家電製品ミニレビュー

ツインバード工業「LEDあんどん OLIGHT」

~サーチライトやフロアライトになる、“あんどん”風LED
by 片岡 義明
ツインバード工業「LEDあんどん OLIGHT」

 持ち運べるLEDライトというと、懐中電灯や、ランタン風のものが思いつくが、今回紹介するツインバード工業の「LEDあんどん OLIGHT」は、それらの製品とは違うユニークなコンセプトの製品だ。

 そもそもあんどん(行灯)とは、日本に古くからある照明の一種で、もともとは手に提げて持ち運ぶ携帯用の照明だった。

 LEDあんどん OLIGHTでは、本体上部に大きなハンドルが付いており、持ち運んでサーチライトとして使えるほか、据え置いてフロアライトとしても使えるものなのだ。

 


メーカーツインバード工業
製品名LEDあんどん OLIGHT
購入場所楽天市場
購入価格15,750円

 

巨大なハンドルが付いた持ち運びやすいデザイン

 LEDあんどん OLIGHTの本体のサイズは225×100×480mm(幅×奥行き×高さ)とかなり背が高いが、高さのうち約380mmをハンドル部が占め、その下の発光部の高さは約100mmに過ぎない。本体表面およびハンドルの素材は柔らかいシリコン製で、手に提げて使うのはもちろん、肩掛けも可能だ。

 電源は専用ニッケル水素電池で、充電台およびACアダプタが付属する。この充電台は本体下部に沿った形になっており、色も本体と同じなので、セットした状態で床に置いてもデザインに違和感がない。充電時間は約2時間。充電しながらライトを点灯させることも可能で、この場合は消費電力が6Wとなる。

 質量は付属品込みで約550gとカタログに書かれているが、本体のみの重さを量ってみたところ実測で約400gだった。ハンドルが持ちやすいこともあり、あまり重さを感じさせず軽快に持ち運べる。

パッケージ充電台とACアダプタは本体と同色
ボタンは本体下面に集中して配置「ON/OFF/調光ボタン」と「光源切替スイッチ」、「おやすみタイマーボタン」

本体下面のボタンとスイッチでモードや光量を切り替え可能

 点灯モードは、本体下部そのものが光る「あんどんモード」と、本体の下方向を照らす「サーチライト」の2種類。モードの切り替えは自動で行なわれる仕組みで、本体を置いて使うと「あんどんモード」、持ち上げると「サーチライトモード」になる。

 あんどんモードは、温かみのある柔らかな電球色の光で、フロアライトに最適だ。明るさは「強/中/弱」の3段階があり、充電台に置いたまま、本体の発光部を上から押すと切り替わる。なお、充電台を使わず、直に床に置いている状態で調光するには、本体下面の「ON/OFF/調光ボタン」を直接押す必要がある。

 あんどんモードで部屋の中を照らすと、部屋の中が落ち着いた雰囲気になるが、もっとも明るい「強」の状態でも、部屋をまるごと照らせるほどの明るさではない。あくまでも補助的なフロアライトとして考えた方が良いだろう。「弱」の場合は、ほのかな灯りで寝るときにも邪魔にならず、ナイトライト(フットライト)として使うのにピッタリだった。

 いっぽうサーチライトモードは、直進性の強い昼光色の光。明るさは本体下面の「ON/OFF/調光ボタン」を押すことで「強/中/弱」の3段階に切り替えられる。あんどんモードと同様、それほど明るいわけではないが、歩きながら足元を照らすには十分だ。両モードの調光は連動しており、サーチライトモードが「強」点灯の状態で充電台や床に置くと、あんどんモードでも「強」点灯となる。弱も同じように調光レベルは変わらないまま光色が切り替わる。

充電中は小さなランプが点灯する。中央下部の赤い光がそれだあんどんモード。温かみのある柔らかな電球色の光だサーチライトモード。直進性の強い昼光色の光だ
あんどんモードの明るさを「強」にした状態でフロアに置いてみた。部屋をまるごと照らせるほどの明るさではないので、補助的なフロアライトとして考えた方が良いあんどんモードの「中」あんどんモードの「弱」。ほのかな灯りで寝るときにも邪魔にならない

 連続使用時間は、両モードともに「強」で約2時間、「中」で約6時間。「弱」のときだけモードごとに異なり、あんどんモードでは約50時間、サーチライトモードでは約25時間となっている。

 なお、本体下面の「ON/OFF/調光ボタン」を約2秒間長押しすると、持ち上げた状態でもあんどんとして点灯する「あんどん維持モード」となる。この状態で「ON/OFF/調光ボタン」を押せば、調光も切り替えられるが、1回消灯するとあんどん維持モードは解除される。


あんどんモードで調光切り替え→持ち上げてサーチライトモード→「ON・OFF・調光ボタン」を長押しであんどん維持モードとなる

 

停電時に自動点灯する機能も搭載

 このほか、自動消灯する「おやすみタイマー」機能も搭載している。点灯時に本体下面の「おやすみタイマーボタン」を押すと、タイマーボタン内の赤ランプが点灯し、1時間後に自動的に消灯する。

 また、停電時に自動点灯する機能も搭載されている。ACアダプタをコンセントに差し込んだ状態の充電台に本体をセットしておくと、停電時にあんどんモードの「中」の状態で自動的に点灯するのだ。停電が復帰しても自動点灯はしないが、いざという時のための非常灯には適している。ただし、非常時のことを考えた場合、専用充電池というのが少し引っかかる。できれば汎用の乾電池やニッケル水素充電池も使用できるようにしてほしかった。

サーチライトモードで持ち運んでいる状態あんどん維持モードで持ち運んでいる状態階段などに置いても雰囲気が出る

 それ以外では不満はほとんどない。デザインは和室にも洋室にも合うし、明るさやライトの色味によって、幅広いシチュエーションに使える。

 デザイン性と実用性を兼ね備えたライトなので、ひと味違ったフロアライトやナイトライトを探している人にはおすすめだ。






2012年2月14日 00:00