家電製品ミニレビュー

楽に収納でき、風も優しい「コンパクト収納式リビング扇」

アイリスオーヤマ「コンパクト収納式リビング扇 LFDC-251H」

 昨年12月に引っ越しをした筆者は、新居で初の夏を迎えようとしている。1つ気がかりなのは2DKの部屋で、エアコンがあるのが仕事部屋にしている1部屋だけという点。部屋の配置上、部屋を開け放てばエアコンの効果が、わりと全体に回りそうな気もしているが、すぐに涼めるというわけではなさそう。扇風機を1台導入し、キッチンと寝室で共有したほうがいいかもしれない……。

 そんなことを考えていたら、ちょっと面白い扇風機を見つけた。アイリスオーヤマのコンパクト収納式リビング扇「LFDC-251H」(以下、リビング扇)である。

メーカー名アイリスオーヤマ
製品名コンパクト収納式リビング扇 LFDC-251H
購入場所Amazon.co.jp
購入価格10,600円

 早速試してみたところ、3つのメリットがあることが分かった。とても優しく静かな風が起こせること、好きな高さを選べること、シーズンが終わったらコンパクトにたたんで収納できることだ。

押し入れに楽々収納できるユニークな扇風機

 「リビング扇」は300×710mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約2.7kg。羽根は7枚で、12段階の風量調整機能に首振り機能、1時間・2時間・4時間・6時間の入切タイマー機能を有する。リモコンも付属し、機能のすべてはリモコンからも操作できる。

 このあたりの仕様はごく普通の扇風機と同様なのだが、最大の特徴は羽根を支えるポールが2本に分離する構造であること。羽根の部分を直接操作部のある台座に接続すると、サーキュレーターのようなサイズに。しかも2本のポールは長さが異なるため、組み合わせによって4段階の高さが選べるようになっているのだ。加えて、羽根の背面と台座を接続させると、扇風機とは思えない高さ約29cmというサイズで収納が可能になる。専用の収納袋も2つ付属しており、これもまたリビング扇の大きな特徴となっている。

後ろから見ると、ポールの継ぎ目がわかる
ポール2本を外すと、こんな形に変形する
組み合わせ自由なポール2本、リモコン、リモコン用の電池、ポール用と本体用それぞれ1つずつ収納袋が付属
全部が袋の中に収まってしまうので、このまましまえる
操作部
分離した台座と羽根部分
直接繋ぐと卓上扇風機のようなスタイルに変身
ポールの数で高さを調節する
電源コードは巻き取り式なので、収納時はスッキリ
手入れも簡単
ハンドル付きで持ち運びも楽

就寝時の利用に適した静音&ソフトな風に満足

 サイズとしては、大きすぎず、小さすぎず、使用感も上々だ。DCモーターが採用されているため、音は全体的に静か。もちろん風量が上がるにつれてそれなりに音はし始める。レベル4あたりから音が聞こえはじめるが、気になるレベルではなく、1〜3などは、就寝時に十分使える静けさ。

操作部には緑のランプが点灯
柔らかい風を堪能できる
かなり低い位置からも風を送れる

 風も優しいので気に入っている。風量1〜2あたりは意識しないと分からないくらいの微風。そっと空気を動かしておきたいときにいい。3は扇風機と寝具の距離が近いときや、首振りさせたくないときに合いそうな柔らかさである。今の季節の就寝時に心地よいので、1時間の切タイマーとともに利用することが多い。4も風を感じるが当たっているという違和感はまったくない。4〜5あたりは寝苦しくなり始める時期に使うと、体の負担が減らせそうな気がしている。

 とにかく強い風が欲しいという方には物足りないかもしれないが、柔らかい風を求めている方や、エアコンにプラスする2台目の扇風機としてはちょうどよい。

扇風機とは分からない状態で収納できる

 使わないときは中サイズのダンボール1個分のスペースに収納できる。軽く、袋にいれた状態で持ち運びもしやすいので、使う場所も広っている。

 1点不満なのは上下の首の角度がほとんど調整できないこと。わずかに傾けることはできるのだが、上に向ける、下に向けるといったことができない。せっかく低くなるのに、サーキュレーター風に使うことができないのはちょっともったいないかもしれない。

すずまり