家電製品ミニレビュー
本気のヘルシー志向、話題のスロージューサーは慣れると楽しい!
by 西村 夢音(2015/5/26 07:00)
今回紹介するのは、サラッとした飲み心地のジュースが作れるというスロージューサー。ヒューロムの最上級モデル「スロージューサー H2H スーペリア」(以下、スーペリア)だ。
メーカー名 | ヒューロム |
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製品名 | スロージューサー H2H スーペリア |
品番 | H2H-SBA11 |
購入場所 | 日本橋三越本店 |
購入価格 | 42,984円 |
スロージューサーは、刃を使わず、スクリューをゆっくり回転させ、食材を圧縮しながらすりつぶしてジュースを作る。果汁などの液体と、繊維を含んだ搾りかすは分離されるため、サラッとした飲みやすいジュースを作れるのが特徴だ。
スクリューは1分間に40回の低速回転で、空気の混入が少なく、食材の酸化を防いでビタミンなどの栄養を豊富に保つことができる。今話題の“コールドプレスジュース”も同じものであり、このジュースだけで1日過ごしてプチ断食をする“ジュースクレンズダイエット”なども流行っている。
今回紹介するスーペリアでは、アタッチメントを豊富に用意。柑橘類の果肉を絞れるスクイーザーと、乾燥用スタンドがスーペリアのみに付属する。そのほか、食材を繊維と液体に分ける部品「ストレーナー」は、目の粗いスムージー用のものもあり、1台3役をこなしてくれる。
なお、スーペリアは限定モデルで、販売ルートが限られている。スタンダードモデルのH2Hは量販店などで購入可能。
ニンジンジュースは甘くて飲みやすい!
まずは、スロージュース用ストレーナーを使ってニンジンジュース作り。ニンジン1本半とリンゴ1/4個をカットして、スイッチを入れたら本体に投入していく。上部にある投入口は小さめなので、1口サイズにカットする必要がある。
食材を入れると、ニンジンやリンゴが押しつぶされている音が聞こえてくる。ニンジンはガリガリガリ……、リンゴはシャリシャリシャリ……と、その音を聞いているだけでも楽しい。なお、ニンジンやリンゴを投入するときは、交互に入れていくと混ざりやすく味が均一になる。
1/3ほど投入したところで、ジュースと搾りかすの排出口からそれぞれが分離して出てくるのが見え、野菜や果物の水分だけがジュースになっているのがわかる。搾りかすの受け皿として、付属のカップをセットしておくとこぼさずにキャッチできる。
全ての食材を入れ終えたら、ジュース排出口にグラスをセット。キャップを開けると勢いよくジュースが流れてきた。キレイなオレンジ色のニンジンジュースが出来上がり、見た目もサラっとしている。実際に飲んでみると、ニンジンとリンゴの甘みが凝縮されていてとても美味しい。リンゴは皮つきのままカットしたが、繊維なども入らず飲みやすかった。
今回は、ニンジンを皮つきと皮ありで2回作ってみた。皮つきの方は多少えぐみを感じたが、野菜の栄養は皮に豊富に含まれているので、剥く手間もない皮つきの方がオススメだ。最初は皮なしで、徐々に慣らしていくと良いだろう。
また、ジュースを作った後の搾りかすはパサパサで、しっかり食材の水分を絞りきっているのがわかる。
スムージー作りもできる! 日替わりジュースなら飽きない
ストレーナーをスムージー用に付け替えれば、グリーンスムージーも調理できる。ほうれん草2把、リンゴ1/4個、キウイ1個を投入。リンゴとキウイは皮つきのままでカットした。ほうれん草などの葉野菜は軽くて投入しづらいので、付属の押し棒を使うと入れやすい。
完成したスムージーは、少しとろみがあって飲みごたえがある。サラサラのスロージュースかスムージーを作るか、毎日気分で変えられるので飽きずに楽しめた。普通のミキサーで作るグリーンスムージーに比べると飲みやすいので、ドロっとしたスムージーが苦手な人でも飲めるだろう。
なお、目が粗いので洗うときには注意したい。目に繊維が詰まりやすいので、付属のブラシなどでしっかり汚れを落とす必要があった。
グレープフルーツなどの柑橘類は生搾りが美味しい
今度はスクイーザーに替えて、生のグレープフルーツジュース作り。スクイーザーは、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類を自動で絞れるもので、ジュース用のドラムを外して付け替える。
電源を入れるとスクイーザーが回りだすので、半分に切ったグレープフルーツを突起に押し当てる。すると、グイグイと果汁が絞れ、力を少し入れるだけで果肉も絞ることができた。本体に果汁や果肉が溜まっても、スクイーザーを手でちょっと傾けるだけでグラスに移せる。
カップ1杯分のジュースを作るのに、グレープフルーツは1個使った。果肉の食感も楽しめて、食欲のない朝の朝食代わりにもなる。なお、スクイーザーは最上級モデルのみに付属する。必要がなさそうならスタンダードモデルでも十分だろう。
手入れは慣れるまでが大変……
一通り作ってみて、サラッとしながらも野菜メインの健康的なジュースができて大満足。しかし、部品が多いので洗うのは少々面倒だ。使い終わる度に分解して、繊維などのつまりを落とす必要がある。
ジュースを作った後、搾りかすは排出口のみに出ているように見える。だが、分解してみるとスクリューやカップに結構付いている。使い終わった直後なら水で流すと大体の汚れは落とせる。そのままにしておくと、繊維がこびりついて洗いにくくなるので気をつけたい。
さらに、洗った後に分解したパーツを組み立て直すのも手間がかかった。最初、説明書を流し読みして組み立てていたところ、どうも最後のドラムキャップがしまらない……。
再度じっくり読んでみると、それぞれのパーツがしっかり噛みあうようにする必要があることが判明。最初は溝や突起のはめ方がわかりにくかったが、何度か試しているうちに問題なく組み立てられるようになった。慣れればすぐできるようになるので問題ない。
ただ、スロージューサーの特性的に、作り終えるのには時間が掛かる。ゆっくりと回転して食材をジュースにし、使い終わった後もすぐに洗った方がいいので、食材をカットしてから本体を洗い終えるまでに20~30分は掛かった。
本気で使う決意! 健康をとるか、楽をとるか
また、本体は重いので動かすのは不向き。キッチンにスロージューサー用の場所を確保して、固定して使うと良かった。場所も取り、気軽に使えるというものではないが、健康を考えるなら多少の手間が掛かるのは仕方ない。
実際にスロージューサーで作ったジュースは美味しく、野菜やフルーツの甘みが凝縮されて飲みやすい。スロージュースのために野菜を買おうとすると面倒になるが、その日に冷蔵庫にある食材で作ってしまえば簡単だ。色々組み合わせることで新たな味の発見ができるのも楽しい。
特に我が家で余りがちなのは、キャベツやニンジン、リンゴなど。これらも混ぜてしまえば立派なジュースになる。作るときのコツとしては、甘みのあるリンゴか、酸味のあるキウイやグレープフルーツを必ず入れるようにすること。苦味のある葉野菜も飲みやすくなる。
野菜不足を感じる人、健康についてしっかり考えたい人は検討してみてはいかがだろうか。