丹平製薬「サラリユ」

　先日、お風呂の残り湯を除菌するアイリスオーヤマ「お風呂用Ag+除菌フロート」を紹介したが、一点だけ気になるところがあった。除菌フロートは本体に2枚の銀板を備え、そこに電流を流して銀イオンを発生させるという構造だったため、入浴剤などが使えないのだ。水の有効利用のためにはそれぐらい我慢しようかと思ったが、長風呂派の筆者は入浴剤がないとどうも物足りない。入浴剤と除菌を並行できるものはないかと探して、見つけたのが丹平製薬「サラリユ」だ。

　サラリユはいわゆる入浴剤で、専用容器に詰められて販売されている。容量は420g。特長は銀イオンを配合しているところで、銀イオンの特性を活かして雑菌の繁殖を抑制してくれる。1回あたりの使用量はお湯200Lに対し、約30g。また詰め替えパックも発売されており、こちらは容量360gで価格は600円前後となっている。

粉末の色は水色	詰め替え用パックも発売されている。価格は600円前後

　お風呂のお湯は、一度誰かが入浴すると雑菌が発生し、24時間後には1,000倍にまで増え、それらがお湯のニオイやヌメリの原因となる。雑菌の増殖を抑えることができれば、長時間キレイなお湯を保つことができるというわけで、人体に影響がないとされる高抗菌性の銀イオンが選ばれたそうだ。また雑菌の増殖を防ぐということで、浴槽が汚れにくくなるため、掃除の頻度も低くなるというメリットもあるという。

　と、除菌効果のことばかり述べたが、「サラリユ」が優れているのは、除菌効果だけでなく入浴剤の本来の目的でもある、リラックスや癒し効果といった部分も忘れていないところだ。香りやお湯の色でしっかりと入浴剤としての役割も果たしてくれる。

　お湯の色は、清潔感のあるクリアブルー。入浴剤の種類によっては浴槽内の自分の身体が見えなくなるほどお湯の色が濃くなるものがあるが、これはそれほど濃くなくあっさりとした色。香りは「ほのかな森の香り」で、強すぎずクセのない香りだ。入浴剤のタイプとしてはアクがなく、割とあっさりしているため万人ウケしそうな印象だ。

　特徴的なのは、お湯の感触。サラリユという製品名通り、サラサラとした感触で、じめじめとした今の季節に入るにはピッタリ。好みの分かれるところだろうが、筆者としてはこのクセのなさが気に入って、除菌効果抜きの入浴剤としても充分魅力的に感じた。

 

成分は写真の通り。銀化合物が抗菌作用をもたらしてくれる	背面には注意書きがある。残り湯を洗濯に使用する場合は必読

　使い方は普通の入浴剤と同じで、入浴前のキレイなお湯にサラリユを30gほど投入するだけ。キャップすり切り一杯が約30gとなってるので、厳密に計る必要もなくスムーズに入浴にシフトできる。なお殺菌の効果時間はサイトQ＆Aによると、入浴から翌日の追い炊きまでとなっている。

お湯200Lに対して30gが1回分。キャップすり切り一杯が約30gとなっている	筆者宅の浴槽は、そのカラーリングから何もいれていなくてもお湯がややグリーンに見えるため、サラリユを入れてみたところ、お湯の色はクリアブルーではなくエメラルドグリーンになった

　入浴後もキレイなままなので、洗濯にも残り湯を使用可能だ。ただ色素が配合されていることもあり、注意点としてすすぎは必ず清水、柔軟仕上げ剤との併用禁止、おろしたての衣類や大切な衣類等への使用禁止、つけおき禁止が挙げられている。入浴に使用した白いタオルを湯舟につけておいてみたところ、気持ち青くなった感があったので、残り湯を利用して洗濯する際には注意してもらいたい。

　サラサラとした感触がいかにも清潔感があり、心地良い「サラリユ」。美肌効果や腰痛や疲労に効果アリといった効能はないが、サラサラしたお湯の気持ちよさはいいものだ。じめじめした季節、入浴時くらいはスッキリとリラックスしたいと思う人は手に取って欲しい。