家電製品ミニレビュー

電池交換不要が嬉しい!ボタン1つでコショウが挽ける充電式のソルト&ペッパーミル

 乾電池式のペッパーミルを使っている3人家族の我が家は、1カ月に50gものコショウを消費する。「どれだけコショウが好きなんだ!?」というツッコミはさておき、充電式のペッパーミルがあると聞いて、焦る気持ちを抑えつつ、早速使ってみた。

ソルト&ペッパーグラインダー「SG-3J」
メーカー名コンエアージャパン(クイジナート)
製品名ソルト&ペッパーグラインダー SG-3J
実売価格10,800円

【お詫びと訂正】
記事初出時、実売価格を3,240円と記載しておりましたが、10,800円の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

電動ペッパーミルがもたらす幸せ

 乾電池式のペッパーミルを使う前の我が家は、ぐるぐる回す手回し式のペッパーミルを使っていた。これが乾電池式になった途端、コショウの消費量は倍に跳ね上がった。それもそのはず、手回し式だと「欲しい量」に達しなくても「面倒」になればやめてしまうからだ。「電池で動く」というだけで、「欲しい量」に達するまで回せてしまう。電動のペッパーミルは、我が家で導入して良かった家電ベスト3に入ると、今でも本当に思っている。

 今回の「ソルト&ペッパーグラインダー SG-3J」は、電動なれど乾電池式ではなく「充電式」。しかも、コショウだけでなく塩も入れられる二刀流だ。さて乾電池式のグッズ、「電池が切れても、面倒だからと交換せず放置」になってしまうこと、経験ないですか? 我が家はそうだ。コショウの消費量が多い我が家なのに、電池が切れた途端「コショウがなくても死なない」なんて言い出す始末。充電式なら、そんな心配は不要で、いつでも好きなだけコショウが使える。素直に嬉しい。

 そして、塩。塩のブランドにこだわりがあるわけではないが、塩を変えると料理の味が変わるのは確か。岩塩ならではの味を楽しめるだけでなく、挽いて使うのは、料理中の気分も上がるし、食卓で振る舞えば、おしゃれ気分も味わえる。

カルボナーラに降り注ぐコショウ。食卓で使えばおしゃれ気分を味わえる

実は、上下が同時回転!? でもよく考えれば合理的

 見たとおり、本体の上下に付いたコンテナへ、それぞれ塩とコショウを入れ、中央にあるボタンを押すだけで、塩もコショウも挽けるという、ソルト&ペッパーミル。クイジナートならではのしっかりした作りのステンレスのボディは、重厚感があって、結構かっこいい。太さは一般的なペッパーミルと同等で、重さも電池を入れた電池式のものとあまり変わらず、使いやすい。

 ブレードはセラミック製なので、短時間で大量のコショウが挽ける印象で、軽快な挽き心地だ。プラスチック製のブレードなどでは、長い間使っていると明らかに切れ味が悪くなるが、そういう心配もない。

劣化の少ないセラミックブレードは、軽快な挽き心地

 コンテナへ塩やコショウを入れていく。本体の太さは一般的な、ペッパーミルと変わらないが、コンテナは中身を入れやすい工夫がある。というのも、乾電池式のペッパーミルは、口のところだけ絞ったように直径が狭くなっているものがとても多く、過去使ったものには本体の半分ほどの直径のものもある。そうなると当然中身を入れにくく、こぼしてしまう。こちらは、ほぼ本体直径と同じ口径で、とても使いやすい。

口が広いコンテナは、塩やコショウが入れやすい
コショウの充填完了!

 上下どちらのコンテナへ、塩とコショウを入れるかはお好みで。単なる利用時はどちらを下にして置いても構わない構造だ。ただし、充電スタンドと本体の接点は、真ん中ではなく少々下側にあるので、充電時の本体向きは固定される。

本体側の充電接点
充電スタンド側の充電接点
スタンドに立てるときは、相互の接点が合うように置く
充電スタンド
上側がこのくらい空いていれば、大丈夫

 そして実際に挽いてみると分かるのだが、実はボタンを押すと、上下のブレードが同時に回転する。最初見た時はちょっと驚きを隠せなかったが、上下両方のコンテナをギチギチの満杯にすることはほぼないはずなので、心配は無用。上のコンテナに少しでもすき間があれば、中身がブレードに接触しないので、実際には挽くことができない。

 仮に、上下のブレードを別々に稼動させるとすれば、1つの本体に2つのボタンを配置することになるが、慌ただしい料理中に、この小さな本体のボタンを使い分けるのは結構面倒だということに気が付くと、ボタン1つというのは案外合理的だと思った。

中央のボタンを押せば、コショウと塩が挽ける

粒の大きさは使い勝手の良い5段階

 コショウや塩を挽くサイズは、5段階から選べる。サイズ調整はブレードの外側にあるダイヤルを回転させるだけ。ダイヤルを回転させるごとに、カチッとした感触があるので、調節しやすい。

 他のペッパーミルでは、このサイズ調整ダイヤルが無断階式のものや、何周も回して調整するものがある。すると実際には、ダイヤルを何周させたか全く分からなくなってしまうので、料理毎に粒のサイズを使い分けるといったことは、現実的ではなかった。せっかくペッパーミルを使っているのに、いつも同じサイズのコショウというのは味気ない。

 本品なら、カチッという感触で調節できるうえ、5段階程度というのは多すぎず、使い勝手が良い。料理毎に気軽に粒のサイズを切り替えてみたくなる。

ネジで留まっているダイヤルを回して、粒のサイズを調節する
5段階の粒サイズ。写真下段左から上段右へ向かって粒が大きくなる

充電スタンドをどこに置くか? それが問題だ

 最後に一つだけ気になったのは、充電スタンドの設置場所だ。ペッパーミルは、火のそばで使うもの。でも充電スタンドを火のそばにずっと置いておくと、油でベタついてしまう。結局は、調理時に本体だけを火のそばに置いて使い、充電スタンドは炊飯器のそばに置くことに。火のそばと炊飯器の間なんて1mも離れていないが、かつて乾電池が切れたときのように、本体を充電スタンドへ戻すのすら面倒に思うだろう自分も容易に想像できてしまった。どんなに便利になっても、面倒というのは尽きないもののようだ。

充電スタンドは、炊飯器と電気ポットの間に置くことに
充電スタンドはガス台の背面。振り返って置く動作すら億劫になるのが想像できてしまう……

岩崎 綾