家電製品ミニレビュー

フィリップス「スタイルシェーバー QS6160」

~ヒゲを効率よく整えられる多機能ヒゲトリマー
by スタパ齋藤
PHILIPS「スタイルシェーバー QS6160」

 家電Watch編集部から「貴様はヒゲ野郎であるゆえ新型ヒゲトリマーを試してみなはれ」的なメッセージとともに、PHILIPSの「スタイルシェーバー QS6160」が送られてきた。2012年8月に発売された最新型ですな。興味津々♪


メーカーフィリップス
製品名スタイルシェーバー QS6160
希望小売価格オープンプライス
購入場所ヨドバシ.com
購入価格9,980円

 スタイルシェーバーQS6160は、シェーバーとトリマーの両方を備えた製品。片側がヒゲを剃るためのシェーバーで、もう片側がヒゲの長さやエッジを整えるためのトリマーになっている。

 

 本体サイズは53×46×185mm(幅×奥行き×高さ)で、質量は225g。電源は内蔵リチウムイオン電池で、充電時間は1時間。満充電からの連続使用時間は約50分となる。

 なお、スタイルシェーバーQS6160には脱着式コーム2個および携帯用ポーチが付属するが、脱着式コーム1個のみが付属する廉価版の「スタイルシェーバーQS6140」もある。2012年10月現在の実勢価格はQS6160が9,000円前後、QS6140が7,000円前後となっている。

スタイルシェーバーQS6160に搭載されたシェーバー部。こちら側を使えば電動のひげ剃りになるもう片側にはトリマーがある。回転させることで、大(32mm幅)と小(15mm幅)を切り替えて使える左がスタイルシェーバーQS6160。左がコーム1個のみが付属しているスタイルシェーバーQS6140

 試用してみた印象から言えば、ヒゲを整えつつ部分的に剃るということが、スタイルシェーバーQS6160だけでデキて、タイヘン便利である。使い方は人それぞれだと思うが、たとえばトリマー部を使って残したい長さまでヒゲをカットし、さらに形状を整え、次いで剃り上げたいエリアをシェーバー部でツルリと仕上げる、てなコトがこれ1台でできるわけですな。

 トリマー部であるトリミングヘッドは回転式で、幅32mmと15mmの大小2種類の刃から選んで使える。露出した状態で使えば、ヒゲを0.5mmでカットできる。トリミングヘッドに専用コーム(トリミングコームやディテールコーム)を装着すれば、本体のダイヤル操作により、残すヒゲの長さを1/1.5/2/2.5/3/4/5/6/7/8/9/10mmの12段階で調節できる。

 シェーバー部であるシェービングヘッドは、PHILIPS製シェーバーとしては珍しい「往復式」。肌の上でシェービングヘッドを往復させてヒゲを剃るわけですな。シェービングヘッドは肌の形状に合わせて可動し、その中央には癖のあるヒゲを起こして剃る「くせヒゲトリマー」を装備している。ので、けっこーシッカリとヒゲを剃れる感じ。

トリミングヘッドは回転式で、幅32mmと15mm、大小2種類の刃から選んで使えるコームは2種類が付属。刃を完全に覆うタイプと、刃先が少し露出するタイプだコーム装着時は、本体にあるダイヤルで「残すヒゲの長さ」を12段階に調節可能
シェービングヘッドは往復式肌の形状に合わせて可動する中央にくせヒゲトリマー搭載

 実使用上ナイスだと感じるのは、まず本体を丸ごと水洗いできる点。まあ、このテの製品に「防水性能」は必須ではあるとも言えるが、風呂場でヒゲをカットし、落ちたヒゲもヒゲトリマー本体も、さらに自分の顔も洗い流してスッキリ後始末できるのは面倒がなくて良い。

 それからこのヒゲトリマー、注油不要なのもナイス。使用前後などに油を注す必要ナシなので、実質、前述のとおり「水洗い一発で後始末完了」の後、本体を乾かせばメンテナンス完了である。

 ただし、定期的にヘッド接続部を付属ブラシで掃除したり、刃の交換をすることが推奨されている。具体的には、ブラシ掃除が3ヶ月毎、シェービングヘッド内の刃の交換は1年毎となっている。トリマー部についての記述は見当たらなかった。

 話を戻して、専用充電台が付属する点も好感触。充電台があると、毎日使うというスタイルでも、いつも満充電から使えて快適である。

 あと、携帯性をマジメに考えているのも、ちょっとイイかもしれない。スタイルシェーバーQS6160には、本体および付属品全てを収納できるポーチが付属する。充電台は折り畳めて、専用ACアダプタは比較的に小型なので、ポーチに収めても思ったほどは嵩張らない。

 また、トリミングヘッド側にコームを、シェービングヘッド側には専用カバーを被せれば、携帯時の刃の破損なども防げる。さらに、電源ボタン長押しで電源ボタンをロックすることができるので、携帯時に何かの拍子で電源が入ってしまうこともない。

充電は本体を専用充電台にセットして行う。充電台は小さく折り畳める付属のポーチ内にスタイルシェーバーQS6160の付属品を全て収められる2つのヘッドにコームやカバーを装着すれば、携帯時も刃を保護できる

 てな感じで、全体的に抜け目なく作られているスタイルシェーバーQS6160。なのだが、いくつか気になった点もある。

 ひとつはトリミングヘッドの刃の部分。やや鋭利なので、肌の起伏が多い場所に当てるときは慎重にならざるを得ない。乱暴に扱うとケガするかも!? まあ、このテのトリマーはみんなそうだが、PHILIPSには「鼻毛・耳毛カッター NT9110」という「恐らく肌を絶対傷付けないカッター」があったりするので、こういう繊細さをスタイルシェーバーQS6160にも持たせて欲しかった気がする。

 もうひとつ、少々重めゴツめであること。53×46×185mm(幅×奥行き×高さ)で質量は225gなので、極端に大きかったり重かったりするわけではなく、まあ慣れちゃう範囲ではある。が、顔に使う電動器具であり、わりと繊細な操作をするので、もうちょっと軽め細めであったほうが扱いやすいように思う。

 あと、かなり個人的な好き嫌いなんですけど、スタイルシェーバーQS6160専用ACアダプタのケーブル部分、硬めでクセがあって扱いにくいと思う。以前に購入したPHILIPS製同系統製品のACアダプタケーブルもこれと同様のものであった。耐久性を考えて敢えてこういうケーブルを部材として選んでいるのかもしれないが、長く伸ばすとグニャグニャで見栄えが悪く、まとめても硬くまとめにくく、使っているとけっこーイラッとクる。もっとしなやかなケーブルならいいのになぁ、と。こういう部分を神経質に気にする方は、一度チェックしたほうがいいかもしれない。

 とまあ、細かいコトにも言及したが、率直な話、「ヒゲを整えるための製品」で、ここまで機能性と実用性を備えた製品はほかにナイんじゃないかと思う。トリマー&シェーバーで、防水で、充電台付きで、電池はリチウムイオンで、残すヒゲの長さを細かく設定できて、携帯性まで考えてある。「ヒゲをもっと効率良く整えたい」と思うなら、ぜひ一度チェックすべき製品だ。






2012年10月5日 00:00