家電製品ミニレビュー
パナソニック「ナノイー加湿発生機 F-GMFK02」
パナソニック ナノイー加湿発生機 「F-GMFK02」 |
最近、周りで急に風邪が流行りだした。この気温差に揺さぶられて、体がついていけないのだ。気温だけではない。空気も急にカラッと乾燥してきている。喉がひりひりすると思ったら、風邪のウイルスが入りやすい状態なので、危険信号だ。
気づけば、会社の隣の席の先輩も鼻をすすっている。共倒れになっては一大事である。風邪はとにかく予防が肝心なので、会社のデスクに防波堤を設けることにした。
それが今回取り上げるパナソニックのナノイー加湿発生機「F-GMFK02」だ。
メーカー | パナソニック |
製品名 | ナノイー加湿発生機 F-GMFK02 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 11,908円 |
「F-GMFK02」は、デスクまわりの除菌、脱臭、加湿を目的とした“ナノイー加湿発生機”で、パナソニックのイオン技術「ナノイーイオン」を発生させながら、気化式による加湿ができるというものだ。説明書によると、適用床面積の目安は約1畳で、会社のデスクにちょうど良い範囲である。
卓上型加湿器は、他にも色々な製品が世に出ているが、私がF-GMFK02を選ぶ決め手となったのは、最大でも30dBという静音性、デスクに置いても邪魔にならないというコンパクトさ。そしてナノイーブランドへの信頼感だ。なぜなら私がいつも家で使っているドライヤーがナノイーを搭載したナノケアシリーズで、髪質が明らかに改善されてきたからだ。
ご存知の方も多いかもしれないが、ナノイーとは水に包まれた微粒子イオンのことで、空気中の水に高い電圧をかけて生成される。マイナスイオンなどの空気イオンに比べ約6倍寿命が長く、これが空気中の菌やウイルスの活動を抑制したり、脱臭効果や美肌効果があるという。風邪の防波堤としての役割を期待したい。
本体 | ボタン一つで運転の切/入と、風量の強弱が切り替えられる | 本体脇にはプレフィルターがある |
本体背面部にタンクが付属する | 少し強くひっぱると外れる |
会社のデスクに置いてみた。本体サイズは約132×172×183mm(幅×奥行×高さ)で、デスクの上でもすっきりおさまる。タンクに水を入れた状態での重さは約1.5kgなので、置き場所や角度を変えるのも楽にできる。
デスクの上でも場所をとらないのが嬉しい |
使い方は簡単で、タンクに水を汲んで本体にさし、スイッチをオンにするだけ。運転の切/入と、風量の強/弱が一つのボタンで切り替えできるしくみだ。
タンクには300mlの水が入った。部屋の気温や湿度にもよるが、これで8時間にわたる連続加湿ができるという。
サイズが小さいとはいえ、風量はしっかりしており、弱モードだと0.1立方メートル/分でそよ風程度、強モードで0.2立方メートル/分で、風の流れが頬ではっきりわかる程度だ。
F-GMFK02は、独自の整流技術で、風の拡散を抑え込み、のどや肌など乾燥の気になるところへ直接うるおいを届けるのだという。本体上部には可動式のルーバーがあり、これで送風の角度を変えられる。私は、パソコンに向かっている姿勢でちょうど顔に風が当たるように設定した。
ルーバーの角度は二段階で変えられる | 強運転に設定してルーバーで風向きを定めれば、当てたいところに絞って風を当てることができる |
動作音は、全く気にならない。「弱」に設定すればほぼ無音、「強」に設定すれば、スーッという風が通る音は常に聞こえるが、とてもかすかなもので、我がオフィスではキーボードを叩く音やパソコンのファンの音のほうがよっぽど大きい。常に「強」に設定していても、なんら問題はなかった。
F-GMFK02を使うようになってからの一番の変化は、一日中パソコンに向かっていても、頭がのぼせることが格段に少なくなったことだ。私の席はフロアの一番奥の端のほうで、空気の流れが滞っている。夏には大きな扇風機が欠かせなかった。だから一日中オフィスで仕事していると、空気がよどんでくるのがわかる。しかし、F-GMFK02の吹出口の前にいると、常に新鮮な空気が運ばれてくるので、頭がなんだかスッキリするのだ。
加湿機能も効果を感じた。毎年秋から冬にかけてひどい肌の乾燥に悩まされる私には、オフィスの乾いた空気は辛い。ちょっと手入れを怠ると、それこそ肌がカサカサになって、真の干物女になってしまう。だが、今年は秋の終わりにF-GMFK02を導入して、吹出口から出る風を毎日顔に当てているからなのか、明らかに肌の乾燥を意識する機会が昨年よりも減っている。リップクリームも、明らかに去年よりも使っていない。これまでは、肌の乾燥具合で「あぁ、もうすぐ冬だな…」と冬の訪れを感じていたのに、今年は良い意味で、季節感がない。
さらに思わぬ効果を感じたのが、慌てて出社して席に着いた時だ。肩で息をしながら、この吹出口に鼻を近づけて息を吸ったら、少し涼しい空気がめいっぱい吸えて、呼吸がすぐに落ち着いた。仕事でずっと席に座っているときも、たまにこれに顔を近づけて深呼吸すると、だいぶ気分転換になる気がする。
タンクの水の残量は目視で確認できる | タンクの口が広いので水を注ぎやすい |
加湿器でどうしても気になるのがお手入れである。F-GMFK02では、加湿フィルターは約6ヶ月に1回が交換目安。タンクは毎日水洗いする必要がある。プレフィルター、加湿フィルター、トレー、トレーカバーは、2週間に1度洗うように、とされている。精製水で洗う必要はなく、水道水で洗うことが推奨されている。
使用開始から2カ月近く経ったが、現時点では加湿フィルターやタンクに水アカなどは発生していなかった。ただ、説明書によると、本体の内部を定期的にお手入れしないと、汚れや水アカでカビや雑菌が繁殖し、悪臭の発生やまれに健康を害す原因になるというので、面倒でも、手入れはしておいた方が良い。
プレフィルターはほこりがつきやすい。水洗いする | 加湿フィルターはつけおき洗いで。約6ヶ月に1回交換する | トレー・トレーカバーは水洗い。細部の汚れは綿棒や歯ブラシなどで落とす |
これからはさらに寒くなってくる季節なので、冷える足元をヒーターで暖めながら、顔にF-GMFK02を当てていようと思う。会社の暖房で頭がのぼせることもなく、心地よく過ごせそうだ。
2010年11月16日 00:00