家電製品ミニレビュー

剃り負け知らず! 優しく深剃りできる「ブラウン シリーズ9」

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)「ブラウン シリーズ9 9090cc」

 今までは、洗顔後の泡を使い、T字カミソリでヒゲを剃っていた。そもそも肌が弱く、ヒゲを剃り終わった後は必ずと言っていいほど剃り負けしていた。それは、T字カミソリだけでなく、いくつか試した他社の電動シェーバーでも変わらなかった。

 だが、10月の発表会でブラウンの新しい電動シェーバー「ブラウン シリーズ9 9090cc」(以下、シリーズ9)を試用したことがきっかけで、ヒゲ剃りの習慣が変わった。

 シリーズ9は、剃り負けどころか肌がヒリヒリすることもなかった。「これイイなぁ、でも高くて買えないか」と思っていたら、試用したものを持ち帰れるとのこと! 11月上旬発売予定の製品だが、それ以降、ほぼ毎日シリーズ9を使ってヒゲを剃っている。

メーカー名P&G
製品名ブラウン シリーズ9
品番9090cc
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格46,224円

 シリーズ9の特徴は、同社初となる技術「人工知能デュアル連動刃」を搭載していること。寝たヒゲを起こす「極薄リフトアップ刃」(青色)と、クセヒゲを整列させる「くせヒゲキャッチ刃」の2つのトリマーで、あらゆるヒゲをカットしやすい状態にして網刃に送り込む。

 本体は、サイズが66×44×168mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は210g。往復式の電動シェーバーとしては平均的な大きさだ。実際に持って見ると、本体背面のラバー素材が滑り止めになり持ちやすい。多少、激しく動かしても大丈夫だという安心感がある。

 電源が、交流・充電式なのも便利。うっかり充電し忘れても、ACアダプターを使うことでヒゲを剃れる。

本体正面。ヘッド部を固定するスライドスイッチと電源ボタン、ディスプレイがある
ディスプレイには、充電残量やクリーン&リニューシステムでの洗浄が必要なことを知らせるマークが表示される
本体背面。キワゾリ刃を備えるスライド式のトリマーを装備している
ヘッド部分。上下2つの網刃に挟まれているのが、人工知能デュアル連動刃だ
網刃と内刃が付いている「網刃・内刃カセット」は、ヘッドから外せる
本体下部。ACアダプターの差し込み口を備えている

 ヘッド部の洗浄は、自分でやるとなると、まず、電源を入れてヘッド部を振動させながらぬるま湯で洗い流す。次に、ヘッド部から網刃・内刃カセットを取り外して乾燥させる。ここまでは、なんとか続けられそうだが、毎回水洗いする時は、週に1回のペースで、網刃とキワゾリ刃にシェーバーオイルをさす必要があるようで、これがかなり面倒だ。

ぬるま湯で洗い流したあと、数秒間ヘッド部を振動させて水滴をきる
ヘッド部から網刃・内刃カセットを外して乾かす
網刃・内刃カセットを外してむき出しになったヘッドは、付属のブラシで掃除する

 だが、シリーズ9の上位機種には、専用のクリーン&リニューシステムが付属する。クリーン&リニューシステムは、専用の洗浄液カートリッジをセットし、シェーバーのヘッドを差し込むことで、ヘッド部の洗浄・潤滑化・殺菌・乾燥に加え、本体の充電ができる便利な機能だ。充電は1時間で終了する。自分でやるのは、シェービング後に、シェーバーをクリーン&リニューシステムに差し込むことだけと、かなり楽になる。

洗浄液カートリッジをセットする
ACアダプターを接続し、シリーズ9をセットする
ボタンを押して洗浄を開始

電源ボタンを押すだけで簡単シェービング

 シリーズ9は、従来のモデルのように運転モードはないので、電源ボタンを押すだけでシェービングを開始・終了できる。ドライシェービングにのみ対応している。

 電動シェーバー初心者なので、まずは取扱説明書のシェービングのコツを見ながらヒゲを剃ることにした。取説では、ヘッド部を直角にして肌にあてながら、ヒゲが生えている方向に逆らって剃ると紹介している。T字カミソリ愛用者としては「ん~、逆剃りか」といぶかしがりながらも、その通りにしてみた。

 すると、見事にヒゲが剃れていく。しかも、T字カミソリと同じように、ヒゲを剃る部分の肌を伸ばしながらシェービングすると、よりキレイに剃ることができた。T字カミソリとは違った爽快感が、やみつきになりそうだ。

電源ボタンのON/OFFだけで使える
ヒゲを剃る部分の肌を伸ばしながら、ヘッド部を直角にあてて逆剃りする

肌に優しく深剃りできる

 冒頭でも少し触れたが、シェービングの感触はとても良い。口ひげはもちろん、T字カミソリでも剃りにくかった、頬の寝ているヒゲもワンストロークで剃れる。毎朝、出勤前にシェービングしているが、もともとヒゲが薄いこともあり、2分くらいで頬や口のヒゲを剃ることができる。シェービングフォームは使えないが、剃り負けも肌のヒリヒリもない。

 本体背面のトリマーは、もみあげやあごヒゲの長さを整えたり、襟足のむだ毛を処理するのに使っているがこれも便利。肌にそっと触れるようにキワゾリ刃を当てるだけで、むだ毛が簡単に処理できる。キワゾリ刃が直接肌に触れることもあるので、横にスライドさせると怪我をするかもしれない。十分注意して欲しい。

 簡単で便利なシリーズ9だが、首元のヒゲは、どうしても剃り残してしまう。まだ剃り慣れていないのもあるが、特に鋭角な部分のヒゲは、2、3度ヘッドを動かさないとキレイに剃れなかった。とはいえ、どこにヒゲがあるのかを、鏡で確認しながら剃るのが難しい場所なので、気にしても仕方がないとも思う。

トリマーは、もみあげやあごヒゲの長さを調整したり、襟足のむだ毛を除去するのに使える。キワゾリ刃を強く当てすぎたり、横にスライドさせると怪我をする可能性があるので注意

 筆者のように、肌が弱くてヒゲを剃ると剃り負けする人はもちろん、肌に優しく、しかも深剃りができる電動シェーバーを求めている人にオススメしたい一品だ。

中野 信二