中電灯やラジオの予備電池としては十分だろう
ケースの外側からでも電池の使用期限が読み取れる

コレクションケースとして使う

 3つ目は、趣味性が強いが、乾電池をコレクションするケースとしての用途だ。乾電池は基本的に実用品であり、選ぶときは性能とブランド、価格などを考慮して選ぶものだが、私の場合は、稀にデザインに惚れて買ってしまうということがある。

 たとえば、無印良品の単三形アルカリ乾電池(とくに旧型)、三洋電機時代のエネループ、アップルのニッケル水素電池などは、シンプルなデザインが好きだ。また、大阪のタイガー・コペンハーゲンという雑貨屋で売っているオリジナルの乾電池や、イケアが売っている黄色い乾電池は、その色使いが楽しい。

4本ずつ別の電池を入れて、コレクションケースとして使った例。変わった色の電池はタイガー、ほかに新旧の無印良品ブランドなど
本体が半透明なので、外側からでも色柄などが分かる

 本格的に海外製乾電池をコレクションしている知人がいるが、彼のコレクションはとんでもない分量になっている。このケースは、そういう本格的なコレクションには物足りないが、お気に入りの乾電池を自分の好きな順番に並べておく程度の楽しみには、ちょうど良い。

 ただし乾電池のコレクションこういう用途に使うときに、ちょっと残念なのは、単三形と単四形が混在していることだ。

 一般家庭が防災用に備蓄する場合は、現在の単三形12本プラス単四形16本という形は、ほどの良い落としどころだ。しかし、電池の管理やコレクションに使う場合は、電池の大きさ別にケースを分けるほうが都合が良い。つまり、単三形専用で24本入り、単四形専用で32本入りというバリエーションが欲しいと思う。

次は単三形/単四形専用が欲しい

 このケースが良いところは、程の良い大きさであることと、4個単位に電池を管理するという考え方が形になっていることだ。

 乾電池ケースに実勢価格で780円という価格は高すぎると思うかもしれないが、電池の管理をまじめにやろうとすると、これぐらいの価格はアリだろう。

 4本入りの乾電池ケースを多数積み上げて苦労している方には、特にお勧めしたい。

伊達 浩二