やじうまミニレビュー
ラッキーベル「ビジネススリッパ」
ラッキーベル「ビジネススリッパ」 |
この夏のサラリーマンは大変だ。ただでさえスーツ姿で暑いのに、電力不足でエアコンの設定温度が下げられていたりOFFになったりと、二重に苦しい季節となる。
今年は5月中からクールビズの導入が進んでいるが、上半身はYシャツとノーネクタイで良いものの、下半身はハーフパンツにサンダルには、なかなかなりにくい。Impress Watchのような緩めの会社ならそれもアリかもしれないが、大手企業や銀行のようなキッチリとした会社では、“だらしない”と思われてしまうのは間違いないだろう。
そんな暑がりサラリーマンに、ぜひ贈りたい靴がある。ラッキーベルの「イーグリーン ビジネススリッパ」である。
メーカー | ラッキーベル |
製品名 | イーグリーン ビジネススリッパ スタイリッシュタイプ |
購入店舗 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 5,145円 |
ビジネススリッパは、紳士靴のような出で立ちのスリッパだ。つまりこれを履けば、ちゃんとスーツを着てビシッとした印象を与えながら、足元はリラックスできるというわけだ。面白そうなのでチャレンジしてみよう。サイズはS、M、L、LLの4種類があるが、私は足のサイズが26.5cmなので、26.5~27.cm向けのLを購入した。
つま先に対して前方半分が紳士靴部分、後方半分がスリッパ部分となっている。内部に見える点々部分には、雑菌の繁殖を抑制してくれる素材とのこと |
到着した靴の箱を開けると、中からは“これぞ紳士靴”ともいうべきフォルムが顔を出した。尖った靴先、黒光りする革の表面、きめ細かなステッチ(縫い目)と、これはどこからどう見ても革靴である――ただし前半分だけの話だ。
ビジネススリッパの後ろ半分は、完全にスリッパだ。足首を覆うクォーター(腰革)やバックステイ(カカト部分の革)部分は完全に姿を消しており、前方に残った“紳士靴”部分に足をスッポリと入れて履く。要は、つま先に対して前方半分が紳士靴、後方半分がスリッパとなっているというわけだ。人魚姫やケンタウロスのようだといえば聞こえは良いかもしれないが、靴をそのまま半分にしただけのような安直なデザインに脱力する人も中にはいるだろう。
しかし、履き心地はそんなに悪い印象ではない。カカト部分はちょうど良い柔らかさがあり、衝撃を吸収してくれている感じがする。また、私は足の横幅が広いタイプではあるが、問題なく入った。もちろん、サイズもちょうど良かったし、カカト部分がスースーして、とても涼しく感じる。
スリッパ内部には膨らみがあるが、ここには白癬菌などの雑菌の繁殖を抑制してくれる素材が入っているらしい。白癬菌は水虫の原因として有名な菌。衛生的にも配慮されているというわけだ。
では、肝心の見た目についてはどうか。スーツを着ていろいろ写真を撮ってみたが、前方からはほとんど革靴にしか見えないし、黒いソックスを履けば、カカトの方もそれなりに隠せるだろう。もちろん凝視されればバレてしまうが、それなりにピシッとできている印象を醸し出すことができれば、本製品の目的は達成されたようなものだろう。実際、同僚も私がスリッパを履いているとは気付かなかったとのことだった。
ビジネススリッパを履き、前方から見たところ。これは完全に紳士靴だ | 後ろから見たところ。よく見ればカカトが丸出しだが、パッと見のバランスは取れている | 上が私が普段履いている紳士靴、下がビジネススリッパ。紳士靴はかなり履き倒しているので、ビジネススリッパの方がむしろ紳士靴らしい |
履き心地が良いので、オフィスに居る際には必ず使っているが、気をつけたいのがジーンズなどスーツ以外の相性は悪い点。カジュアルな服装にビシッとしたビジネススリッパを履いていると、当たり前だが目立つ。「葉っぱを隠すなら森の中」という格言もあるように、スーツ以外での使用は避けておきたい。ちなみに、あまりに馴染みすぎるので、ビジネススリッパを履いたまま帰ろうとしたこともあったが、これは私がただ単にボケているだけだろう。
なお今回は、私の紳士靴に似た「スタイリッシュタイプ」を選んだが、このほかにもフォーマルタイプやスリムタイプ、レディースタイプなどさまざまなバリエーションがあるようだ。
スーツを着てビジネススリッパを履いているところ。足元だけに注視すればおかしいが、全体的にはスーツとの整合性が取れている | 普段のだらけたファッションになると、足だけ締まっていてバランスが悪い |
営業ノルマに加え、15%の節電も達成しなければいけないこの夏は、サラリーマンにとっては非常に辛い季節。“ビシッとしなきゃいけないけど、正直リラックスしたいぜ……”というサラリーマンのプライドと本音、それを両立するのがビジネススリッパだ。
2011年 5月 25日 00:00
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