家電製品ロングレビュー
主要メーカー6社のサイクロン式掃除機をガチ比較 前編
~吸引力ダントツだったのはやっぱりあのメーカーだった
by 編集部(2014/11/21 07:00)
スティッククリーナーやロボット掃除機の人気に押されて、ここのところ少し存在感が薄れているキャニスター式掃除機。とはいえ、年末の大掃除や戸建ての家ではまだまだ活躍している。というわけで今回は、コード付きのサイクロン式掃除機を徹底的に比較した。
一番気になる吸引力はもちろん、話題の布団用アタッチメントの実力、本体サイズの比較まで正真正銘、ガチンコで比較した。今回の前編と来週公開の後編併せて、ぜひ最後までチェックして欲しい。
パナソニック、三菱、シャープ、東芝、日立、ダイソンの6機種をガチ比較
まずは、今回比較対象とした6機種を紹介しよう。
パナソニック、三菱、シャープ、東芝、日立、ダイソンの6機種だ。今回テストのために購入した新品で、いずれも2014年発売の上位機種だ。
メーカー名 | 製品名 | 本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | 重量 | 集じん容量 | 消費電力 | アタッチメント数 | 実売価格 |
パナソニック | プチサイクロン MC-SR520G | 238×293×296mm | 2.7kg(4.6kg) | 0.25L | 380~850W | 2個 | 52,450円(Amazon) |
三菱電機 | 風神 TC-ZXD30P | 216×357×283mm | 3.7kg(5.3kg) | 0.9L | 600~850W | 2個 | 45,980円(Amazon) |
シャープ | プラズマクラスターサイクロン掃除機 EC-VX600 | 257×308×293mm | 3.4kg(4.9kg) | 0.35L | 270~850W | 3個 | 56,800円(Amazon) |
東芝ライフスタイル | TORNEO V VC-SG514 | 220×322×267mm | 3.2kg(4.6kg) | 0.4L | 300~850W | 6個 | 59,800円(Amazon) |
日立アプライアンス | パワーブーストサイクロン CV-SA700 | 240×336×290mm | 3.6kg(5.1kg) | 0.4L | 190~950W | 4個 | 52,448円(Amazon) |
ダイソン | DC63 モーターヘッドコンプリート | 193×361×253mm | 2.75kg(4.97kg) | 0.5L | ?~1,150W | 4個 | 77,576円(Amazon) |
・パナソニック「プチサイクロン MC-SR520G」
ラインナップ中最軽量のモデル。ハウスダストの有無を知らせる「ハウスダスト発見センサー」や、イオンを発生するプレートをヘッド部に搭載するなど、細かいギミックが満載だが、アタッチメントの数は布団ノズルと、すき間ノズルの2種類と少なめ。
ホイール部分にチェックを施したかわいらしいデザインだ。
パナソニック
http://panasonic.jp/
製品情報
http://ctlg.panasonic.com/jp/soji/soji-cyclone/MC-SR520G.html
・三菱電機「風神 TC-ZXD30P」
掃除するときに使った消費カロリーをスマートフォンで確認できる機能を搭載した新モデル。ヘッドブラシに絡まった毛を簡単に除去する「毛がらみ除去機能」はほかの製品にはない便利な機能。アタッチメントは、2WAYロングノズル、ふとんブラシの2種類。
三菱電機
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
製品情報
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/cleaner/product/fujin/zxd30p.html
・シャープ「プラズマクラスターサイクロン掃除機 EC-VX600」
ころんとした丸みのあるデザインは、シャープのプラズマクラスターサイクロン掃除機だ。モーターユニットを取り外して、ヘッドが丸洗いできるという新機能を備えており、付属のふとんパワーヘッドにモーターユニットを取り付けることで、ふとんを叩きながら、ほこりやダニの死がいを吸引する。
アタッチメントは、ふとんパワーヘッド、2段伸縮すき間ノズル、ベンリブラシの3種類。
シャープ
http://www.sharp.co.jp/index.html
製品情報
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/140826-a.html
・東芝「TORNEO V VC-SG514」
本体の軽さだけでなく、取り回しの良さにこだわったモデル。ゴミの有無を判別する「ゴミ残しまセンサー」や、すき間掃除に便利なLEDライトを備える。
アタッチメントの数は6個で、今回紹介する6機種の中では最も多い。それらを収納するための専用袋を用意しているのも東芝だけだ。
東芝ライフスタイル
http://www.toshiba.co.jp/tha/
製品情報
http://www.toshiba.co.jp/living/cleaners/vc_sg514/
・日立「パワーブーストサイクロン CV-SA700」
ゴミの圧縮機能を強化して、ゴミ捨て頻度を月1回で良いとしたモデル。「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストケースの中の筒が下方向にゴミを押し出す仕組みを備えており、ゴミ捨ても簡単にできるという。
アタッチメントは、ワイド曲が~るロング吸口、クルッとブラシ、すき間用吸口の3種類。
日立アプライアンス
http://www.hitachi-ap.co.jp/
製品情報
http://kadenfan.hitachi.co.jp/clean/release/201407/
・ダイソン「DC63 モーターヘッドコンプリート」
サイクロンの老舗メーカー、ダイソンの新モデルは、サイクロンの数を従来の2倍に当たる24個にした。より小さなゴミまで残さず取るという。
アタッチメントはタングルフリー タービンツール、カーボンファイバーソフトブラシツール、リーチアンダーツール、フトンツールの4種類。
ダイソン
http://www.dyson.co.jp/
製品情報
http://www.dyson.co.jp/dyson-vacuums/cylinder/dc63.aspx
※編集部注※
以上の写真は編集部で撮影したもの。以下、実証実験の写真は写真スタジオで撮影している。6台のサイクロン式掃除機を実際に動かして実験できる場所が会社にはなかったためで、撮影はプロのカメラマンにお願いした。
一番ゴミを吸うのはどれ?
・カーペット×小麦粉
カーペットに小麦粉を撒き、ブラシで馴染ませる。その上を一往復(約3秒)して、吸い具合を確認。三菱、シャープ、パナソニックの1組目と、東芝、日立、ダイソンの2組目に分かれて3台づつテストした。これが一番最初の実験で、いずれの製品も新品状態。
・フローリング×小麦粉
木材のフローリングに小麦粉を撒き、その上を一往復(約3秒)して、吸い具合を確認。三菱、シャープ、パナソニックの1組目と、東芝、日立、ダイソンの2組目に分かれて3台づつテストした。フローリングはそれ程差が出ないと思っていたが、溝の部分で各機種の違いが出た。是非、クリックで画像拡大して、確認して欲しい。
・マットレス&シーツ×ベビーパウダー
各機種の布団専用アタッチメントを使ってのテスト。マットレスの上に小麦粉より粒子の細かいベビーパウダーを撒き、馴染ませた後に木綿のシーツを敷く。その上からゆっくり一往復(約5秒)させるというもの。ダニなどはシーツの下に潜んでいるので、あえてシーツの下にベビーパウダーを撒いた。
なお、日立は布団専用のアタッチメントがなかったので、テスト対象外とした。
以上、今回は吸引力のテスト結果をまとめた。来週公開の後編では、ゴミを吸ったあとのフィルターの状態がどうなっているか、ゴミの捨てやすさはどうか、高いところの掃除しやすさはどうか、収納しやすいか、など使い勝手についても検証している。そちらもお見逃しなく!