やじうまミニレビュー

貝印「VALIOS(ヴァリオス)」

~これ1つで全て対応。合体変形T字カミソリ
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです



貝印「VALIOS(ヴァリオス)」
 ヒゲ剃りは基本的にシェーバー派ではあるが、最近気になるカミソリがある。貝印の「VALIOS(ヴァリオス)」だ。

 ヴァリオスは基本的には5枚刃のT字型カミソリだが、カミソリに加えて、鼻毛カットなどに使えるミニトリマーと、もみあげやキワ剃り用のデザイントリマーも付いている。このT字カミソリ/ミニトリマー/デザイントリマーの3種を使い分けることで、ヒゲはもちろんのこと、モミアゲの手入れ/ヒゲのキワ剃り/鼻毛カット/耳毛カット/マユ毛剃りという全6通りの使用法ができるという。つまり、これ1つで顔のほとんどのムダ毛が処理できてしまうということになるのだ。

 モノは試しと、近所のディスカウントショップで購入した。

メーカー貝印
製品名VALIOS(ヴァリオス)
購入場所ドンキホーテ東八三鷹店
希望小売価格1,470円
購入価格1,179円


左がヴァリオス。右の使い捨てカミソリと比べると、明らかに太い
 パッケージから取り出したヴァリオス本体の第一印象は“太い”。安物の使い捨てカミソリと比べると、太さで2倍以上はありそうだ。それもそのはず、この本体の中には、トリマーを駆動させる単四電池を1本入れるスペースがあるのだ。個人的には特に持ち辛さは感じなかったが、今までカミソリは使い捨てのものばかりを使っていたため、若干の違和感は否定できない。

 まずは、基本となるカミソリ性能を試してみよう。1日ヒゲを剃らずにほったらかしたもじゃもじゃの顔にシェービングクリームを塗り、ヴァリオスの5枚刃でサッと頬を撫でる。おおっ、これはスムーズな剃り味。一回通しただけで、頬がツルツルになった。ヴァリオスに標準で装備されている刃は従来のものよりも約70%硬度が高い「PINK」というものらしいが、これが5本も重なった効果があったということだろう。ヒゲ剃り能力には問題はない。久々にカミソリを使ったため、初日は剃り負けが発生してしまったが、以降は大丈夫だった。

カミソリは5枚刃。従来の刃よりも約70%硬度が高い「PINK」という、貝印独自の素材を使っている頬のヒゲがワンストロークでキレイに剃れた。シェービングクリームは忘れずに

 次にトリマー機能を使いたいが、ここからがヴァリオスの見せ場。本体を“変形”させる必要があるのだ。まずは、本体左側面にあるボタンを押し、本体を下に引く。すると、カミソリ部分が本体を中心にぐるっと回る。その中からニョキッと出てくるのがトリマーだ。言い過ぎかもしれないが、アニメのロボットような“変形”っぷりが面白い。なおトリマーは、購入時は刃の幅が広いデザイントリマーが本体に装着してあるが、先端部のアタッチメントを取り替えれば鼻毛用のミニトリマーも使用できる。


 この2つのトリマーでいろいろカットしてみた。まずデザイントリマーだが、刃の幅が広いためか、伸びすぎたもみあげを難なくカットしていく。キワ剃りも問題ない。一方のミニトリマーだが、鼻毛のカットには使えたが、まゆ毛をなかなかカットしてくれずイライラしてしまった。失敗が許されない箇所なのでセーブしたのだろうか、もう少しパワーがあってもよかった。まゆ毛のカットには、逆ににデザイントリマーを使うというのもありかもしれない。

ヴァリオスを「カミソリ」の状態から「トリマー」に“変形”しているところ。トリマーのアタッチメントも、もみあげやキワ剃り用の「デザイントリマー」から鼻毛やまゆ毛用の「ミニトリマー」に付け替えている

デザイントリマー(左)は、もみあげのセットやヒゲのキワ剃りに、ミニトリマー(右)は主に鼻毛カットに使用するトリマー使用中は、折りたたんだカミソリ部のせいで持ちにくいが、写真のようなペングリップなら問題ない


 ヴァリオスの良いところは、この1台だけで顔中のムダ毛が処理できるという点につきる。カミソリにまゆシェイパーに鼻毛カッターをいちいち買いそろえずに、これ1本だけでそれらの箇所がケアできるのだ。その分、洗面所のスペースも省けるし、出張や旅行時の荷物も少なくなる。

 また細かい話だが、カミソリの刃をガードするキャップが本体にくっついているのも好感が持てた。刃のカバーを紛失したり、トリマーとして使用中に手を切る、といった事態も防げる。

 残念なのが、デザイントリマーとミニトリマーは本体に1つしか取り付けられない点。残ったもう1つのトリマーの保管場所がないのだ。洗面台にもうひとつのトリマーを立てておくのも良いが、コロコロとどこかへ転がってしまいそうだ。巾着袋などは同梱されていない。この装着していないトリマーの問題がクリアされれば、より便利に使えるだろう。

 普段使いのハイスペックなカミソリとしてはもちろん、“鼻から毛がピョコン”という緊急事態にも役に立つ。男子のたしなみとして、ひとつ持っておいて損はない一品だろう。

カミソリのカバーは本体に直付け。カバーを上げて刃をガードするパッケージ内容は、ヴァリオス本体と電池とミニトリマー。巾着袋は付属されないため、ミニトリマーをどこかになくしてしまいそうだ



2009年 7月 16日   00:00