やじうまミニレビュー
ニトムズ「除湿棒・押し入れ用」
ニトムズ「除湿棒・押し入れ用70」 |
お盆も過ぎても、暑さが続いているが、湿度の高さも相変わらずだ。
リビングや寝室などはエアコンを使う時間が長いので、そんなにひどいことは起こらないのだが、家の隅の方、たとえば、押し入れやクローゼット、洗面台の下や下駄箱などは、どうしても湿気がこもりがちになってしまう。カビこそ生えないものの、なんとなく臭ってしまうこともある。
それでも奥行きの浅い棚などは、「ドライペット」や「みずとりぞうさん」などの商品名で販売されているタンク型の除湿グッズを入れることで、湿気を取ることができる。これらは、樹脂製の本体の一部が紙になっており、本体内部の塩分が湿気を吸い取ってくれるという製品だ。吸われた湿気は、塩分と結びついて、塩水になって溜まるようになっている。ドラッグストアなどでは、3個セットで200円前後と廉価でみかけるので、おなじみの品物だろう。
タンク式除湿グッズの例。上から吸湿し、下に水が溜まる |
ニトムズの「除湿棒・押し入れ用70」は、その名のとおり押し入れ専用の除湿グッズだ。発想は簡単で、樹脂製のパイプに袋に入った除湿剤が入っている。除湿剤の袋は3つで、除湿量は合計810mlになる。タンク型除湿グッズの約2倍ほどだ。
メーカー | ニトムズ |
製品名 | 除湿棒・押し入れ用 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 679円 |
除湿棒には、シールなどはなく、梱包から出した状態で、すぐに吸湿を始める。吸湿剤が入っている袋が湿気を通す素材になっているようだ。吸湿剤はタンク型と同じ塩で、湿気を吸うと塩水が袋に溜まる。
袋から出すと、すぐに吸湿が始まる | 袋から出した状態。筒の中に3つの袋が入っている |
吸湿剤の裏表。左にみえる裏側の白い素材から吸湿するようだ | 筒の先端は斜めになっているので、隙間に入りやすい |
実際に、除湿棒を押し入れにセットしてみる。パイプの口径は約52×64mmと細く、先端が斜めになっているので、フトンなどの隙間に押しこむことができる。また、長さが70cmと長いので、先頭がフトンなどに埋もれにくく、押し入れを開けたときに、いつも見えている。このようにいつも見えていれば、回収を忘れることもないだろう。
押し入れに置いた例1。これぐらいスカスカだと普通のタンク型除湿グッズでも行けそうだ | 押し入れに置いた例2。こういうフトンの隙間でもスルッと入る。この状態で約3カ月置いてみた |
クローゼットでも試して見た。意外だったのは奥行きがほぼ一定の押し入れと違って、クローゼットは場所によって深さがまちまちなことだ。浅いクローゼットでは、除湿棒がはみ出してしまうので、事前に奥行きを計っておくことをお勧めする。除湿棒には長さ50cmのバリエーションもあるので、浅いクローゼットでは、そちらを選んだ方が良い。
クローゼットに置いた例。これぐらい深いと問題なく置ける | しかし、別のクローゼットでは、はみ出してしまう |
除湿棒を押し入れに入れて、約3カ月放っておいた。取り出してみると、除湿剤が入った袋は水を吸ってたっぷんたっぷんの状態になっている。水の溜まりぐあいは、手前も奥もほぼ差がなく一杯だ。塩を使う吸湿グッズは、こういう風に成果がはっきりと見えるところが良い。これだけ吸水しているので、フトンの状態も問題なかった。
3カ月を経過した状態 | 吸湿した袋がたっぷり水を吸っている | 位置にかかわらず3つともタプタプだ |
水を廃棄してところ。水は塩分を含んでいるので、よく洗い流す必要がある |
水を捨てるときは、袋をハサミなどで切って排水する。塩分を含んだ水に触れると、金属は錆びやすいので、水を流しながら排水口へ流す。使用後のハサミも錆びないように、よく水洗いしておいた方がいい
以上のように、除湿棒は、いつも見えているので、存在を忘れにくいという利点がある。押し入れの湿気に悩んでいる人にとって、満足できる製品であることは保証する。
あえて欠点と言えば、交換用の詰め替えセット(除湿量810ml)が525円とやや高価なことだろう。たとえば、近所のドラッグストアでは、400mlの吸湿グッズが3つセットで、150円で買える。つまり、800mlで100円の計算だ。除湿量だけで考えれば、除湿棒の詰め替えセットと同じ機能が5分の1で入手できる計算になる。せめて詰め替えセットが300円ぐらいになれば、使い続けやすいと思う。
2010年 8月 25日 00:00
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