家電製品ミニレビュー

失敗しらず! 一人暮らしにピッタリな4,000円台のオーブントースター

レコルト「ソロオーブン アヴァンセ」

 オーブントースターを1台持っていると、トーストはもちろん、調理パンや高さのある食材の温め、簡単なグリル料理が楽しめる。

 今回はレコルテのオーブントースター「ソロオーブン アヴァンセ」を紹介しよう。

メーカー名レコルト
製品名ソロオーブン アヴァンセ
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,200円

コンパクトでスタイリッシュなデザイン

 特徴は、コンパクトで食材が出し入れしやすい点。食材を載せるラック(網)に取っ手がついており、出し入れがとても簡単。ラックは2段になっているので、調理する材料に合わせてラックの高さが選べるほか、同時調理も可能だ。

 本体の大きさは210×220×244mm(幅×奥行き×高さ)。コンパクトでヘアライン仕上げのステンレス製の本体に、ガラス製のドアが付いている。庫内サイズは159×180×127mm(同)。上下で600Wの2本のヒーターが据えられている。

 操作はタイマーを回すだけと、とても簡単。温度調節はできないが、内蔵するサーモスタットが過熱を自動で防止する。

 付属品は、取っ手のついたスライドラックとラック、フッ素コートのグリルプレートとトレイの4点。40種類が掲載された、オリジナルレシピも付属する。

本体の大きさは210×244×220mm(幅x高さx奥行)。直線的なデザインと、ヘアライン仕上げのステンレスの質感がスタイリッシュ
本体には、レシピ、取っ手付き/取っ手無しの2つのラック(網)にトレイとグリルプレートが付属する
庫内の広さは、159×127×180mm(幅x高さx奥行)。合計600Wのヒーターが上下に据えられている
庫内のラックレールは2段あり、食材に合わせて高さが選べる。スライドラック(上)とラックではヒーターまでの距離がそれぞれ変わる
2つのラックを使えば、同時に2種類の調理も可能だ
操作は簡単。タイマーを回すだけだ

トーストからグリル料理まで簡単調理

 早速アヴァンセで調理してみよう。シンプルなトーストから、グリル料理まで作ってみたが、どれも手軽に、美味しくできた。

トーストは焼きムラがなくふっくらと

 トーストは、6枚切りの食パンを1枚スライドラックに載せ、下段にセット。約4分でキレイなきつね色に焼きあがった。上面は焼きムラが特に少ない。外側はサックリ中はふっくら&もっちりしていて、とても美味しく焼きあがった。

 ラックごと取り出せるので、狭く熱い庫内に手を触れずにトーストが取り出せる。ヤケドの心配が少ないだろう。また、パンにトッピングして焼く際も、ラックに載せたままできるので、セットもとてもラクだ。

ラックの奥行きは16cm以上あるので食パンは余裕で入った。山型パンもOKだろう
美味しいトーストが焼けた。上ヒーター側は焼き色のムラが少ない(上)。下側は網の跡、多少ムラがついたが美味しいトーストに変わりない
スライドラックを手前に引けば、狭い庫内に触れずに調理したものがスッと取り出せる(上)。ラックに載せたままで食材の準備がしやすい
冷凍ピザはモッチリ香ばしく!

 市販の1/4カットの冷凍ピザは、トレイに余裕で収まった。約8分で生地はサックリモッチリとした、香ばしい焼きあがりに。スライドトレイを下段にセットしたが、上段でも美味しくできた。

 食材から油や汁が出るものはトレイを使う。トレイはフッ素加工はされていないので、アルミホイルなどを敷いたほうが、後の手入れがしやすい。

トレイには市販の1/4カットの冷凍ピザが余裕で置けた(上)。約8分で香ばしく焼きあがった
今回はスライドラックを下段にセットしたが、上段でも焦げずに美味しく焼けた
目玉焼きも作れる!

 朝食にピッタリなグリル料理も簡単にできる。グリルプレートに生野菜とソーセージを並べて生卵を落とし、下段にセットしたスライドラックの上に置くと約10分で出来上がった。

 野菜は甘みが増し、ちょうど良い歯ごたえ。ソーセージは噛むと肉汁があふれ出すほど、きちんと焼けていた。目玉焼きは固めに仕上がったが、裏には軽く焦げ目も付き、風味良くいただけた。

 また、フッ素加工が施されたグリルプレートは、そのまま器に使っても遜色ない質感がある。焦げ付きにくいので、手入れも簡単だった。

 コンロでの調理と違って、火のそばに居る必要もなく火加減もいらないので、別の支度をしながら、朝食の一品を任せっきりに調理できる手軽さはなかなかのものだ。

野菜やソーセージを添えた、ワンプレートの目玉焼きを作った(上)。10分程で食材にしっかり火が通り美味しい。放っておいても一度に調理できて便利だ
グリルプレートは食器に使っても遜色ないデザイン。フッ素加工で焦げ付きにくい
余ったレタスをグリルに

 レシピの中から、「ちびレタスのベーコングリル」を応用して作った。周りの葉を使って、すっかり小さくなったレタスを使ったものなのだが、これがなかなかイケる!

 作り方はとても簡単で、小さくなったレタス半分を4等分のくし切りにしてグリルプレートに並べる。その上にハム、しめじを載せ、黒胡椒を振って、オリーブオイルを垂らす。これを6~8分ほど焼くだけだ。

 サラダにするには少々見た目イマイチなレタスが、シャッキリと甘く、付け合せにもワインのアテにも合う一品に仕上がった。

レタスの中心部は葉も固く色も薄い。サラダにちょっと使いづらい……
グリルプレートに材料を並べ(上)6~8分ほど焼くだけで、レタスの芯に近いところが美味しい一品に変身した
焦げ目がついたグラタンは食欲がそそられる!

 ラックの高さが選べるので、焦げ目を付けたい調理にもバッチリだ。

 グラタンをこしらえ、最後の「焼く」工程で利用した。スライドラックにグラタン皿を載せ、ラックレールの上段にセット。10分程度の過熱でソースはぐつぐつとたぎり、表面には食欲をそそる香ばしい焦げ目がしっかり付いた。

 1人用のコンパクトなオーブントースターながら、192×125mmのオーバル型グラタン皿もスッポリと庫内に収まった。調理中、食材の表面はかなり上ヒーターに近くなるが、焦げ目は全体に広がるように付いた。

グラタンの最後の過程「焼き」にもバッチリ。食欲をそそる香ばしい美味しい焼き色が付いた(下)
192×125mmのオーバル型のグラタン皿もちゃんと収まった。上ヒーターがかなり近いが、焦げ目は全体に
2種類の同時調理も可能

 ラックを2枚使った、同時調理にも挑戦。

 上段で野菜、下段でパンを焼き、調理時間は10分ほどで出来上がった。パンの両面に焼き色を付けたい場合は、4分ぐらいでひっくり返す必要がある。

 どちらも美味しくいただけたが、トーストは片面ずつしか焼けないので、パンのふっくら感が少々損なわれる印象だ。パンの温めや、軽く炙る程度に使うほうが良いかもしれない。

2つのラック、トレイを使って同時に野菜を焼きながらパンを焼いた。パンの両面に焦げ目を付けたい場合は、途中でひっくり返さなければならない(下)
パンは少々ふっくら感が損なわれたが、調理時間10分で出来上がった
パンくず受けはスライド式。掃除は簡単だ

1人暮らしの食生活を豊かにするソロオーブン

 1人用のコンパクトなものだが、標準的なサイズのグラタン皿が乗るほど、ラックが十分広い。ラックの高さが選べるので、多彩なグリル料理にも応用しやすい。火力は600Wとオーブントースターとしては少々弱めだが、水分の多い野菜でも10分程度の調理で美味しく仕上がり、失敗がとにかく少ない。

 価格は4,000円ほどと手頃。一人暮らしの方にオススメできるオーブントースターとしてはもちろん、任せっきりにできる調理器具としても魅力的だ。

藤原 大蔵