家電製品ミニレビュー
最高の明るさ、光がたっぷり広がるLEDスタンド
by 藤原 大蔵(2014/5/27 07:00)
デスク面全体にムラなく光が行き渡り、しっかり明るければ、より仕事や勉強に集中しやすい。光源がLEDに移り変わっても、照明器具1灯だけでそんな光環境が実現するLEDスタンドが登場した。
それは、ツインバード工業の「調色機能付き LEDスタンド SWISH(スウィッシュ) LE-CD1500SG」だ。ツインバードとビックカメラが企画したスタンドで、ビックカメラグループオリジナルモデルとして販売されている。
メーカー名 | ツインバード工業 |
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製品名 | 調色機能付き LEDスタンド SWISH |
品番 | LE-CD1500SG |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | ビックカメラ |
購入価格 | 15,984円(税込) |
SWISHの最大の特徴として、全光束1,500lmという業界最高の明るさ(2014年4月現在)を誇り、かつ見開きの新聞全体を隅々まで照らすほど、光がたっぷり広がる点が挙げられる。さらに調光・調色に対応しており、ベース部分がコンパクトなのでわずかなスペースがあれば設置できる。
カラーは、ネイビーブルーとパールホワイトが用意されている。今回は、ネイビーブルーを使用した。
組み立て要らず! コンセントに差し込むだけ
準備はいたって簡単だ。置きたい場所に設置して、あとはプラグをコンセントに差し込むだけでOK。LED照明器具にありがちなACアダプターも無いので、コンセント周りもスッキリだ。
嬉しいのはベースが場所を取らないこと。ベースの大きさは143x130mm(最大幅×奥行き)で、底面は台形に近い形状でとてもコンパクト。設置場所をあまり取らないので、限りあるデスク面が有効に活用できる。
セードの長さは36.5cmで、デスク上で通常使用すると仮定する高さは約47cm。重量は約2kgだ。花器をイメージしたかのような、ベースの低い位置に重心があるので、設置面が小さくても非常に安定感がある。
しなやかに動くアーム、触るだけのタッチセンサースイッチ
アームはしなやかに動く。約40度のセードの傾き、約90度のアームの上下調節の範囲ならば、ベースに手を添えなくても、片手だけでも調節できた。さらに、アームにひねりも加えられるので、ベースはデスクの端に斜めに設置して、セードはデスクと平行の向きにする、という使い方もできる。
アームは、柔らかなシリコンで覆われたフレキシブルパイプ製だ。ヒンジが無いので緩む心配は無く調整不要。可動中にどうしても「キリキリッ」とパイプは鳴るが、扱いは総じて簡単だった。光の向きを、片手だけでチョイチョイっと変えられるので、デスクに向かう姿勢に応じてベストポジションが楽に決められる。
操作は、ベース下方に集約されたタッチセンサー方式のスイッチに触れるだけで、点灯、消灯、調光、調色の全てができる。
点灯、消灯は上段中央の「ON/OFF」、調光は「+・-」に触れるだけ。明るさは20~100%の範囲で調節でき、「+・-」にトントンと触れば20%刻みの5段階、触れ続けると無段階調光ができるので微調整も可能だ。
調色は下段の「NEUTRAL(ニュートラル)」を触れればワンタッチで昼白色が選べる。「COOL」に触れれば昼光色、「WARM」に触れば電球色に光色が変化する。調色の範囲は6,700(昼光色)~2,700K(電球色)。調光時と同様に、調色スイッチにトントンと触れば11段階、触れ続けると無段階調色もできる。
バッチリ明るい! しかも、見開きの新聞を隅々まで照らすたっぷり広がる光!
早速点灯してしみよう。ON/OFFボタンに触れると、「ピッ」と鳴ると同時にスッと点灯する。初動は昼白色、「NEUTRAL」の光色で、眩いほどバッチリ明るい。
見開きの新聞を照らして驚いた。セードの高さ45cmから、新聞の上下左右の隅々まで、照度の差が少なくたっぷり光が広がったからだ。これまで数多くのLEDデスクライトをレビューしたが、これほどまでに照度差が少なく、たっぷり光が広がる製品は初めて、と言っても過言ではないほどだ。
明るさも業界最高と謳うだけにズバ抜けている。100%の明るさの「NEUTRAL」が一番明るく、ベースから30cm離れた手元付近にあたる明るさは1,520lxと、とても明るい! 「COOL」100%で1,070lx、「WARM」100%でも453lxとしっかり明るい。最小に調光した時、「NEUTRAL」は360lx、「COOL」は246lx、「WARM」は97lxだった。細かな手作業から、仕事に勉強、リラックスに適した灯りまでスイッチに触れるだけで自在に操作できる。
明るくたっぷり広がる光は、合計54個のLEDと反射板によって生み出される。LEDはセードの内側で斜め上を向いている。光は、セード裏側の反射板に当たって「反射光」となって下方へ放たれる構造だ。本体を左端に置いて、光の広がる様子を真横から見ると、セードの真下から右側へ、ワイドに広がっているのが分かる。
LEDは横幅265mmに1列で並んでおり、水平方向への光の広がりを助けている。LEDは昼光色が36個、電球色が18個で構成され、「NEUTRAL」時に全てのLEDが点灯するため最も明るい。2色のLEDの明るさを変えて調色するので、100%の明るさでも光色によって明るさは異なる。
なお、消灯する前の明るさと光色で点灯する「メモリー機能」が搭載されている。再び点灯したときに、消灯時と同じ状態で灯りがつくので便利だ。また、スイッチに触れれば「ピッ」と鳴るのでタッチ式でも動作確認がしやすい。
デスク全体に広がる光。目にも優しい!
デスク上で実際に使用して改めて驚くのは、120cm幅のデスクにパワフルに広がる光だ。スタンドをデスクの左端に置いても、デスクの右端まで光がしっかり行き渡るのが素晴らしい。にも関わらず、セードよりも後方にあるPCのディスプレイへは光が強く当たらないので、光の映り込みが感じられずPCでの作業も快適だ。
しかも、SWISHの明かりはとても目に優しい。目が眩むほどの高輝度なLEDが並んでいるのに、反射板を介した光が広がるので、多重影ができず、デスク面からの照り返しもいたって柔らかい。デスク全体が明るくなり、不快なグレアの原因となる照り返しや映り込みも無いので、PC作業から読書まで、長時間デスクに向かっていても疲れにくいのを実感した。
細かな作業からネットサーフィンまで、デスクでの作業や、過ごし方に合わせた調色・調光が自在にできるので、使い勝手が良い。また、平均演色評価数はRa80と良好なので、日中の自然光と合わせても快適だ。
調光すればしっかり省エネできる
SWISHの消費電力をワットチェッカーで計測すると、最大で21W(光色:NEUTRAL、明るさ:100%)、最小で1W(光色:WARM、明るさ:20%)だった。
よほど細かな作業をしない限り、デスク上の明るさは300lx前後あれば十分だ。「NEUTRAL」は20%、「COOL」は30%、「WARM」なら70%に調光すれば、消費電力は4W程度。毎日8時間点灯しても、1カ月の電気代は21円程度の試算となった。調光すれば、電気代もしっかり安く抑えられる。取扱説明書によれば、消灯時に0.6Wの電力を消費するという。試算では待機時の電気代は年間116円程度だ。
価格は必ずしも安くはないが、これほどまでに明るく、デスク上にたっぷり光が広がり、不快なグレアも抑えられたLEDデスクライトはハッキリ言ってまだまだ希少。長時間作業をしても疲れにくく、より快適な光環境が整えられる実力十二分なデスクライトとして、俄然お勧めしたい。設置面積がコンパクトでスタイリッシュなデザインは、ベッドサイドにもオススメしたくなるほど。応用範囲も広い、魅力的なLEDスタンドだ。