やじうまミニレビュー
サンワサプライ「700-BTL008」
サンワサプライ「700-BTL008」 |
スマホやタブレット端末のバッテリーの省電力化は進んでいるが、バッテリー消費速度は、いまだリチウムイオンバッテリーの進化速度を軽く越えている。丸1日使うためには、モバイルバッテリーが必要になる。
筆者の場合は、評価用端末込みで常々3~5台のスマホ・タブレットを持ち歩くため、モバイルバッテリーも複数持ち歩く必要を強いられている。スマホでスマートに生活できるハズが、実際には持ち歩く機器が増えている不思議な状態。そうなるとカバンの中に長方形の物体が多くなり、どうしてもバッグ内でぶつかり合ってしまう。
そんな問題を解決するために導入したのが、今回紹介するサンワサプライ「700-BTL008」だ。
メーカー | サンワサプライ |
製品名 | 700-BTL008 |
購入場所 | サンワダイレクト |
購入価格 | 4,980円 |
大半のモバイルバッテリーは長方形のデザインを採用しているが、本製品は写真を見てわかる通り、細長いスティック型の形状になっている。サイズは21.5×155mm(直径×高さ)で、4インチクラスのスマホよりも背は高いが、細さは圧倒的。バッグの中でちょっと空いている隙間にもスッと押し込むことができてしまう。しかも容量は5,600mAhで、大半の機種を2回以上フル充電できる計算になるため、形状以上に大容量といえる。
USBのコネクタは本体頂部にあり、本体に突起物はない。表面は梨地加工のアルミで高級感があるというのも、無骨なデザインの多いモバイルバッテリーの中では珍しい。カラーバリエーションには、写真のシルバーのほかブラックとブルー、レッドが用意されている。
長さは155mm。直径は21.5mmとスリム | 本体底部にはスペックが記載されている。手と比べてみて、本体が細いことがお分かりいただけるだろう | 本体頂部。左から充電・放電を示すLED、充電用microUSBコネクタ。その下が放電用USBコネクタ |
バッテリー出力は最大2.1Aで、カタログスペックではiPadシリーズの充電にも対応している。大半の機種の急速充電が可能で、USB充電可能なデジカメやポータブルゲーム機の充電にも使えるスペックだ。放電開始スイッチはなく、端末が接続されると自動的に端末への給電が開始される。
製品に付属の充電用USBケーブル。ケーブル長は約17cm。他のUSBケーブルでも端末への給電、本体への充電が行なえた | iPhone 4Sとのサイズを比較したところ | iPhone 4Sとの厚さ比較。横から見たところ |
実測で重量は110g。最近の薄型スマホ1台分に近い重さだ | 端末を充電中は青色LEDが点灯する。点灯パターンで本体側のバッテリー残量もわかる |
さっそくモバイル機器を充電してみる。まずはiPhone 5だが、問題なくOK。iPad 2での充電もOKだった。iPhone 5以降のApple製品に採用されているLightningコネクタは、チップを内蔵しているため、安定した電力供給がないと充電されないが、それをクリアしているのであれば、安定性は十分にあると判断できる。iPadは要求電力がシビアだが、操作しながらの充電ができたということは、スペック通りの出力が行なわれている証拠だろう。
ちなみに、ウィルコムの「Hybrid W-ZERO 3」は、電源をオフにしないと充電されなかった。充電が開始されない場合は、電源を落としてみるといいだろう。
iPhone 5を充電しているところ。新しいLightningコネクタでも問題なく充電できた。恐らく、ほかのスマホでも充電できるだろう | こちらはiPad 2を充電しているところ。スリープを解除した状態でも充電が行なえた。出力2.1Aなので使用しながらも、やや緩やかだが充電されていく | 変換するコネクターを使用する場合は事前チェックが必要。いくつか試してみたところ、充電されないものがあった |
また給電中は、本体頂部にある青いLEDでバッテリー残量の目安を確認できる。連続点灯している場合は90~100%、ゆっくり点滅する場合は50~90%、点滅する場合は25~49%。そして0~24%のときには、赤色LEDが速く点滅。細かく分かれているが、目安としては、点滅が早ければ残量が少ない、と把握しておくといいだろう。
700-BTL008に内蔵のバッテリーは、約4時間で充電が完了する(ACアダプタで電流1.5Aの場合)。容量に対しての充電時間はそれほど長くない印象だ。しかし、USB端子充電――たとえばパソコンのUSB端子から電源を取った場合は、約11時間。こちらは充電時間が長すぎで、あまり実用的ではないかもしれない。
本体を充電しているときは、赤色LEDで状況がわかる |
充電中もバッテリー充電状況をLEDで確認できる。放電中が青色LED中心であったのに対し、充電時は赤色LEDで示される。こちらは100%では赤色LEDが消灯、90~99%では赤色LEDが点灯し続け。50~90%のときはゆっくり点滅、25~49%は点滅。0~24%は速く点滅といった具合。ゆっくり点滅している状態になれば、1回はフル充電できる目安といったところだろうか。
本製品の良さは、やはり容量が大きい割に、スリムでカバンに入れやすい点だ。ビジネス用カバンであれば、ペン入れ用スペースや手帳入れスペースに差し込めるし、女性用カバンの場合も同様に、ちょっとした隙間に押し込めてしまう。容量も5,600mAhと大きく、2台持ちユーザーからビジネス用途まで幅広く対応してくれる。モバイルバッテリーの収納性に困ったことがある人は、ぜひチェックしてみてほしい。
2012年 11月 7日 00:00
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