家電製品ミニレビュー

三菱レイヨン・クリンスイ「クリンスイ CSP601」

~料理に浄水を使う人におすすめ! 蛇口直結型浄水器
by 阿部 夏子

ポット型浄水器じゃ容量が足りない

三菱レイヨン・クリンスイ「クリンスイ CSP601」

 ミネラルウォーターをそのたび買うのが嫌になって、ここ数年はずっとポット型浄水器を愛用している。水道水特有のニオイや味を除去してくれるその性能には満足しているのだが、当たり前のように使うようになってから今度は水の入れ替えが面倒に感じるようになった。というのも、我が家の場合、浄水を飲料用だけでなく料理に使うことも多いため、ポットの水がすぐなくなってしまうのだ。

 特に、お弁当を含め3食全て作ることが多くなってからは、明らかな容量不足を感じるようになった。水を入れ替えるのはまだしも、濾過にかかる時間がもどかしく感じる。そこで導入を決めたのが、蛇口に直接取り付けて使用する水道直結型の浄水器だ。

 水道直結型の浄水器があることは昔から知っていたが、これまでは導入しようとは思わなかった。理由としては、本体が高いというイメージがあった、水道に取り付けるのが面倒だと思っていた、短時間で素早く浄水するその性能に疑問を感じていた、の3つがある。しかし、最新の水道直結型の浄水器を調べてみると3千円以下のものや、取付が簡単に行なえるというもの、また節水効果のあるものまで、様々な種類がある。中でも私が注目したのは、カートリッジの寿命を液晶画面に常に表示するという機能を搭載したもの。

 というわけで、購入したのが三菱レイヨン・クリンスイの「クリンスイ CSP601」だ。購入の決め手は、寿命を常に表示するというちょっと珍しい機能。ポット型浄水器を長らく愛用してきたものとしては、カートリッジの交換がいかに重要なものかが、身に染みている。CSP601では、カートリッジの残り寿命を水のL(リットル)で表すという。これならば、カートリッジの能力を超過することなく、おいしい水が飲めそうだ。


メーカー三菱レイヨン・クリンスイ
製品名クリンスイ CSP601
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格6,780円

シンプル構造で、取り付けにかかった時間は約3分!

 水道直結型の浄水器というと、なにやら大袈裟なものを想像していたが、CSP601のパッケージを見て驚いた。手のひらに乗る程コンパクトで、包装もごく簡単なもの。本体と、蛇口取り付けに必要なネジがいくつか付属するだけで、難しそうなことは何もない。

製品パッケージ本体本体裏

 使い始めるまでの準備としては、まず本体を取り付けるためのネジを蛇口にセットする、その後電池をセットし、電源を入れる。あとは蛇口に取り付けるだけだ。

本体には取り付け用のネジが複数付属する。説明書を見ながら自宅の蛇口に合うものを使用する蛇口の種類は大きく分けて4つ。一部水栓では対応しないものがあるので変形のものを使用している場合、事前に確認したほうがいいだろう付属の説明書では取り付け方法が図入りで説明されていて、わかりやすい

 ドライバーもろくに使えない、不器用な私は、当初この取り付けが恐怖だった。わざわざ夫が休みの日を選んで、取り付けてとお願いしたが、実際に工程を見ると「え、こんなものなの」と拍子抜けするほど簡単だった。

 これはもちろん機種や蛇口の種類にもよるだろうが、我が家の場合、ドライバーなど専用工具は一切使わず、全て手作業で終わってしまった。かかった時間は3分ほどだろうか。工程中一番手こずったのは、自宅の蛇口と使用するアダプタの参照だ。つまり使用するネジさえ正しければ、私はもちろん小学生の男の子ですら取り付けできるような簡単さだった。

不器用な私は夫に取り付けを頼んだが、一番時間が掛かったのは自宅で使っている蛇口とネジの参照だった自宅の賃貸マンションの水栓はごくオーソドックスなタイプまずは蛇口の外ネジを外す
その後、本体付属のパイプを蛇口に取り付ける。あとは本体を取り付けるだけだ電池ケースは本体側面に設置されている。ネジで固定されているが、コインで開閉可能だ電池と電池ケース
電源を入れると液晶画面に「Clinsui」という文字が表示される蛇口に取り付けたところ側面。本体はコンパクトで違和感がない


JIS指定の15物質除去で、ポット型浄水器と比べても味の遜色はなし

 本体横には「原水シャワー」「原水ストレート」「浄水」の3つのメモリがある。本体横のハンドルで3つの切替を行なう。

本体横の切り替えハンドル浄水、原水ストレートのほか、食器洗いなどに便利な原水シャワーが用意される

水を切り替えているところ。液晶画面は浄水モードの時のみ表示される

 まずは浄水機能から見てみよう。CSP601に搭載されてるカートリッジは、同社のラインナップの中でも高い機能を持ったもの。水道水に含まれる残留酸素やカビ臭、総トリハロメタンなどJIS指定の13物質に加え、鉄とアルミニウムの2物質、全部で15物質を除去するとしている。

【お詫びと訂正】初出時「濾過後の水にはミネラル成分が加えられ、浄水はミネラル水となる」との記述がありましたが、CSP601に搭載されてるカートリッジにはそのような機能はありませんでした。訂正してお詫びいたします。

 肝心の味の方ももちろん問題なし。ポット型浄水器の時と同じように、ミネラルウォーターを買う必要は全く感じないし、充分満足している。特に変化を感じるのが水道水のあの独特なニオイがないということ。蛇口直結型の場合、水道水と同じ蛇口で出てくるのだから、ニオイに関してはポット型浄水器の方が勝るかなと思っていたが、そんなことは全くない。改めて、最新のカートリッジの性能のすごさを思い知った次第だ。

本体内蔵のカートリッジではJIS指定の13物質に鉄とアルミニウムをくわえた15物質を除去する味はまろやかで、水道水特有のニオイもほとんど感じない

 ユニークなのは蛇口横に設置されている液晶画面。浄水モードにして水を流すと常に、カートリッジの使用可能水量がアニメーションと共に表示される。浄水を使う場合、カートリッジの濾過に時間かかるため、水量を細めにしないと、濾過性能に追いつけない。そのため、水を出しすぎた時は「水量を絞って」という文字が表示される。説明書によると、適切な水量は1分あたり3.5L未満で、それを超えると文字の下にある波の揺れが早くなり、さらに水量が増えると文字が点滅するという。

浄水モードにすると液晶画面には残り使用可能水量が表示される水量が多すぎると液晶画面には「水量を絞って」という文字が表示される

 この液晶表示は使いやすく、わかりやすいと利点のほかに、浄水と原水の区別がつきやすいという利点がある。水道直結型の浄水器の場合、切替を忘れると、手を洗う時や食器を洗うときなど浄水にしなくてもいい場合でも浄水で使ってしまうことがある。CSP601の場合、浄水設定にした時だけ、液晶にアニメーションが表示されるため切り替え忘れていてもすぐに気がつく。残り残量が常に表示されるのも便利だ。


水の入れ替えも濾過のタイムロスもない

 日々の飲料水をポット型浄水器からクリンスイ CSP601に変えて、一番嬉しかったのは水をポットに入れる必要がなくなったということだ。蛇口をひねればいつでもおいしい水が出てくるので料理にも気兼ねなく使える。

米を炊く時も贅沢に浄水を使っている鍋など水が味の決め手になる料理は意外と多い我が家は食器洗い乾燥機も使用しているため分岐水栓もあるが、クリンスイ CSP601がコンパクトなため、それほどごちゃごちゃして見えない

 もう一点、いつでも新鮮な水を飲めるというのも嬉しいところ。というのも、ポット型浄水器を使っていたとき、本体に入っている水がいつ入れたものかわからなくなってしまってやむなく捨ててしまうということが何度かあったからだ。また本体の手入れもいつすれば良いのかわからなかった。水しか入れていないと思いつつも2日も同じ容器で水を飲んでいると思うと心配になることがあった。

 その点、クリンスイ CSP601では飲みたい時に蛇口をひねって浄水を飲めるので、手入れや水の新鮮さに不安がない。浄水は飲料用にしか使わないという人や、水を冷やして飲みたいという人には蛇口直結型の浄水器は少々スペックオーバーになってしまうかもしれない。そういう人にはポット型浄水器の方が向くだろう。

 私のように1日にたくさん浄水を使うという人には、文句なしにおすすめの製品。今まで使っていなかったのを後悔するほど満足している。






PR 



2010年3月12日 00:00