やじうまミニレビュー
クレセント「Hayatogi(はやとぎ)」
~高速水流で手軽に洗米できる蛇口直結型の米研ぎ器
by 正藤 慶一(2013/6/26 00:00)
米が主食の国だけあって、各メーカーからさまざまな炊飯器が世に出ているが、実は「米研ぎ器」というジャンルの製品も、炊飯器に比べれば数は少ないものの、さまざまなものが出ている。当レビューでも、これまでに8つの米とぎ器を紹介してきた。
そして今回、米研ぎ器の9製品目として紹介するのが、クレセントの「Hayatogi(はやとぎ)」だ。
はやとぎは、高速回転する水の遠心力と、水の回転に伴って発生する微細な気泡の力で米を研ぐ点が特徴。手でゴシゴシ米を研ぐ必要はなく、蛇口につないで、水を流すだけで良いという。簡単にできそうなので、一度使ってみよう。
メーカー | クレセント |
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製品名 | Hayatogi(はやとぎ) |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 2,980円 |
はやとぎのパッケージ内容は、米を投入する容器とそのフタ、容器と蛇口をつなぐホース、蛇口とホースを接続するためのニップル(結合用のネジ)という4点。容器の本体サイズは130×170mm(直径×高さ)の円筒形で、以前紹介した同じく蛇口直結型の米研ぎ器「かんたん米研ぎ達人」よりも一回り小さい印象だ。
使い方は、蛇口にホースを接続する。説明書によると、普通の蛇口はホースの先端を差し込むだけでOKとのことだったが、我が家の蛇口は飛沫キャップが付いていたため、キャップを取り外し、ニップルを取り付けたうえでホースを取り付けた。なお、はやとぎの公式ホームページでは、取り付け可能/不可能な蛇口が紹介されているので、購入前に一度目を通しておきたい。
次に蛇口に取り付けたホースのもう片側を、容器に接続する。ホースはカチッと音がするまで、しっかりと容器に差し込むこと。これが緩いと、ホースがすぐに抜けて、周囲に水が飛び散ってしまう。
これが終わったら、容器の中に米を投入。フタを締めて水を流せば、米が高速回転して、フタに空いた穴から研ぎ汁が溢れる。これは言葉で説明するよりも、以下の写真と動画を見ていただいた方が分かりやすいだろう。
この高速回転する米の姿は、見ていて素直に面白い。最初はどうしてこのように回転するのかと疑問に思ったが、フタと米なしで水を出してみると一目瞭然。容器の端から出た水は、容器の壁に沿って流れるため、グルグルと回るのだ。
メーカーによると、この回転により、比重の重い米が外へ移動し、容器や米とこすれ合うことで、米のヌカが剥がれるという。また、容器のホース接続部にある吸気口から吸い込まれた空気が微細な気泡となることで、クッション効果により米にやさしい研ぎ方ができるという。
研ぎ時間は1合で5~10秒、2合で5~15秒、3合で10~20秒程度と短い。水の無駄使いを気にすることもないだろう。5合まで研げるという。
洗米後は研ぎ汁を流して、炊飯器の釜に移す。フタがあるため、容器を逆さにして研ぎ汁を流しても大丈夫だ。米を移す際は、容器の中に米が残りがちだが、水を流しながら移すと取りやすい。炊飯したごはんは、何だかいつもよりおいしく感じられたが、メーカーによれば“米を早く研ぐとおいしいごはんが炊ける”とのことだった。
使ってみた感想は、「とにかく簡単!」ということ。容器に米を入れて蛇口をひねるだけで、数秒で米が洗えてしまう。米をゴシゴシしたり、米がこぼれないよう研ぎ汁をそーっと流すといった余計な手間は一切不要。これは本当にラクだ。
以前に紹介した、蛇口直結型の「かんたん米研ぎ達人」と比べても、便利と言えそうだ。かんたん米研ぎ達人は、米を研いでいる最中に「コー」という高音が鳴ってしまうが、はやとぎの使用音はそれよりも静か。それでいてコンパクトなので、収納もしやすい。かんたん米研ぎ達人には10合まで洗米できるというメリットもあるものの、キッチンのような限られたスペースには、はやとぎの方が使い勝手が良さそうだ。
あまり不満点はないが、フタをしっかり締め忘れると、フタや容器の外側に米粒が残って、取るのがとても面倒臭い。慣れるまでは、説明書に従って使用したい。
これまで数々の米研ぎ器を使ってきたが、手軽さと収納性の良さではかなり上位に入る製品だ。米を研ぐのは面倒臭いけど無洗米もイヤ、というワガママな人の期待にしっかりと応えてくれるだろう。