やじうまミニレビュー
小林製薬「チン! して こんがり魚焼きパック 大判タイプ」
小林製薬「チン! して こんがり魚焼きパック 大判タイプ」 |
ニオイや手入れが気になるから、自宅で魚を焼くのは嫌という人は意外と多い。水を張って、網の上で加熱するグリルは、片づけが大変で、ニオイも残りやすい。その片づけが嫌で、友人の1人など自宅の魚焼きコンロを1回も使ったことがないという。
今回紹介するのは、そんな魚調理の問題を電子レンジを使うことで解決してくれる、小林製薬の「チン! して こんがり魚焼きパック 大判タイプ」だ。グリルではなく、電子レンジで魚を“焼く”のだという。
メーカー | 小林製薬 |
製品名 | チン! して こんがり魚焼きパック 大判タイプ |
希望小売価格 | 294円 |
購入場所 | スーパー |
購入価格 | 272円 |
同シリーズはこれまでにもあったが、今回紹介する大判タイプでは、シートのサイズを従来より大きくしている。これにより、切り身だけでなく開きの魚も焼けるようになったほか、切り身も2切れ同時に焼くことができるという。従来タイプでは、1度に1切れの加熱しかできなかったので、家族向けではなかったが、一度に2切れ、つまり2人分調理できる大判タイプなら、使ってみたいという人も増えるのではないだろうか。
本体パッケージには、2枚の専用パックが内梱されている。このパックで、魚を挟むようにして、電子レンジで加熱する。パックは、2枚のシートがつながっているような構造で、シート1枚のサイズは、180×155mm(横×縦)。このシートの上に魚を載せて加熱する。シートの表面はツルツルとしていて、ラップともアルミホイルとも違う、不思議な感触。
パッケージには専用パックが2つ入っている | シートの表面。ツルツルした感触 | 使い方はパッケージ裏に図入りで説明されている |
私自身の勝手な思い込みからいうと、電子レンジで魚を調理するなんてとんでもない! と思っていた。魚の身が硬くなってしまうような気がしたし、焼いた時の皮のパリっとした感じが好きだからだ。
小林製薬では、これらの問題を独自の「こんがり焼きシート」で解決している。このシートは、電子レンジ加熱によって200℃前後まで発熱するという。外側からシートで加熱し、電子レンジのマイクロ波によって食品の内側から加熱することで、魚を焼くという仕組みだ。マイクロ波については、こちらの「現代用語の基礎用語」でご確認いただきたいが、電子レンジ独特の仕組みを利用した画期的な製品だと言えるだろう。
■鮭の切り身を2個同時に調理!
というわけでさっそく使ってみる。まずは鮭の切り身2つを調理してみよう。
まずは、シートを耐熱性のある平らな皿の上に置く。次に、シートの上に2枚の切り身を並べて、上のシートを下に下ろす。その後、手前の切り込みを上に引き上げて留め、最後に側面の切り込みも同様に上に引き上げて留める。これで、準備は完了だ。
今回は、手前と側面の切り込みを両方、上に引き上げたが、これは切り身の場合だけとなる。開きの魚を調理する場合は、手前の切り込みだけを上げれば良い。
耐熱性のある平らな上にシートを載せて、その上に鮭を置く | シート手前の切り込みを立ち上げる | 次に側面の切り込みを立ち上げる。側面の切り込みを立ち上げるのは、切り身を焼くときだけ |
加熱時間は、ワット数と魚の種類によって異なるほか、好みの仕上がり別として「こんがり」と「ふっくら」の2種類が用意されている。塩サケ2切れを「こんがり焼く場合」は、600Wで約6分、500Wで約6分30秒。加熱時間はパッケージにも明記されているが、最長でも6分30秒(500Wの場合)だ。調理時間が短縮できるというのも、電子レンジ調理の嬉しい特徴だ。
加熱開始からしばらくすると、庫内から「パンッ」という破裂音のような音が聞こえた。「大丈夫かな」と思いつつ、パッケージを見直してみると「パンという音が鳴ることがありますが、問題ありません」とある。そのまま加熱を続けた。
加熱時間は魚の種類や、電子レンジのワット数によって異なる | 鮭の切り身2つの場合、600Wで6分加熱 | 庫内にパックを置いた様子 |
加熱後の皿とパックはかなり熱くなっているので、取り出しには充分注意したい。中の様子を見てみると、生っぽいところはどこにもなく、しっかり加熱されている。
気を付けたいのは、鮭をシートから取る時。身がシートにくっつきやすいので、フライ返しなどを使うとうまくいく。
加熱後の鮭 | シートと鮭の身がくっついている | 鮭を取った後のシート。フライ返しなどを使うと取りやすい |
食べてみると、思ったよりも柔らかく仕上がっていて驚いた。一度調理した魚の切り身などを電子レンジで温め直すと、固くなってしまっていることがあるが、そんなことは全くない。中まで、しっかり加熱されてはいるが、柔らかく、ふっくらと仕上がっていた。皮もしっかりと火が通っていて、残さずいただいた。
グリルで焼いた時と一番違うのは、やはり焦げ目だろう。個人的な好みとしては、焦げ目が付くまでしっかりと焼くのが好きなので、少し寂しくも感じた。
中までしっかりと火が通っていた。身は柔らかく、ふっくらとした仕上がり | 皮の部分に焼き目などはない | お弁当の一品としても便利に使える |
なお、こんがり魚焼きパックは、使い切りタイプではあるが、1つのパックを連続して2回まで使用できることになっている。連続使用は2時間以内という制限はあるが、1つのパックで最大4つまでの切り身が焼けるので、家族が多い人には便利な機能だ。
■切り身だけでなく、開きも2つ同時に
次にアジの開きを調理してみよう。大判タイプでは、シートに乗るサイズであれば、開きも調理できるとしている。ただし、尾ヒレや頭部分がシートからはみ出してしまう場合は、シートの大きさに合わせて魚を切るようにとある。
今回は、小ぶりのアジの開きを2匹同時に調理する。容量は先ほどと同じだ。加熱時間は切り身よりやや短く、600Wで約4分10秒(こんがり焼く場合)。アジの開き2匹を、これだけの短時間で調理できるのは嬉しい。
アジの開きを2枚同時に調理する | 開きの場合は手前の切り込み部分だけを立ち上げる |
できあがりも大満足。開きの魚をグリルで調理するときは、火加減の違いで、焼きあがりにムラができてしまうことがあるが、こんがり魚焼きパックを使った場合は、ムラがなく均等な仕上がり。身もふっくらと仕上がっていて、皮まで残さずいただいた。個人的には、切り身より皮が薄い開きの方が、こんがり魚焼きパック向きだと感じた。
加熱後 | 皮目部分 | 食事のメインとなる魚が手軽に焼けるのは嬉しい |
■片づけは捨てるだけ
以上、味の仕上がりは大満足だったわけだが、こんがり魚焼きパックの醍醐味はここから。片付けがとにかく楽なのだ。一般的な魚焼きグリルで魚を焼いた場合、グリルの受け皿の水を捨てて、網を洗ってと、とにかく手間がかかる。手入れをする際に、魚の脂が手に付くとなかなかニオイが落ちない。
一方、こんがり魚焼きパックは、使い終わったらそのまま捨てるだけ。これで片づけが終わりだ。私が使った範囲では、電子レンジの庫内にニオイが残るということもなかった。
味だけを比べたら、やはりグリルで焼いた方がおいしい。ただし、魚焼きグリルに比べると圧倒的に片づけが楽。これは、少々の味の違いには目をつぶっても、こんがり魚焼きパックを使いたくなる。小林製薬によると、同シリーズの製品は発売3カ月で100万個を出荷した人気商品なのだという。
片づけが嫌で家で魚を食べないという人には、一度使って見てほしい。個人的な希望としては、これから旬のサンマが焼けるタイプなど、さらなる展開を期待したいところだ。
2010年 9月 17日 00:00
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